こばさん

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富士登山記(その3)

2007-07-25 01:31:50 | 富士登山記




実に順調に歩を進めて行きます。
これほど快調に行くとは思ってもみませんでした。
やはり日ごろの鍛錬の賜物でしょう。
ただ、これで天気が良かったら言うことないのですが。

なので実際はえっさほいさと威勢良く登っているのではなく
「あ~あ、何でこんな日に雨なんだよ~。
景色がわるいじゃねえか。ふざけんなよ~~」
と思いながら、ダラダラと歩いていたのです。
この「ダラダラ歩法」が、結果的には体に負担を与えず
順調に登って行けた要因ではないかと思っています。


七合目を出てからは、だんだんと木が少なくなってきましたが、



こんな植物を見つけました。
汚れた心が洗われます。

たくさんの鈴がかけられているところも見つけました。



何かのおまじないでしょうか?


相変わらず雨は降り続いていますが、不快には感じません。
特に帽子がホームラン級の活躍をしてくれました。
僕はメガネをかけているのですが、
普通にしていればレンズに雨が当たってしまいます。
ですが購入した帽子はつばが広いので雨を効果的に避けてくれました。
しかもゴアテックス。
靴や雨具はゴアテックス製品を買いませんでしたが
なぜか帽子には金をかけていました。
普通の帽子の倍はしましたが、それだけの価値がありました。
意外と買い物上手なのかもしれません。


そして見上げると、もう次の山小屋が見えています。



歩き始めてかれこれ3時間がたったころです。
自分にとってはあっという間で、疲れたという感覚もないのですが
ちょうど今日歩く時間の半分くらいを過ぎたところですので、
今度はお金を払ってでも山小屋で休憩しようと思っていました。
ということで前半戦のラストスパート。
足取り軽く登りきり、



大陽館に到着しました。
「太陽」ではありません。「大陽」です。
ここは食事が豪華らしいです。
そんな雰囲気のある山小屋でした。

さて、休憩したいのだけれど入口はどこかな、と探していると
ありました。でも、



げ!1000円になってます。
まあ高いところに来たから仕方ないかと納得しましたが、
それよりも目を疑う恐ろしい現実!

「受付午後3時まで」

このとき時刻は15時20分。
おおおーー!!何てこった!受付終わってるじゃん。
呆然とする僕。
何だか一気に力が抜けてしまいました。
ヘトヘトヘト。

仕方がないからとりあえず、ベンチへ。
それよりも、何かにもたれ掛かりたいと思い、
石垣のところに寄り掛かりました。
体が楽になる感じです。
でも雨に濡れない屋内の方が気持ちが良さそう。
がっくし。。

ここの山小屋では5人くらいの人と会いました。
上に行くに従ってだんだん人が増えていきます。

ここでは今までよりも長い20分間休憩を取りました。
もちろん雨に打たれながら。
それでも案外体は気にはならないものです。


そして出発。



相変わらず頂上は何も見えません。
ただひたすら道を見つめながら登っていくだけです。

ですが、



まだ雪の残っているところを見つけました。
まだまだ冬です。

植物もほぼなくなってきました。




そして30分で本七合目。見晴館に到着。



ここは休憩料が2000円でした。
もうどうにでもしてくれって感じです。

代わりにポカリスエットを買いました。450円。
今回家からは500mlのミネラルウォーター2本を持ってきたのですが、
それは飲料用というよりも手洗い用とか傷の手当て用に使うつもりでした。
(ちなみに、山小屋には洗面用とか歯磨き用で使える水道はありません)
なので登山・下山中の水分補給用は山小屋で購入しました。
結果的にそれだけで4本買いました。
ミネラルウォーターも口にしたのですが、
疲れた体にはそれよりもスポーツ飲料の方が合っていたと思います。

ここに温度計があったので見てみると、10℃でした。
寒さがひしひしと感じられてきます。

そして空を見上げると、雨雲がひしめく中に
ほんの一箇所だけ雲の切れ間が!



今までの労苦を癒してくれました。
明日は晴れる!と、訳もなく確信しました。

ここでは5分ほど休憩し、すぐさま行動。
八合目を目指します。



雨足も弱まってきた感じです。


遭難者の慰霊碑。



この方々の命のおかげで、我々が安全に登山をすることができるわけです。合掌。


40分後、八合目に到着。



江戸屋です。

この日泊まる山小屋は、ここの姉妹店で
50m上にある胸突江戸屋さんです。
ここからは登りで20分かかるということは覚えていたので、
もう一息だと思い、休憩を取らずにそのまま突き進んで行きました。
時刻は17時。このペースなら、
いっそのことこのまま頂上まで行ってしまおうか
ということまで考えていました。
いずれにしても、ゴールはもうすぐそこです。


しかしそのとき、富士山が牙を剥いた。
甘く見始めた素人登山者に猛然と襲いかかった。

つづく



現在の富士山⇒⇒⇒

現在のランク⇒⇒⇒


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