内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

例え話による、海外における日本研究についての「反日的」暴言 ―『K先生の黄昏放言録』(未刊)より

2019-11-05 21:58:57 | 雑感

 以下は、良識あるニッポンの人々の神経を逆撫でするような「反日的」暴言です。そんなもの読みたくない方は、ここでこのページをお離れになられますようにお願い申し上げます。
 しかし、けっして酒の勢いを借りての意気地なしの犬の遠吠え的罵詈雑言ではありません。以前から心に蟠っていた屈折した思いをただぶち撒けたいだけです。
 私は偏見に満ちた人間です。そんな人間が吐く暴言ですから、とんでもなく片寄った不快な言辞であるに違いないこと、あらかじめお断り申し上げます。
 ただ、関係各位に迷惑はかけたくないので、よほど事情を知っている方でなければ、何のことかわからないような書き方になることをどうかお許しください。
 私がスペイン文学にとても興味を持っているとしましょう。邦訳はたくさん読んでいる。知識も素人としてはかなりイケている。いや、ちょっと玄人はだしかも知れない。でも、スペイン語はほとんどできない。辞書を片手に原文を辿ることくらいはできても、専門書はとても読みこなせない。旅行先で買い物くらいはできても、日常会話も覚束ない。
 そんな私が、スペインで開催されているスペイン文学会で、「アノォ~、ワタシィ~、スペイン語ォ~、デキナイノデェ~、英語デェ~発表サセテイタダキマ~ス」とか恥ずかしげもなく英語でほざいて、世界中どこからでも誰でも簡単に入手できるような資料にだけ基づいて、スペインの平均的高校生なら誰でもできるような「ハッピョウ」をする。ありえませんよね。
 ところが、そんな研究とも言えない低レベルの夏休みの宿題的な「研究」に対して、「いやぁ~。なかなか面白いですねぇ~」とか真顔で褒めて、異国におけるスペイン文学研究の「発展」をスペイン人たちがパチパチ拍手して寿いだりしたら…… そんなこと、あるわけないって? ないでしょうね、スペインに関しては、おそらく。他のヨーロッパ諸国に関しても、多分。
 でも、それがけっこうあるんですよ、来年夏期オリンピックをその首都で開催する「美しい」国に関しては。














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