デジカメぶらりぶらり

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2012-07-09 07:37:12 | Weblog
シラカシやタブノキなど広葉樹の苗木約六千本が、風に揺れている。今年の五月仙台空港の近い公園の一角に現れた長さ三百メートル、高さ三,四メートルの小高い丘、震災ががれきを利用した「森の防潮堤」を整備する宮城県岩沼市の実験場である。

近づくと、小鳥が一斉に飛び立つ。植樹されたばかりの木々はまだ頼りないが、数年後、大きく成長した姿を想像するだけで楽しくなってくる。植樹を指導したのは、横浜国立大学名誉教授の宮脇昭さん(84)。

放射能に汚染されていないコンクリート片などを選別し、土砂と混ぜて盛り土し、その土地に自生している木を植える。がれきと土壌に隙間ができることで根がしっかりと張るという。

国が進めているがれきの広域処理は、受け入れ先の反対が強い。被災地内でがれきを有効利用して、津波に耐える森を築こうという提唱に注目が集まる。細川護煕元首相らと財団法人「瓦礫を活かす森の長城プロジェクト」を設立した。

「がれきこそ、かけがえのない地球資源」と言う宮越さんは、東北の太平洋沿岸300キロにがれきを利用した丘をつくり、九千本の木を植えようと呼び掛ける。「木を植えることは、いのちを植えること、明日を植えることです。そして、心に希望の苗を植えること」。

トレードマークは麦わら帽子。世界で四千万本を植樹してきた老学者の思いに胸が熱くなる。

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