デジカメぶらりぶらり

デジカメのほやほやの写真をご覧下さい。

裁判

2012-03-08 08:11:43 | Weblog
裁判員裁判は、法廷に社会常識を取り込むことがん狙いのひとつだった。が、その常識も人によって、時代によって異なるから厄介だ。

ある大学教授が常識を判断するのに「8割」という数字を出している。8割の学生が理解できるのがいい授業で、それが常識的だと。どんな授業でも全員が理解することはあり得ない。

常識とは8割の人が「妥当」とする水準とも言える、金沢地裁で争われた女性殺害事件は、状況証拠しかない中で裁判員に判断が迫られた。被告は犯行を強く否定。公判では被告、弁護側から第三者の介在という思わぬ主張が展開された。

裁判員には「疑わしきは罰せず」と考える場面もあったに違いない。求刑通り無期懲役とした今回の判決は社会常識にそった結果だと言えなくもない。8割以上の人が納得できたであろう。

先月、光市の母子殺害事件で死刑とした最高裁判決なども「常識で判断」の流れのように思える。ただ、殺人犯罪の有無を素人に判断させる制度に疑問は残る。

多数意見が生かされ常識が優先されろ裁判員裁判をどう磨き上げていくか重い宿題だ。