デジカメぶらりぶらり

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毒味

2008-11-05 07:12:21 | Weblog
山田洋次監督の映画「武士の一分」の主人公の仕事がお毒味役だ。実際、彼は毒にあたり失明してしまう。

封建制下の何とも酷なお役目である、文明社会の現代はそうした緊張とは無縁、と言いたいところだが昨今、食品には問題続出。

最近はまたハムだとか。こうなればもう何を食べるにも、まず慎重に臭いをかぎ、少しだけ舌先に載せ・・・。そんな習慣が広がるかも。

台所での一口はできれば、毒味でなく味見と呼びたいが、ひところ、この国では、しきりに「豊かさ」と言う言葉が使われた。

このごろ、とんと聞かなくなったのは、政治や経済が、人の暮らしを豊かにするのとは別の方を向き始めたからではあるまいか。

安心して物が食べられ、安心して子どもが産め、安心して老いられ・・・。この<安心して>こそ「豊かさ」の土台のはずだ。