金沢ミステリ倶楽部

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第23回例会『そして扉が閉ざされた』読書会

2024年06月06日 19時39分46秒 | 例会
金沢ミステリ倶楽部の例会を振り返ります。

第23回例会は2010年6月19日に9名の参加者で行われ、『そして扉が閉ざされた』(岡嶋二人)の読書会でした。
岡嶋二人さんは『焦茶色のパステル』で乱歩賞を受賞してデビューしました。日本には珍しい合作者で、泥臭くない都会的なミステリを書きましたが、やがてコンビを解消しました。『焦茶色のパステル』『あした天気にしておくれ』『99%の誘拐』『クラインの壺』などがオススメです。今回読んだ『そして扉が閉ざされた』は核シェルターに閉じこめられた男女4人が自分たちの中から過去の殺人の犯人を探さなければならない状況に陥るミステリです。
・設定が面白かった。犯人はおーっとなった。なぜ閉じこめたのか最後までわからない。
・面白かった。2日で一気読みした。設定が面白い。タバスコが偶然すぎて、話を混乱させるためだけだった。
・閉塞感の中で謎が解き明かされるのが良かった。青春物だが、大学生というのが嫉妬で許せない。
・途中でトリックがわかった。単独で閉じこめるのは難しいのでは。インターフォンとか詳しすぎる。閉じこめられたらもっと本能で出ようとするのでは。
・早く読める構造。サスペンスがある。トリックはなるほどと思った。性格をクリスティーのように書き分けている。特徴だったところがない今風の若者。
・本格だから、○○○と思って読んだらなるほどだった。凶器がうまくいくか。
・青春ミステリで読みやすい。
・忘れていて再読してビックリした。クローズドサークルで好き。現代では閉じこめる理由は書かれない場合が。食べ物がカロリーメイトばかりではイヤ。トリックを活かすか、人間ドラマを描くか。
・トリックがすごい。会話が多くて読みやすい。
・男二人がケンカしたり協力したりケンカしたりとどうなっているんだと思った。
・『おかしな二人』にまずトリックがあってそれに合わせて人物を設定していったと書かれていた。「人物は駒でしかない」とも。
などなどいろんな意見が出されて盛り上がりました。トリックは評価が高い一方、核シェルターに閉じこめる設定に疑問を持たれた方がいたようです。

◇近況報告
最近読んだ本『小暮写真館』『夜行観覧車』『告白』『スカイクロウ』『坂の上の雲』全8巻『新宿鮫』『刻まれない明日』『映アムリタ』『深海のYRR』
観たドラマ「チェイス」
観た映画『ワールドウォーゼット』『告白』
ゲーム「琥珀色の遺言」

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