手技療法の寺子屋

手技療法の体系化を夢みる、くつぬぎ手技治療院院長のブログ

感謝 感謝 の3周年

2008-09-06 20:33:47 | よもやま話
9月2日に開院3周年を迎えました


ありきたりな言葉ですが、アッという間の3年でした。


おかげさまで、最近は多くの方がご来院されるようになり、ただただ、ありがたいと感謝しています


思い返せば3年前、気合いを入れ鼻息を荒くして開業したものの、はじめ (どころかしばらく) は大変でした








治療に関してはそれなりに経験を重ねていましたが、商売はズブの素人ですから当然といえば当然かもしれません。


それに、医療は保険がきくのが常識のなか、自費の治療院ですから、どこの誰がやっているのかわからないうちは、患者さんにとっても敷居が高くて当たり前です。







とくに滅入ったのは、開業して半年たった2月でした。






この時期、札幌は深い雪に街がおおわれます



ただでさえ少ない売り上げの中、1週間、誰も来なかったときがありました。



さすがに開業して半年もたつのに、このありさまだと気持ちは落ち込みます。気持だけではなく、通帳の残高もドンドン落ち込みます



1日誰も来ない治療院にいて、夜、外の看板を下げにビルの三階から降りて行ったとき、一階の焼肉屋さんで家族や仲間同士で楽しそうに食事をしている人たちの姿が見えました

ガラス1枚へだてているだけなのに、まるで別世界にいるようでした








気分はマッチ売りの少女です。

  (こういうことを思いつくので、根は楽天的かもしれません)







こうなると、「自分はもう、世の中から必要とされていないんとちゃうやろうか」というようにロクなことは考えなくなり、気持ちもおかしくなりかけます。


でもそのときは、家族に支えられてふんばれました。










雪が解けかけたころ、学生時代に住み込みで新聞配達をしていたときの先輩から、数年ぶりに電話が入りました



先輩は東京で衣料品販売の事業を起こされていて、すでに数店舗経営しているという商売でも私の先輩です。



連絡無精で開業したことを伝えていなかった私に 「冷たいなぁ、どうして何もよこさなかったんだよ」 とひとこと言われたあと、私がどのように商売をしていて、今どういう状態か話をすると、


先輩から
「ダメだそれじゃ!! くつぬぎの思いを患者さんに伝えられていないッ!!」

と一喝されてしまいました。



その後、電話で、メールで経営のため (この場合は集客) の個人レッスンが続きました。



同じ釜の飯を食べた先輩後輩や仲間というのはありがたいもので、家族みたいに親身になってくださいました。



先輩からアドバイスを受けながら、ホームぺージを作り直したり、自分の思いを伝えられるようにチラシを工夫して、それをプリンターで印刷し(このとき、経費を抑えるための補充インクも教えてもらいました)、早朝に一人でポスティングしてまわり、その反応をみてまた作り直したりとあれこれやりました。



そうするうちに少しづつ患者さんがみえるようになり、3年たった今では、患者さんからの紹介で新しい方にご利用いただき、その方がまた紹介してくださるというようになりました。











今回は先輩のことだけ紹介しましたが、このように「もうダメだ」と思ったときに誰かが手を差し伸べてくれる、人生の不思議さ面白さ、そしてありがたさに触れた3年間でした。


節目になるこの機会に、ご縁があったすべての方に感謝いたします。


ふり返ると、はじめのうちにあのような思いを味わって良かったです。最初から順調だったら、傲慢になっていたかもしれません。


今は、自分の掲げた看板に人が集まってきてくださっているこの喜びを、かみしめながら日々治療をしています。事業をはじめた者にとって、これほどありがたいことはありません。


まだまだ小さなイカダの船長ですから、いつ転覆するかわかりませんが、今の気持ちを大切に毎日過ごしていきたいと思っています

最新の画像もっと見る

コメントを投稿