今回のテーマを通して学生や新卒者の方には、まとめるという作業を通して、学んでいただきたいことがあります。
それは、主体的な判断力を養っていくということです。
まとめ方というのは、視点や考え方などの切り口によって異なるので、さまざまな種類が生まれます。
数多くあるテクニックやメソッド、コンセプトというものも、その考案者自身の考え方の切り口でまとめたものです。
何に対する切り口かといえば、私たちの分野なら神経筋骨格系をみる上での切り口となります。
切り口ですから、ひとつのまとめ方ですべてを説明できるものはありません。
必ずその方法から漏れているところがあります。
何か魅力的な方法と出会ったとき、「これさえ学べば、自分はもう大丈夫だ」なんて思わないようにしましょう。
それはただの錯覚です。
私たちはさまざまな切り口の考え方を学ぶことで、漏れを少なくしていく必要があります。
そして、学んだ方法が役に立つものか、確かめようとする姿勢も求められます。
仮に権威ある方がお話しされたことだったとしても、鵜呑みにしないほうがよでしょう。
専門家個人の意見だけでなく専門家委員会の報告ですら、エビデンスレベルは「レベル6」と最も低くなっています。
確かめるといっても何も実験のような難しいことではなく、まずは実際に使ってみて、みなさん自身でその実用性を確かめるということです。
まず手始めに、今回のテーマで紹介した「私なりのまとめ方」を試みて冷静に見極めてください。
「けっこう整理しやすいかも」という方、そう感じていただけたら私もうれしいです。
ついでに、どういったところが整理しやすいと感じたのか、考えてみてください。
「こう変えたほうがいいんじゃないかな」という方、いいですね~。
その方法で、いろいろなことをまとめてみてください。
「よくわからない」という方、少なくとも私が紹介した方法ではわからない、ということがわかっただけでも前進です。
これを手がかりにして、他のものも試しつつ、どうすれば自分が理解しやすくなるか、工夫してみてください。
こうして自分なりにまとめるという作業を通して、主体的な判断力を養っていくということができます。
まとめた結果うんぬんよりも、まとめるプロセスを通して判断力がトレーニングされることのほうが、大切なことのような気がします。
ところで話は変わりますが、今回の 「私なりのまとめ方」 なら考えるだけでよいのですが、テクニックについて見極めるためには、基本的な技術を身につけておくようにしなければいけません。
とくに技術が未熟だから上手くいかないのに、「この方法は使えないや」では、考案者が気の毒です。
ですから私は、この手技療法の寺子屋ブログでも基本をうるさく言っているわけです。
コンセプトにせよ、テクニックにせよ、自分で主体的な判断ができるようになれば、これまで見落とされていたことにも気づくかもしれません。
そこから新たな切り口でまとめたことを臨床研究によってつみ重ねていくことで、神経筋骨格系に対する診方の漏れをより少なくし、学問を進歩させることになると思っています。
それからもうひとつ、学生さんや新卒の方に覚えておいてほしいことがあります。
いろいろなまとめ方を学んでいく中で、それぞれ考えが異なっているようにみえるかもしれません。
けれども、同じ人間をみているという共通するところがあるわけですから、常に他とのつながりを忘れないように意識しておいてください。
リンゴを縦に切っても横に切っても、見た目の切り口が違というだけで、リンゴはリンゴです。
たとえばシリーズ「徒手的テクニックの使い分け」では、「動き」をという視点から、それを回復させるための「刺激の種類」と「刺激の方向」で切り分け、以下のような表にまとめました。
これに対し今回のシリーズでは、人間の「疲れ」という切り口から以下のようにまとめました。
一見すると、異なる表です。
しかし、きちんとつながりはあるのですよ。
私たちは、「疲れ」ると「動き」が悪くなりますし、「動き」すぎると「疲れ」ます。
また「疲れ」のなかには「動く」ことで回復するものもあります。
このように「疲れ」と「動き」も結びつきが深い関係です。
上の2つ表は、同じ人間に起こる現象を、違う視点でまとめただけで、互いにつながっているといえるのですね。
日本の禅文化を海外に紹介した鈴木大拙博士は「人間の精神が幼い間は違いを憎む。ところが成熟してくると違いを楽しむようになる」ということばをのこされています。
これは、より広い視野で考えられるようになることで、互いの異なるところと共通するところがよくみえるから楽しめるのようになるのではないかと思います。
私たちも自分と異なる考え方やアプローチに、楽しんで接することができるようになりたいですね。
そうなるために、さまざまな考え方に触れながら多様性を理解すること。
それぞれの共通性を主体的に判断してまとめていく力を養っていけるように、私も自分なりにトレーニングしています。
今回のシリーズでご紹介した方法が、みなさんの力を養うことに役立てば嬉しいです。
それは、主体的な判断力を養っていくということです。
まとめ方というのは、視点や考え方などの切り口によって異なるので、さまざまな種類が生まれます。
数多くあるテクニックやメソッド、コンセプトというものも、その考案者自身の考え方の切り口でまとめたものです。
何に対する切り口かといえば、私たちの分野なら神経筋骨格系をみる上での切り口となります。
切り口ですから、ひとつのまとめ方ですべてを説明できるものはありません。
必ずその方法から漏れているところがあります。
何か魅力的な方法と出会ったとき、「これさえ学べば、自分はもう大丈夫だ」なんて思わないようにしましょう。
それはただの錯覚です。
私たちはさまざまな切り口の考え方を学ぶことで、漏れを少なくしていく必要があります。
そして、学んだ方法が役に立つものか、確かめようとする姿勢も求められます。
仮に権威ある方がお話しされたことだったとしても、鵜呑みにしないほうがよでしょう。
専門家個人の意見だけでなく専門家委員会の報告ですら、エビデンスレベルは「レベル6」と最も低くなっています。
確かめるといっても何も実験のような難しいことではなく、まずは実際に使ってみて、みなさん自身でその実用性を確かめるということです。
まず手始めに、今回のテーマで紹介した「私なりのまとめ方」を試みて冷静に見極めてください。
「けっこう整理しやすいかも」という方、そう感じていただけたら私もうれしいです。
ついでに、どういったところが整理しやすいと感じたのか、考えてみてください。
「こう変えたほうがいいんじゃないかな」という方、いいですね~。
その方法で、いろいろなことをまとめてみてください。
「よくわからない」という方、少なくとも私が紹介した方法ではわからない、ということがわかっただけでも前進です。
これを手がかりにして、他のものも試しつつ、どうすれば自分が理解しやすくなるか、工夫してみてください。
こうして自分なりにまとめるという作業を通して、主体的な判断力を養っていくということができます。
まとめた結果うんぬんよりも、まとめるプロセスを通して判断力がトレーニングされることのほうが、大切なことのような気がします。
ところで話は変わりますが、今回の 「私なりのまとめ方」 なら考えるだけでよいのですが、テクニックについて見極めるためには、基本的な技術を身につけておくようにしなければいけません。
とくに技術が未熟だから上手くいかないのに、「この方法は使えないや」では、考案者が気の毒です。
ですから私は、この手技療法の寺子屋ブログでも基本をうるさく言っているわけです。
コンセプトにせよ、テクニックにせよ、自分で主体的な判断ができるようになれば、これまで見落とされていたことにも気づくかもしれません。
そこから新たな切り口でまとめたことを臨床研究によってつみ重ねていくことで、神経筋骨格系に対する診方の漏れをより少なくし、学問を進歩させることになると思っています。
それからもうひとつ、学生さんや新卒の方に覚えておいてほしいことがあります。
いろいろなまとめ方を学んでいく中で、それぞれ考えが異なっているようにみえるかもしれません。
けれども、同じ人間をみているという共通するところがあるわけですから、常に他とのつながりを忘れないように意識しておいてください。
リンゴを縦に切っても横に切っても、見た目の切り口が違というだけで、リンゴはリンゴです。
たとえばシリーズ「徒手的テクニックの使い分け」では、「動き」をという視点から、それを回復させるための「刺激の種類」と「刺激の方向」で切り分け、以下のような表にまとめました。
これに対し今回のシリーズでは、人間の「疲れ」という切り口から以下のようにまとめました。
一見すると、異なる表です。
しかし、きちんとつながりはあるのですよ。
私たちは、「疲れ」ると「動き」が悪くなりますし、「動き」すぎると「疲れ」ます。
また「疲れ」のなかには「動く」ことで回復するものもあります。
このように「疲れ」と「動き」も結びつきが深い関係です。
上の2つ表は、同じ人間に起こる現象を、違う視点でまとめただけで、互いにつながっているといえるのですね。
日本の禅文化を海外に紹介した鈴木大拙博士は「人間の精神が幼い間は違いを憎む。ところが成熟してくると違いを楽しむようになる」ということばをのこされています。
これは、より広い視野で考えられるようになることで、互いの異なるところと共通するところがよくみえるから楽しめるのようになるのではないかと思います。
私たちも自分と異なる考え方やアプローチに、楽しんで接することができるようになりたいですね。
そうなるために、さまざまな考え方に触れながら多様性を理解すること。
それぞれの共通性を主体的に判断してまとめていく力を養っていけるように、私も自分なりにトレーニングしています。
今回のシリーズでご紹介した方法が、みなさんの力を養うことに役立てば嬉しいです。