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マウス

2013-07-19 07:22:30 | Weblog
20世紀、米国で恐ろしいまでの増殖力を持つネズミが、2匹生まれた。それこそネズミ算式に増え続け、日本でもすみついていない家を探すのが、難しいほどだ。

1匹は、おなじみディズニーのミッキーマウス。もう1匹は、パソコンのマウスだ。「マウスの父」は、2日に88歳で逝去したダグラス・エンゲルバート博士だ。

彼が、米西海岸で開かれたコンピューター工学の学会で行った発表は、伝説になっているという。壇上で博士がキーボードとマウスでコンピューターを操って、画面上の言葉をクリックすると、たちまち関連文書が現れる。

離れた場所にあるコンピューターともデータを共有し、一緒に作業を勧める。テレビ会議でもやりとりする。いや、これは私たちは、何の驚きもない光景だ。だが、発表は今から45年も前の1968年。

千人を超える聴衆は眼前で繰り広げられる未来絵巻に息をのみ。1時間半に及ぶ実演が終わると、立ち上がって喝采したという。コンピューターが車ほど大きな計算機だった時代から、誰にでも使え、人々をそれまでなかったような形でつなぐ道具にすることを、博士は目指した。

時代よりも先に進みすぎていたから、変人扱いされ、時に孤立した。「その人がどれだけ成熟しうるかは、どれだけの辱めに耐えられるかに、正比例する」と、博士は語ったそうだ。

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