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テクニック

2013-05-28 07:20:19 | Weblog
あり得ない比喩による論理のすり替え、相手に考える間を与えないテクニック・・・。『最後に思わずYESと言わせる最強の交渉術』という本に書かれている駆け引きの実践例だ。

日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が10年前に書いたこの本を読むと、弁護士として磨いた交渉術を今も活用していることが分る。古書店では元値の倍以上の値がつく人気だ。

自分の発言のおかしさや矛盾に気付いた時は「無益で感情的な論争」をわざと吹っ掛けるとあった。その場を荒らして決めせりふ。「こんな無益な議論はもうやめましょうよ。こんなことやってても先に進みませんから」。

橋下さんは先日出演したテレビ番組で、在日米軍に風俗業の活用を求めた発言について、米軍と米国民に謝罪、発言を撤回する意向を示した。発言撤回に言及したのは初めてだ。

言い負かせば勝ち、という価値観も国内外からの批判に揺らいだとみえる。「(従軍慰安婦が)必要だったのは誰だって分かる」との発言を「その時代の人たちが必要と思っていたと述べた」とすり替え「日本人の読解力」やメディアに責任転嫁した。

これらの発言も撤回すべきだろう。弁護士時代のように、感情的な議論を吹っ掛け、「無益な議論はやめましょう」とはごまかせない。全て自らが巻いた種だ。頼みにする「ふわっとした民意」が逃げてゆく。

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