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フードアレルギー検査の実際

2010-09-08 19:01:15 | インポート

さて、では検査の実際についてお話しましょう。

まず、遅延型(3型)アレルギー反応の際につくられる「IgG」という抗体価を測定する検査には健康保険の適応はありません。

このアレルギー反応が「自覚症状をほとんど伴わない」ことや、命をおびやかす病気の直接の原因にはなりにくいことからもわかる通り、保険適応の範囲から考えると明らかに ”やり過ぎ” な検査項目なのです。
ただ、アンチエイジング的な観点からは、これほど簡便に「食物との関わり方」にヒントをくれる検査は無いと言っても過言ではないでしょう。

血液は数滴あれば十分です。
通常は血糖検査に使う(指先に小さい傷を作って絞り出す)方法でも可能なのですが、十分な量が確保出来ない場合や・消毒剤や手の汚れなどが検査に影響をおよぼす可能性がある事から、僕のクリニックでは通常の採血と同じく、腕の静脈から(少しだけですよ!)ちゃんと ”採血” するようにしています。

採取した血液はアメリカの検査会社に送ります。(これが手間のかかる一つの要因です。)そして待つ事3~4週間で検査結果が帰ってきます。(場合によっては2週間もかからない事もありますが。)

で、これが僕の検査結果です。
   ↓↓↓↓↓↓↓

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細かくて見にくいとおもいますので、かいつまんで説明します。

96種類!の食材に関して検査する事が出来るのですが、7つのブロックに分けられています。

乳製品・肉類・その他・フルーツ・魚介類・ナッツ & 穀類・野菜  です。

IgGの抗体価が高い(バーが右に伸びている)食材に対して遅延型アレルギーを起こしていることがわかります。

僕は、アーモンド・乳製品全般(カゼイン 各種チーズ 牛乳 ヨーグルトなど)・鶏卵(卵黄 卵白)・牡蠣・大豆 に強い反応が出ていました。

乳製品は ”赤ちゃん” の為のものですから、いくら栄養価が高くとも ”大人” にとってはほとんど栄養を吸収出来ない事は常日頃から皆さんにお話している通りですので、ほとんどの方に このように遅延型アレルギー(腸管での処理能力を越えた量を摂取している証拠)の反応が強く出ます。コレはある意味、予想通りでした。

大豆や卵、アーモンドに関しては(推測ですが)意識的にたくさん摂取していた経緯がありますので、タンパク源や脂質の吸収源として、偏らずに他の食材とうまく組み合わせて行く事で、カラダへの負担は大幅に軽減できそうです。

もうひとつ、不思議に感じたのですが 野菜・果物・魚介類といったカテゴリーにはほとんど遅延型アレルギーを起こすアレルゲンはありませんでした。これは先の大豆や卵のように「意識して・重点的に」摂ってはいないけれど、自然と僕がチョイスする食材(結果的に良く摂取する食材)だったということです。冒頭で「遅延型アレルギーに自覚症状はほとんど無いと」言いましたが、ひょっとするとカラダは知っているのかもしれませんね。(自分にとって処理能力の高い食材は何か?ということを。)

 

この検査結果に基づいた食事指導も行いますが(決して一生!食べられない訳ではありませんよ!)それは個別の結果に基づいて、検査された方おひとりおひとりにお話していきますね。

「We are What we eat.」

  =  僕らのカラダは僕らが食べている(食べてきた)モノで出来ている。

至極あたり前の この言葉をもとに 長きにわたって健やかな人生を送るうえで、「どのようにして色んな食材と付き合っていくか?」はとても重要な役割を果たすであろうと思うのです。

 


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