≪前回の続き≫
なかには練習をしていて「前腕の屈筋が弛緩した位置を感じとることが、どうしても難しい」という方もいらっしゃったかもしれません。
そのような場合はワンステップおいて、ストレッチしている拮抗筋の状態に注目し、感じ取る練習をしてもよいでしょう。
まず屈曲の時は、前腕伸筋が十分にストレッチされる角度で止めます。
前腕の回内・回外(手関節の側屈)では、もっとも伸筋がストレッチされると感じたところで止めます。
手首の回内・回外でも、同様にします。
弛緩させた場合と比べ、ストレッチしたときの張力を感じとるほうが、より簡単ではないでしょうか。
最も伸筋がストレッチされるポジションが決まったら、意識を屈筋のほうにもっていき、弛緩した状態というのを感覚で覚えるようにします。
以前、「体性機能障害の評価の流れ4~エンドフィール 2~」で、「やわらかい」よりも「かたい」ほうが知覚しやすいので、そちらから練習することをおすすめしました。
徹底的にかたさを感じとる練習をすると、その対極にあるやわらかさも感じ取りやすくなる、というのがその理由でした。
今回ご紹介した方法は、緊張と弛緩という対極の状態を、ひとつの姿勢で作り出しているので、弛緩したやわらかい状態を覚えるためのよい練習法になるかもしれません。
話のついでですが、やはりこのような技術を身につけるときには器用・不器用があらわれてしまいます。
不器用な人、あせりはとくに禁物ですよ。
あせってしまう方は、気持ちのどこかで「どうせ自分は不器用なんだからのんびりいこう」と、良い意味での開き直りを持つことも大切だと思います。
短期的な結果を期待せず、地道に練習を重ね、自分の中で技術が熟成してくるのを待ちましょう。
器用な人はすぐにわかり、どんどんできるようになっていくのですが、不器用な人はゆっくりと一歩ずつ、地道に積み重ねていくしかありません。
( 「器用な人と不器用な人」シリーズもご参照ください。)
私は自分が不器用ですから、不器用な人でもステップ バイ ステップで進んでいけるような技術の習得法をつくることができたらと思っています。
さて今回ご紹介したのは、対象とした筋を間接法によってリリースするため、拮抗筋のストレッチをするというものでした。
これが、カウンター(拮抗筋)にストレイン(この場合はストレッチ)をかける、カウンターストレインというテクニックの意味になります。
もしくは、特定のポジションをとって組織をリリースするテクニックという、ポジショナルリリースセラピーというものです。
ポジショナルリリースセラピーは、カウンターストレインが商標登録されている関係で使われている別称のようです。
カウンターストレイン(ポジショナルリリースセラピー)では、はじめに押えると飛び上がるくらい痛い圧痛点(ジャンピングポイント/テンダーポイント)を探します。
今回の前腕屈筋なら、手首または内側上顆の周辺に出現します。
続いて圧痛点をモニターしながら、それが軽減・消失する姿勢を探します。
今回の練習ではモニターがなかったので、自分の筋の感覚を頼りに行ったわけです。
圧痛点が軽減・消失する姿勢がみつかれば、一定時間(教科書的には90秒)そのまま保ちます。
その姿勢が、もっとも筋が弛緩するポジションということになります。
時間がくれば、ゆっくりもとに戻して、飛び上がるような圧痛点が軽減・消失しているかどうか確認します。
慣れてきたら、リリースを感じた時点で姿勢を戻してもかまいません。
圧痛点がなくなる姿勢を探すには、圧痛点が弛緩していく様子を感じとる必要があります。
筋膜リリースのところで、コンタクトした部位の弛緩を感じとる練習をしたことが、ここで生きてくるわけですね。
このようにカウンターストレイン(ポジショナルリリースセラピー)は、圧痛点を手掛かりに進めていくテクニックです。
今回ご紹介した技法は、筋紡錘の異常などによって筋緊張(筋トーヌス)が亢進している場合に有効です。
ただ、線維化などによって組織そのものが短縮している場合は、直接的にストレッチをして伸ばしていく必要があるでしょう。
次回は、関節のあそびを回復させるための間接法の練習です。
なかには練習をしていて「前腕の屈筋が弛緩した位置を感じとることが、どうしても難しい」という方もいらっしゃったかもしれません。
そのような場合はワンステップおいて、ストレッチしている拮抗筋の状態に注目し、感じ取る練習をしてもよいでしょう。
まず屈曲の時は、前腕伸筋が十分にストレッチされる角度で止めます。
前腕の回内・回外(手関節の側屈)では、もっとも伸筋がストレッチされると感じたところで止めます。
手首の回内・回外でも、同様にします。
弛緩させた場合と比べ、ストレッチしたときの張力を感じとるほうが、より簡単ではないでしょうか。
最も伸筋がストレッチされるポジションが決まったら、意識を屈筋のほうにもっていき、弛緩した状態というのを感覚で覚えるようにします。
以前、「体性機能障害の評価の流れ4~エンドフィール 2~」で、「やわらかい」よりも「かたい」ほうが知覚しやすいので、そちらから練習することをおすすめしました。
徹底的にかたさを感じとる練習をすると、その対極にあるやわらかさも感じ取りやすくなる、というのがその理由でした。
今回ご紹介した方法は、緊張と弛緩という対極の状態を、ひとつの姿勢で作り出しているので、弛緩したやわらかい状態を覚えるためのよい練習法になるかもしれません。
話のついでですが、やはりこのような技術を身につけるときには器用・不器用があらわれてしまいます。
不器用な人、あせりはとくに禁物ですよ。
あせってしまう方は、気持ちのどこかで「どうせ自分は不器用なんだからのんびりいこう」と、良い意味での開き直りを持つことも大切だと思います。
短期的な結果を期待せず、地道に練習を重ね、自分の中で技術が熟成してくるのを待ちましょう。
器用な人はすぐにわかり、どんどんできるようになっていくのですが、不器用な人はゆっくりと一歩ずつ、地道に積み重ねていくしかありません。
( 「器用な人と不器用な人」シリーズもご参照ください。)
私は自分が不器用ですから、不器用な人でもステップ バイ ステップで進んでいけるような技術の習得法をつくることができたらと思っています。
さて今回ご紹介したのは、対象とした筋を間接法によってリリースするため、拮抗筋のストレッチをするというものでした。
これが、カウンター(拮抗筋)にストレイン(この場合はストレッチ)をかける、カウンターストレインというテクニックの意味になります。
もしくは、特定のポジションをとって組織をリリースするテクニックという、ポジショナルリリースセラピーというものです。
ポジショナルリリースセラピーは、カウンターストレインが商標登録されている関係で使われている別称のようです。
カウンターストレイン(ポジショナルリリースセラピー)では、はじめに押えると飛び上がるくらい痛い圧痛点(ジャンピングポイント/テンダーポイント)を探します。
今回の前腕屈筋なら、手首または内側上顆の周辺に出現します。
続いて圧痛点をモニターしながら、それが軽減・消失する姿勢を探します。
今回の練習ではモニターがなかったので、自分の筋の感覚を頼りに行ったわけです。
圧痛点が軽減・消失する姿勢がみつかれば、一定時間(教科書的には90秒)そのまま保ちます。
その姿勢が、もっとも筋が弛緩するポジションということになります。
時間がくれば、ゆっくりもとに戻して、飛び上がるような圧痛点が軽減・消失しているかどうか確認します。
慣れてきたら、リリースを感じた時点で姿勢を戻してもかまいません。
圧痛点がなくなる姿勢を探すには、圧痛点が弛緩していく様子を感じとる必要があります。
筋膜リリースのところで、コンタクトした部位の弛緩を感じとる練習をしたことが、ここで生きてくるわけですね。
このようにカウンターストレイン(ポジショナルリリースセラピー)は、圧痛点を手掛かりに進めていくテクニックです。
今回ご紹介した技法は、筋紡錘の異常などによって筋緊張(筋トーヌス)が亢進している場合に有効です。
ただ、線維化などによって組織そのものが短縮している場合は、直接的にストレッチをして伸ばしていく必要があるでしょう。
次回は、関節のあそびを回復させるための間接法の練習です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます