「怖がる患者さんとの思い出 その6」で、触れるということは難しいことだとお話しました。
もしかしたら、それを読んで身構えてしまった方もいたかもしれません。
でも心配しないで下さいね。
確かに難しいのですが、やさしいことでもあります。
やさしいけど難しい?何だか禅問答のようですが、それは「触れる」ということが手技療法の基本に当たるからです。
何事につけ、基本はやさしい、かんたん、覚えやすい、取っかかりやすいものですが、突きつめていってその奥深さを知れば、難しいものだともいえます。
釣りはヘラブナにはじまり、最後はヘラブナにたどり着くのだそうです。
初心者でも楽しめるけど、熟練するほど味わい深さがでてきて、経験者にとっても面白いということなのでしょう。
難しさを知るということは、本当の面白みがわかるということでもあります。
私は釣りのことはわからないのですが、ただ「触れる」ということが、最近とても面白く感じるようになっています。
今回は、私の考える手技療法の基本について、できるだけ身近な例を用いてお話したいと思います。
わかりやすく伝えることができるかな? 私にとっても挑戦です。
ズバリ、手技療法の基本とは「握手」です。
そう、みなさんが日常的に行っている、あの「握手」です。
やさしく、かんたんなことですよね。
握手には手技療法の基本が詰まっています。
それは「力の加え方」「相手の感じ方」「心構え」の3つです。
まずは力の加え方からいきましょう。
みなさんは、握手をするときはどのように力を加えているでしょうか。
日ごろ何気なくやっていると思うので、急にそう言われても、戸惑ってしまうかもしれません。
仲間をつかまえて、握手してみてください。
相手には気持ち悪がられるかもしれませんが、精一杯の親しみを込めて、何年かぶりに親友に会ったときのような気持ちで握手してみてください。
いかがでしょう。
何か物をつかむときのように、手先だけに力を入れて握手をしているでしょうか?
そのようなことはないはずです。
手先だけではなく、力は体幹を経て肩甲帯、上肢から手先に伝わり、身体の力を使って相手を包むように握っているのではないでしょうか。
日ごろの自分の動きを観察してみると、物をつかんで動かすときは、まず手の力でしっかり物をつかんで固定し、体幹に力を入れて動かしていると思います。
しかし、握手をするときは、相手の手を包むようにくるんでから、身体からの力を伝えて握っています。
個人差はあるかもしれませんが、少なくとも私はそのように感じます。
握手とは異なりますが、犬や猫などのペットを抱き上げるときも、同じようにしているはずです。
ペットの身体をやさしく包むように固定してから、身体の力を使って抱き上げます。
赤ちゃんはそのあたりの加減がまだわからないから、いきなりギューッと握ってペットがビックリするわけですね。
このように親友と握手するとき、あるいはペットを抱き上げるような力の加え方が、手技療法では触診やテクニックを用いるときの基本的な力の加え方になります。
今すぐできることなので、臨床で触診したり操作を加えるとき、握手をするときのような力の加え方をしてみてください。
何か気づくこと、反省することが見つかるかもしれませんよ。
私は手技療法の「触れる」「感じる」「動かす」という技術を、誰もがステップバイステップで学べるようにまとめたいと思っています。
そのうち「触れる」「動かす」の基本が、握手における力の加え方になっています。
つづいてのお話は、握手したときの「相手の感じ方」、これは「感じる」の基本です。
次に行くその前に、冒頭で手技療法の基本とした「握手」は、経絡指圧の増永静人先生が指圧の基本とされていたものです。
私は学生時代に、増永先生の著書の中でこのくだりを読んだとき、「ふ~ん、そんなものか」と軽く考えていました。
あれから20年近くになろうとしていますが、経験を重ねるにつれ、ますますその意味の深さを感じています。
繰り返しになりますが、やさしいけど難しい、そして面白いものだと思います。
今回のシリーズは「握手」をベースに、手技療法の基本を私なりに展開していきたいと思います。
もしかしたら、それを読んで身構えてしまった方もいたかもしれません。
でも心配しないで下さいね。
確かに難しいのですが、やさしいことでもあります。
やさしいけど難しい?何だか禅問答のようですが、それは「触れる」ということが手技療法の基本に当たるからです。
何事につけ、基本はやさしい、かんたん、覚えやすい、取っかかりやすいものですが、突きつめていってその奥深さを知れば、難しいものだともいえます。
釣りはヘラブナにはじまり、最後はヘラブナにたどり着くのだそうです。
初心者でも楽しめるけど、熟練するほど味わい深さがでてきて、経験者にとっても面白いということなのでしょう。
難しさを知るということは、本当の面白みがわかるということでもあります。
私は釣りのことはわからないのですが、ただ「触れる」ということが、最近とても面白く感じるようになっています。
今回は、私の考える手技療法の基本について、できるだけ身近な例を用いてお話したいと思います。
わかりやすく伝えることができるかな? 私にとっても挑戦です。
ズバリ、手技療法の基本とは「握手」です。
そう、みなさんが日常的に行っている、あの「握手」です。
やさしく、かんたんなことですよね。
握手には手技療法の基本が詰まっています。
それは「力の加え方」「相手の感じ方」「心構え」の3つです。
まずは力の加え方からいきましょう。
みなさんは、握手をするときはどのように力を加えているでしょうか。
日ごろ何気なくやっていると思うので、急にそう言われても、戸惑ってしまうかもしれません。
仲間をつかまえて、握手してみてください。
相手には気持ち悪がられるかもしれませんが、精一杯の親しみを込めて、何年かぶりに親友に会ったときのような気持ちで握手してみてください。
いかがでしょう。
何か物をつかむときのように、手先だけに力を入れて握手をしているでしょうか?
そのようなことはないはずです。
手先だけではなく、力は体幹を経て肩甲帯、上肢から手先に伝わり、身体の力を使って相手を包むように握っているのではないでしょうか。
日ごろの自分の動きを観察してみると、物をつかんで動かすときは、まず手の力でしっかり物をつかんで固定し、体幹に力を入れて動かしていると思います。
しかし、握手をするときは、相手の手を包むようにくるんでから、身体からの力を伝えて握っています。
個人差はあるかもしれませんが、少なくとも私はそのように感じます。
握手とは異なりますが、犬や猫などのペットを抱き上げるときも、同じようにしているはずです。
ペットの身体をやさしく包むように固定してから、身体の力を使って抱き上げます。
赤ちゃんはそのあたりの加減がまだわからないから、いきなりギューッと握ってペットがビックリするわけですね。
このように親友と握手するとき、あるいはペットを抱き上げるような力の加え方が、手技療法では触診やテクニックを用いるときの基本的な力の加え方になります。
今すぐできることなので、臨床で触診したり操作を加えるとき、握手をするときのような力の加え方をしてみてください。
何か気づくこと、反省することが見つかるかもしれませんよ。
私は手技療法の「触れる」「感じる」「動かす」という技術を、誰もがステップバイステップで学べるようにまとめたいと思っています。
そのうち「触れる」「動かす」の基本が、握手における力の加え方になっています。
つづいてのお話は、握手したときの「相手の感じ方」、これは「感じる」の基本です。
次に行くその前に、冒頭で手技療法の基本とした「握手」は、経絡指圧の増永静人先生が指圧の基本とされていたものです。
私は学生時代に、増永先生の著書の中でこのくだりを読んだとき、「ふ~ん、そんなものか」と軽く考えていました。
あれから20年近くになろうとしていますが、経験を重ねるにつれ、ますますその意味の深さを感じています。
繰り返しになりますが、やさしいけど難しい、そして面白いものだと思います。
今回のシリーズは「握手」をベースに、手技療法の基本を私なりに展開していきたいと思います。