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メイド・イン・ジャパン

2012-09-14 07:06:21 | Weblog
米国を代表するコメディアンのボブ・ホープが海賊に扮し、青龍刀を手に船の上でチャンバラを繰り広げる。そんな映画が占領期、日本で公開されたそうだ。

当たり所が悪かったのか、刀が曲がってしまう。あきれた表情でホープは言った。「なんだ、メイド・イン・ジャパンか」場内は自嘲的な笑いで満ちたという。

評論家の矢野誠一さんが『落語商売往来』で振り返っている。若い世代にはピンと来ないかもしれないが、今では「高品質」を意味するメード・イン・ジャパンという言葉が「安かろう、悪かろう」の代名詞だった時期があった。

30年ほど前では、中国や韓国の商品にも、同じようなイメージがあった。その中国には国内総生産で追い越され、日本の家電メーカーがそろってサムスンの後塵を拝する時代だ。

領土問題で両国が声高な主張をするのも、経済発展で得た自信と無縁ではないはずだ、尖閣諸島の購入を目指す東京都の調査船が先日、魚釣島などを洋上から調査した。

資産価値の策定のために地形の把握などが必要だという。中国のテレビはトップニュースで批判したが、日本政府が許可していない調査であることも伝え、反日感情を煽らない配線も感じさせた。

日中両国は今月末で国交正常化から40年になる。着火したナショナリズムを鎮める知恵を、両国の指導者が出し合う時だろう。