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ヤンキース

2009-11-08 06:07:22 | Weblog
観衆が興奮した。テレビカメラがとらえる松井秀喜選手は終始、落ち着き払っていた。3本と殊勲打を放った後も変わらなかった。

入団1年目、雄たけびをあげ、飛び上がって本塁を踏んだ姿が強く印象に残る。そんな歓喜の姿は見られず、喜びには節度があった。

ジャンプして喜びを表すのが米国流なら、松井選手は変わった。松井選手は世界一の目標を繰り返し語った。「新聞の見出しは『ヤンキース優勝。松井は5打数無安打』。それでもいいんだ」とも。

うれしいことにそうはならず、自分のバットで念願をかなえた。長い苦闘の道のりを「つらいことはなかった」と言い切る強さ、自分を律する喜びの姿は、紛れもない日本人の美徳であろう。

栄光を手にして、今度は球団との契約という闘いが待つ。晴れやかな気分のとき、松井選手に「グッド・ラック、トゥモロー」と声を掛けて別れる。

勝負は時の運。ニューヨークの女神は、世界一の幸せを授けてくれたヤンキースが大好きな松井選手に、女神がもう一度、ほほ笑んではくれないだろうか。