バトラーの関心は、移民の問題やセクシャルマイノリティへの差別、更には地球温暖化などの環境問題にあり、それらの問題はバトラーの理論の中ですべて繋がっていた。人間のことだけではなくヒト以外の生物についても何度も言及しており、話のスケールは終始大きかった。
— 環 (@fuyu77) 2018年12月11日 - 22:06
今日の講演の中で、男性性は依存を否定することで成り立っているという話が掴みとして語られた。バトラーはそこに対して相互依存の重要性を語る。相互依存を否認する個人主義に基づく国家は、地球温暖化を否定したアメリカや移民を拒絶するヨーロッパ諸国家のように、グローバルな義務を放棄する。
— 環 (@fuyu77) 2018年12月11日 - 22:06
またバトラーの講演で最も印象的な用語として、哀惜可能性(grievablity)という言葉があった。これは一聴すると馴染みのないバトラー独自の用語だけれど、命の中には死を哀しまれる命とそうでない命があり、哀しまれることで死者は死してなお現世とつながりを持つ。
— 環 (@fuyu77) 2018年12月11日 - 22:06
一方で、始めから命としてカウントされていない、哀惜可能性が無いとされている命に目を向けなければいけない。哀惜可能性という耳慣れない概念は、そう言った命が確かに存在していることを浮き彫りにする。
— 環 (@fuyu77) 2018年12月11日 - 22:06
依存性を否認し、哀惜されない命を生み出す国家や個人主義に対抗するものとして、バトラーは超国家的な連帯を何度も強調していた。
— 環 (@fuyu77) 2018年12月11日 - 22:06
ここからは私の感想を交えます。バトラーの全体的な印象としてまずスケールが大きい。すべての差別や抑圧の問題と、ヒト以外の生物を含むすべての対象への非暴力の実践を当たり前のように視野に入れて話をしていた。また、議論の内容は理想主義的で、人間の可能性を揺るぎなく信じるものだったと思う。
— 環 (@fuyu77) 2018年12月11日 - 23:03
バトラーは、非暴力の実践は非現実的だと言う人がいる。そういった人たちはどれだけ「現実」が好きなのか。一方でそういった人たちに誰も非暴力ということを言わない世界があったらどうかと聞いたらそれも嫌だと言う。そういった世界があったとしたらそれはイマジネーションに欠けたものだと思う。→
— 環 (@fuyu77) 2018年12月11日 - 23:34
→という趣旨のことを言っていた。冷笑的現実主義に組さないバトラーの性格がよく表れていると思う。バトラーは理想的な内容を語るのに一切の躊躇がない様子だった。
— 環 (@fuyu77) 2018年12月11日 - 23:34
また、これは又聞きなのだけれど、6日の明大の講義の質疑応答で驚くべきやり取りがあったらしい。アセクシャルと性欲はあるけれど恋愛できない人はパフォーマティブには区別できないように見えるが、どう理解すれば良いか?という趣旨の質問に対して、→
— 環 (@fuyu77) 2018年12月11日 - 23:47
→"sexuality is not performative"(な部分もある)と答えというのだ。パフォーマティビティはすべてを説明する基礎理論のようなものではなく、提案(suggestion)だと。
— 環 (@fuyu77) 2018年12月11日 - 23:49
自身の主要業績をさらりとサジェスチョンだと言えるのはすごい。実際『ジェンダー・トラブル』に書いてあることは提案だと捉えるとしっくり来る部分もある。バトラーは自身の理論に対立する言説を批判するけれども否定し切らないところに特質があると感じている。
— 環 (@fuyu77) 2018年12月11日 - 23:58
バトラーは個人(一人称の"I")の主張をするだけでは不十分だと言った。バトラーが繰り返し重要性を強調したグローバルな連帯ということが印象に残っている。文字通り国際的連帯を志すのは私には難しいけれど、コアにある連帯の精神については今後常に意識していきたいと思った。
— 環 (@fuyu77) 2018年12月12日 - 00:09
バトラーの歩いている様子などには年齢を感じさせられたけれど、演説中の身振り手振りは洗練されていて、尋常でないオーラが出ていた。私にとって世界水準の知に生で触れたのはこれが始めてだったかも知れない。バトラーの言葉の数々に触れた感動を胸に、今後も信者を続けていくことを固く心に決めた。
— 環 (@fuyu77) 2018年12月12日 - 00:17
…信者?
— kom@こんな人たち (@ko_mutsuki) 2018年12月12日 - 10:18
学者さんなのかと思って読んでたけど違うのか?
ま、いーや。後で調べてみる。
『現代用語の基礎知識2019年度版』の特集「なんでみんな”ウソ”に甘いの?」で漫画を描かせていただきました(画像掲載は編集部了承済みです)。検索してもフェイク情報が1ページ目に来てしまったりする昨今、本書で言葉の意味を再確認してみ… twitter.com/i/web/status/1…
— なすこ (@nasukoB) 2018年12月4日 - 17:39
「権力があまりにも絶大だからだろう」芥川賞作家の中村文則氏はこう指摘し、麻生氏を許す空気を憂慮
— 小畑幸三郎 (@batayanF3) 2018年12月12日 - 07:48
今の日本の強大な権力に対する人々の態度
・「逆らっても損だ」「強い側にいたい」と権力側につく
・「自分には関係ない」と現実から目をそら… twitter.com/i/web/status/1…
「強大な権力に対する人々の態度は、次の三つに分かれるという。
— 上西充子 (@mu0283) 2018年12月12日 - 09:37
(1)「おかしい」と思い、自分の意見を発信する
(2)「逆らっても損だ」「強い側にいたい」と権力側につく
(3)「自分には関係ない」と現実から目をそらし、考えるスト… twitter.com/i/web/status/1…
(2)や(3)は、結局自分の首を絞める。戦前の歴史がそれを示している。けれども、それを頭で理解するだけでは、(1)には至らない。(1)には当然、摩擦が伴う。大きな犠牲を払わなければいけない場合もある。それでも(1)を行うのはなぜか… twitter.com/i/web/status/1…
— 上西充子 (@mu0283) 2018年12月12日 - 10:27
いつくかのケースや要因がある。声をあげないと自らの生存が脅かされる状況に陥っている社会的マイノリティの方の場合。子どもが生まれたなど大人としての責任、後世への責任を考えるきっかけがあった場合。子どもが不登校になった、家族が過労で倒れたなど、社会問題と自分の問題がつながった場合。続
— 上西充子 (@mu0283) 2018年12月12日 - 10:34
そういう要因があった上で、でもそれだけでは不十分で、自分が声を上げることを見守り、支え、励ましてくれる人や、共に声を上げてくれる人がいることが、大きな後押しになる。親しい人の場合もあるが、労働組合や市民団体や当事者の会などにおける人間的なつながりが、その役割を果たす。
— 上西充子 (@mu0283) 2018年12月12日 - 10:39
さらに、「先を歩む人の存在」も大きい。その人のように、とモデルがあれば、歩を進めやすい。自分も、という気持ちにもなる。
— 上西充子 (@mu0283) 2018年12月12日 - 10:41
そういうものを欠いている中で、「無関心はダメ!」というだけでは、人は声を上げない。だから、声があげられる条件を様々に整えることも重要だ。
— 上西充子 (@mu0283) 2018年12月12日 - 10:42
多くの人にとって、私は今年になって急に表舞台に出てきた人だと思うが、やはりそのような多くの伏線や支えがある。その一端は、14日に公開されるインタビュー記事でも語った。「呪いの言葉の解き方」の書籍でも書く(なんとか時間を確保したい・・・)。
— 上西充子 (@mu0283) 2018年12月12日 - 10:46
目に見えるところでは、勤務先が私の言動を容認し、支援してくれていることがとても大きい。それは多くの人にとって、得られない条件だろう。田中総長が「言論の自由」についてきっぱりとした姿勢を表明してくださったことは、どれだけありがたかっ… twitter.com/i/web/status/1…
— 上西充子 (@mu0283) 2018年12月12日 - 10:50
学部もこうやって支えてくれている。
— 上西充子 (@mu0283) 2018年12月12日 - 10:51
twitter.com/hosei_cd/statu…
けれど、そういう条件を欠いていても、小さな声でも小さな場で上げることでもできれば、それは必ず日本のこの抑圧された政治状況を変える。
— 上西充子 (@mu0283) 2018年12月12日 - 10:56
だから、語り合える場、認め合い支え合う関係、共有できる場づくりは重要だ。けれど、無理やりにつくったり、参加を強制したりするものでもない。
ほんの少しオープンであること、ほんの少し誰かに肯定的なリアクションを返せる人であること、ほんの少し自分の言葉で語れる人であること、そうであることが、身近な人間関係を変え、志を同じくする人とつながっていくことになり、しっかりと地に足をつけた大きなうねりになっていく。
— 上西充子 (@mu0283) 2018年12月12日 - 10:58
労働運動に携わっていたり、市民運動にたずさわっていたり、選挙運動にかかわっていたり、そういう人たちから私が学んだことは、そういうことだ。
— 上西充子 (@mu0283) 2018年12月12日 - 11:00
DELI議員(松戸市議)の言葉を借りれば、「脱カスタマー」(脱・カスタマー)と「急がば回れ」。
だからこそ、「無知」「無関心」と嘆かないでほしいし、冷笑や嘲笑は控えてほしいし、強引に勧誘することや、勧誘に乗らないことを批判することはやめてほしい。
— 上西充子 (@mu0283) 2018年12月12日 - 11:03
他にできることはあるし、その方が確かな結果につながる。
日独伊三国同盟…。
— kom@こんな人たち (@ko_mutsuki) 2018年12月12日 - 12:50
興味深い。
枢軸国だったことの影響が今もあるのか、そういう伝統の国だから戦前のような体制がなじみやすかったのか。 twitter.com/nekoacademy0/s…