終戦記念日だから、というわけでもないけれど
時折垣間見えてくる「戦争の現実」というようなものがあります。
私の場合、「位牌」
たとえば、あまりにも古くなってしまったお位牌を新しいものに作り変える、とか
「繰り出し位牌」に書き換えるとかいうとき、
位牌の裏に「○○にて戦死」などと書いてあるときがあります。
「伍長」など軍隊での位階が書いてあることも。
また、亡くなられた日付が「昭和20年8月6日」だったりすると
「もしかして、広島の原爆で亡くなられたのかな??」と
想像することもあります。
そして、もっとどっきりするのが夫婦位牌を作りに来られるとき。
夫婦位牌というのはご夫婦で戒名を彫るために
片方を空けておいて、亡くなった後で彫るというもの。
90歳近くで亡くなったおばあちゃんの戒名をお預かりして、
いざ、夫婦位牌を彫ろうとしてよく見ると
ご主人は昭和20年前後に20代の若さで亡くなっていたりします。
若くして夫をなくして、90歳近くまで女で一つで一家を支えてきたおばあちゃんの
長い長い戦後が語りつくせないような感慨を持って、ずっしりと胸に迫ってきます。
戦争って、やってる最中も地獄かもしれないけれど
終わった後も長い長い別の地獄を残しているものです。
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