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メダル

2012-08-20 06:19:40 | Weblog
ロンドン五輪の勝者たちは、メダルに負けぬ輝きを持つ言葉を残した。「正直言うと、体操をやめるまで、自分の満足する演技はできないと思う」と大会前に話していたのは、内村航平選手。

男子個人総合で優勝してのひと言に、すごみを感じた。「一番いい色のメダルを取って今も満足した感じはない。結果ではなく表現したい理想の体操がある」。

ボクシング男子ミドル級の村田諒太選手は、かつての不良少年。金メダルを勝ち取って高校時代の亡き恩師への思いを口にした。「先生と同じように五輪選手を育てることが、金メダルより世界チャンピオンよりも価値がある。」。

男子20キロ競歩に出た中米グアテマラのバロンド選手は、五輪前にテレビを両親に贈った。一家にとって初のテレビ。その画面の中で躍動して2位。長い内戦の傷に苦しむ母国に、史上初のメダルをもたらした。

「メダルを見て子どもたちが銃やナイフを置き、トレーニングシューズを履いてくれたらいい。そうなれば僕は世界一幸せな人間だ」。

4年後のリオデジャネイロ五輪が、貧困に苦しむ子どもたちの目標になれば、と思う。五輪発祥の地・古代ギリシャの歴史家の言葉を、彼らに贈りたい。<勝利は美しい。が、勝利を活かすことはもっと美しい>