手技療法の寺子屋

手技療法の体系化を夢みる、くつぬぎ手技治療院院長のブログ

患者さんは見ている

2016-09-03 21:50:27 | 治療についてのひとりごと
《FBより》

問診の時、何度か見えている患者さんから逆に聞かれてしまいました。

「ときどき、焦点の合っていないような目をされている気がするのですが、どうかなさっているのですか?

すっ、するどいっ!!

問診の時は話だけを聞いているのではなく、声の出し方やトーン、呼吸の仕方に加え、挙動やしぐさも見ています。

例えば「首が痛い」という相談を、首を動かしながらお話しされている場合は、シビアな症状ではなく心の緊張も少ない可能性が高いなど、何気ない動きからいろいろ情報をあつめることができます。

(ただし重い病気かどうかは話が別。ガンの骨転移などもはじめは強い症状を出しませんから。)

さらに挙動やしぐさから、どこに異常があるかを大よそ特定していきます。

首の痛みは前側の緊張から起こっていそうだとか、首の訴えだけどもっと下の胴体の影響が大きそうだ、など。

この段階では、目の焦点をどこかに合わせるよりも、景色を眺めるような目の使い方で、全体の動きを見たほうが個人的には見当がつけやすいです。

目的に応じて、時々目の使い方を変えるのですが、もしかしたら患者さんによっては「ちゃんと話を聞いていない」と誤解して受け止める方がいないとも限りません。

自分が見ているということは、相手からも見られているということ。

今回のことに限らず気をつけないといけません。

修行は続きます。

「汝が深淵を覗き込むとき、深淵もまたこちら側を覗き込んでいるのだ」ニーチェ



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