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「毎月勤労統計調査」の不正が、なぜ「失業保険」等に影響するのか

2019年01月12日 15時42分51秒 | お仕事
厚生労働省が「毎月勤労統計」の調査にあたり、
本来従業員500人以上の事業所は全数調査することになっているところ、
2004年以降、東京について「全数調査」でなく抽出して調査していた、と報道されています。
さらには、全数調査であるように見せかけるため、
調査データを加工するようなプログラムも組まれていたようです。

雇用保険制度のトピックス |厚生労働省

東京新聞_勤労統計不正 抽出調査 なぜ誰が_政治(TOKYO Web)

まあ、恐らく
「全数調査は手間がかかって大変だから、抽出調査でも大して影響はないだろうし、別にいいだろう」
程度で始まった「不正」なのではないか、と感じます。

ここで、この「不正」の影響が「雇用保険」「労災保険」の追加支給に及ぶ、という話になり、
けっこう大事になっています。
# 個人的にも、この期間で「基本給付」を2度受けているので、影響はありそうです。

何故、影響を受けるのか、
雇用保険の「基本給付」(俗に、「失業保険」と言われている)の計算方法を元に
説明してみたいと思います。

「失業保険は、退職前6カ月間の給与の額で決まる」というのがざっくりしたお話なのですが、
少し厳密に言うと、
「雇用保険の基本給付は、
 退職時の「賃金日額」を元に「基本手当日額」を算出し、
 この「基本手当日額」×失業日数=当該期間中の基本給付の額」
ということになります。

この「賃金日額」は、離職時直前6カ月間に毎月決まって支払われた金額÷180で計算しますので、
今回の「毎月勤労統計」の調査とは関係ありません。
しかし、「賃金日額」から「基本手当日額」を算出する際に、
この「毎月勤労統計」の結果が影響してくるのです。

「賃金日額」から「基本手当日額」を計算する際には、単に「賃金日額×〇〇%」と一定の比率を掛けるのではなく、
「賃金日額が安い人には高い比率(Max80%)で、高い人には低い比率で(Min50%)」計算することで、
給与額の低い人の生活をより強く支える仕組みになっています。
また、非常に高額な人や低額な人については
年齢に応じてそれぞれ上限額・下限額を設定しています。
このあたりの金額をいくらにするか?昨年度に比べてどれだけ上昇/低下させるか?を決定する際に、
この「毎月勤労統計」の結果が使用されているのです。
例えば実際よりも「毎月勤労統計」の調査結果が低ければ、
「基本手当日額」の上限額や下限額もそれに応じて低く設定されてしまい、
結果として「賃金日額」に対する「基本手当日額」の比率も低く出てしまうのです。

今回の「不正」の結果をどのように補正するのか
(改めて、15年程度遡って調査する、ということが現実に可能なのか?)
注目が必要かと感じます。
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