ステップ1 力の伝わり方を体感する。
筋膜リリースではテクニックを用いるとき、どのようにして力を伝えていくのでしょうか。
これをシンプルに体感できる方法をご紹介します。
以前、手技療法による他動的なテクニックの刺激の加え方は「押さえる」「伸ばす」「滑らせる」の3つが基本ですとお話ししました。
筋膜リリースによる刺激は、基本的に「押さえる」と「伸ばす(組織を滑らせているという見方もできますが、ひとまずは伸ばしているということにします)」という力の組み合わせからなるので、2つの段階にわけて体験することにしましょう。
練習はベッドの上が行いやすいですが、イスの座面や場合によっては床の上でもかまいません。
まず、ベッドに対してできるだけ両腕を垂直につき、体幹・両脚を伸ばして腕立て伏せの姿勢をつくります。
このとき、両腕に不自然な力は入っておらず、せいぜい身体を支える程度の力しか使っていないはずです。
これが「押さえる」ということです。
腕を力ませて手をベッドに押しつけるような、力の加え方はしていません。
はじめのステップとして、腕立て伏せの感覚が「押さえる」の基本になるということを、まず覚えておいてください。
続いて、両足の位置をじょじょに後ろへ引いていきます。
すると両腕は、ベッドに対して後方に傾き始めます。このとき、両手には前にすべり出そうとする力が生まれ、ベッドカバーも前にずれようとするはずです(赤矢印)。
その感覚をつかむことができるでしょうか。
これが、「伸ばす」という感覚です。
腕の力を使って前に押しだそうとしなくても、身体の操作することによって、伸ばす力が生まれるのだということを学んでください。
力を「加える」のではなく勝手に「加わる」、「動かす」のではなく「動き出す」という感覚をつかむのがポイントです。
こうして身体には不自然な力みがなく、組織、この場合はベッドカバーを押さえて伸ばすことができました。
これが筋膜リリースをかけたときの力の加わり方です。
ためしに、1~2分ほどこの姿勢を保ってみてください。
それほど大きな疲労感は感じないのではないでしょうか。
そして、両手の下でベッドカバーが前にずれようとしている様子を、感じ取ることができていると思います。
腕に不要な力が入っていないために、楽にモニターできているのです。
このような方法なら、モニターの感度も保つことができ、安定的かつ持続的な力を加えることができ、セラピストの身体を傷めるリスクは少ないのです。
手先に力が入っていてはそうはいきません。
早く疲れますし、楽にモニターすることなどできないでしょう。
いかがでしたか。できるだけシンプルにまとめたつもりなのですがお分かりいただけましたか?
ただ、このような大げさな動きを、そのまま臨床で用いることはできません。
場所に限りがあるのはもちろん、身体は平面ではありませんし、身体の状態や部位によって力の加減をコントロールする必要があるからです。
そこで大切になってくるのが、次に解説する身体の使い方です。
ステップアップしますので、注意点も少しずつ増えていきますよ。
筋膜リリースではテクニックを用いるとき、どのようにして力を伝えていくのでしょうか。
これをシンプルに体感できる方法をご紹介します。
以前、手技療法による他動的なテクニックの刺激の加え方は「押さえる」「伸ばす」「滑らせる」の3つが基本ですとお話ししました。
筋膜リリースによる刺激は、基本的に「押さえる」と「伸ばす(組織を滑らせているという見方もできますが、ひとまずは伸ばしているということにします)」という力の組み合わせからなるので、2つの段階にわけて体験することにしましょう。
練習はベッドの上が行いやすいですが、イスの座面や場合によっては床の上でもかまいません。
まず、ベッドに対してできるだけ両腕を垂直につき、体幹・両脚を伸ばして腕立て伏せの姿勢をつくります。
このとき、両腕に不自然な力は入っておらず、せいぜい身体を支える程度の力しか使っていないはずです。
これが「押さえる」ということです。
腕を力ませて手をベッドに押しつけるような、力の加え方はしていません。
はじめのステップとして、腕立て伏せの感覚が「押さえる」の基本になるということを、まず覚えておいてください。
続いて、両足の位置をじょじょに後ろへ引いていきます。
すると両腕は、ベッドに対して後方に傾き始めます。このとき、両手には前にすべり出そうとする力が生まれ、ベッドカバーも前にずれようとするはずです(赤矢印)。
その感覚をつかむことができるでしょうか。
これが、「伸ばす」という感覚です。
腕の力を使って前に押しだそうとしなくても、身体の操作することによって、伸ばす力が生まれるのだということを学んでください。
力を「加える」のではなく勝手に「加わる」、「動かす」のではなく「動き出す」という感覚をつかむのがポイントです。
こうして身体には不自然な力みがなく、組織、この場合はベッドカバーを押さえて伸ばすことができました。
これが筋膜リリースをかけたときの力の加わり方です。
ためしに、1~2分ほどこの姿勢を保ってみてください。
それほど大きな疲労感は感じないのではないでしょうか。
そして、両手の下でベッドカバーが前にずれようとしている様子を、感じ取ることができていると思います。
腕に不要な力が入っていないために、楽にモニターできているのです。
このような方法なら、モニターの感度も保つことができ、安定的かつ持続的な力を加えることができ、セラピストの身体を傷めるリスクは少ないのです。
手先に力が入っていてはそうはいきません。
早く疲れますし、楽にモニターすることなどできないでしょう。
いかがでしたか。できるだけシンプルにまとめたつもりなのですがお分かりいただけましたか?
ただ、このような大げさな動きを、そのまま臨床で用いることはできません。
場所に限りがあるのはもちろん、身体は平面ではありませんし、身体の状態や部位によって力の加減をコントロールする必要があるからです。
そこで大切になってくるのが、次に解説する身体の使い方です。
ステップアップしますので、注意点も少しずつ増えていきますよ。
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