「日本絵画三山・平山郁夫1930年~2009年」~口語短歌と写真で綴る「世界文化紀行」
平山郁夫画伯は広島での原爆の被爆体験を原点にして、仏教に平和と心の支えを見出し、シルクロードの仏教を生涯のテーマとして、毎年現地に取材し、それをもとに多くの作品を描き続けました。第4回院展に出品した、玄奘三蔵の求法を主題にした「仏教伝来」は、三蔵法師の強靭な精神が周囲に幻想的な光を醸し出している作品で、高い評価を得ました。それ以降、釈尊の悟りと足跡を追って、その体験に迫ろうとした「出山釈 」や「建立金剛心図」など名作をいくつも残しています。
「仏教伝来」(1959)(佐久市立近代美術館蔵)
口語短歌
「旅の僧 砂漠をゆくも シルクロード オアシス目指し 苦難の果てに」

「東京オリンピックの聖火は、シルクロード経由で運んではどうか」というその記事をきっかけに、一つの絵の構想が浮かびました。それは、シルクロードの砂漠をゆく旅の僧がオアシスに辿り着く情景でした。中国・唐代の求法僧、玄奘三蔵法師のイメージを描いた院展出品作で、平山郁夫美術館のロビーを飾る陶板の原画《仏教伝来》は、小さな新聞記事がきっかけとなって生まれたのです。《仏教伝来》(佐久市立近代美術館所蔵)は、平山郁夫の画業の「仏伝」と「シルクロード」連作の出発点となる記念碑的作品となりました。
参照
http://hirayama-museum.or.jp/hirayama/ayumi_04.html
「入涅槃幻想」(1961)(東京国立近代美術館蔵)
口語短歌
「お釈迦様 光を放ち 横たわり 弟子たち見守り 悟りの世界も」

入涅槃幻想は高野山の国宝「仏涅槃図」などに連想を得て描き始め、そのイメージに苦悩していたが、義父・松山常次郎の葬儀に立ち合い花に包まれ、周りには多くの人びとがうなだれ座っていた。灯明が滲むような輝きを放ち、その情景はまさに「釈迦の大いなる死」であった。このときを機に入涅槃幻想は完成。平山郁夫の画家としての評価を決定づけた作品。
参照
https://www.city.toride.ibaraki.jp/art/onlinemuseum/nihonga/nyunehanngennsou.html
「祇園精舎」(1981)(足立美術館蔵)
口語短歌
「阿弥陀経 説く釈迦と弟子 神秘感 時空の彼方 誘うがごとし」

昭和56年(1981) 171.0×362.0 cm
シルクロードでの調査研究をもとに、初期に見られる幻想的な表現を取り入れた一作。「阿弥陀経」を説く釈迦と、話に聴き入る弟子たちの姿は光と影で表され、宗教的神秘感がひそやかに息づき、我々の魂を時空の彼方へと誘うようである。
参照
https://www.adachi-museum.or.jp/archives/collection/hirayama_ikuo
「大唐西域壁画」(2000)(薬師寺玄奘三蔵院壁画)
口語短歌
「景観を 様々現した 風景画 自然求道 厳しさ感ず」

1976年(昭和51)に薬師寺・高田好胤管主(当時)の依頼により制作が決定。100回を超える現地取材を重ね、制作期間は20年以上に渡ります。2000年(平成12)の大晦日に薬師寺玄奘三蔵院において入魂の「開眼供養」が行われました。画面の全長は約37メートル。壁面13面に中国・長安からインド・ナーランダ寺院へ至る7場面が描かれ、場面中の時間は朝から夜へと推移してゆきます。
第1画面「明けゆく長安大雁塔・中国」

第2画面「嘉峪関を行く・中国」

第3画面「高昌故城・中国」

第4画面「西方浄土須弥山」

第5画面「バーミアン石窟・アフガニスタン」

第6画面「デカン高原の夕べ・インド」

第7画面「ナーランダの月・インド」

参照
http://www.asahi.com/hirayama/exhibition/2.html
「2021年軽井沢レイクガーデンに咲いた薔薇」
「ドッタリング・パイジェントリー」2021年8月7日撮影

平山郁夫画伯は広島での原爆の被爆体験を原点にして、仏教に平和と心の支えを見出し、シルクロードの仏教を生涯のテーマとして、毎年現地に取材し、それをもとに多くの作品を描き続けました。第4回院展に出品した、玄奘三蔵の求法を主題にした「仏教伝来」は、三蔵法師の強靭な精神が周囲に幻想的な光を醸し出している作品で、高い評価を得ました。それ以降、釈尊の悟りと足跡を追って、その体験に迫ろうとした「出山釈 」や「建立金剛心図」など名作をいくつも残しています。
「仏教伝来」(1959)(佐久市立近代美術館蔵)
口語短歌
「旅の僧 砂漠をゆくも シルクロード オアシス目指し 苦難の果てに」

「東京オリンピックの聖火は、シルクロード経由で運んではどうか」というその記事をきっかけに、一つの絵の構想が浮かびました。それは、シルクロードの砂漠をゆく旅の僧がオアシスに辿り着く情景でした。中国・唐代の求法僧、玄奘三蔵法師のイメージを描いた院展出品作で、平山郁夫美術館のロビーを飾る陶板の原画《仏教伝来》は、小さな新聞記事がきっかけとなって生まれたのです。《仏教伝来》(佐久市立近代美術館所蔵)は、平山郁夫の画業の「仏伝」と「シルクロード」連作の出発点となる記念碑的作品となりました。
参照
http://hirayama-museum.or.jp/hirayama/ayumi_04.html
「入涅槃幻想」(1961)(東京国立近代美術館蔵)
口語短歌
「お釈迦様 光を放ち 横たわり 弟子たち見守り 悟りの世界も」

入涅槃幻想は高野山の国宝「仏涅槃図」などに連想を得て描き始め、そのイメージに苦悩していたが、義父・松山常次郎の葬儀に立ち合い花に包まれ、周りには多くの人びとがうなだれ座っていた。灯明が滲むような輝きを放ち、その情景はまさに「釈迦の大いなる死」であった。このときを機に入涅槃幻想は完成。平山郁夫の画家としての評価を決定づけた作品。
参照
https://www.city.toride.ibaraki.jp/art/onlinemuseum/nihonga/nyunehanngennsou.html
「祇園精舎」(1981)(足立美術館蔵)
口語短歌
「阿弥陀経 説く釈迦と弟子 神秘感 時空の彼方 誘うがごとし」

昭和56年(1981) 171.0×362.0 cm
シルクロードでの調査研究をもとに、初期に見られる幻想的な表現を取り入れた一作。「阿弥陀経」を説く釈迦と、話に聴き入る弟子たちの姿は光と影で表され、宗教的神秘感がひそやかに息づき、我々の魂を時空の彼方へと誘うようである。
参照
https://www.adachi-museum.or.jp/archives/collection/hirayama_ikuo
「大唐西域壁画」(2000)(薬師寺玄奘三蔵院壁画)
口語短歌
「景観を 様々現した 風景画 自然求道 厳しさ感ず」

1976年(昭和51)に薬師寺・高田好胤管主(当時)の依頼により制作が決定。100回を超える現地取材を重ね、制作期間は20年以上に渡ります。2000年(平成12)の大晦日に薬師寺玄奘三蔵院において入魂の「開眼供養」が行われました。画面の全長は約37メートル。壁面13面に中国・長安からインド・ナーランダ寺院へ至る7場面が描かれ、場面中の時間は朝から夜へと推移してゆきます。
第1画面「明けゆく長安大雁塔・中国」

第2画面「嘉峪関を行く・中国」

第3画面「高昌故城・中国」

第4画面「西方浄土須弥山」

第5画面「バーミアン石窟・アフガニスタン」

第6画面「デカン高原の夕べ・インド」

第7画面「ナーランダの月・インド」

参照
http://www.asahi.com/hirayama/exhibition/2.html
「2021年軽井沢レイクガーデンに咲いた薔薇」
「ドッタリング・パイジェントリー」2021年8月7日撮影

絵画のことも良くわかりませんが、平山郁夫というと何となく壮大な画というイメージと煌々とした月と共に砂漠を進むキャラバンが浮かびます。
美術館が好きな妻千恵子選手のお供(?)で都内や近県の美術館を訪れたことが多々あります。
長野県には多くの美術館がありますね。
十数年前に長野県信濃美術館・東山魁夷館へ行った時にそこで知り合った人と今も親しい交流が続いています。
長野県信濃美術館・東山魁夷館へ行かれたのですね。それは素晴らしいです。東山は見る人の心を癒してくれます。あの東山ブルーと言われている青の色彩が何とも言えません。そして風景画ですから見る人の心をとらえて離しませんね。
朝早くからコメントありがとうございました。