最近読んだビックイシューに、
常に会社で自分が必要であるとアピールし続けて、
しがみついていかなければならないことはただひたすらにキツい
という事が書いてあって、
まさに今自分が派遣されているところの事をズバリ言い当てているなあと
すんなり納得してしまったわけなんですが、
またそういう所には、その場所に見合った処世術にえらく長けている方々が大勢いたりして、
その人々も結婚記念日だから早く帰らないとまずいと言ってそそくさと帰るようなマイホームパパだったり、
女子社員の髪型が変わったなどと細やかな気を利かしているアピールしてみたり、
iphoneの予約に早朝から並んでみたりして、
それぞれの生活の断片が見え隠れしたりしているなかで
職場での歪んだ正義感がアイデンティティとして成り代わっている現象が、
その日常にすんなり同化していることを本当はどう思っているんだろうと聞いてみたら、
つまらない答えしか返ってこなさそうな気もします。
MORI YU GALLERY KYOTO
黒田アキ個展「Rolling」
2010年4月28日[水]~6月5日[土]

そんなことよりも、大事なことは異物に触れた時、
どのようなフィードバックを自分に促すかということなんです。
一見ビジネス書の自己啓発本に書いてありそうですが、
ビジネス書には不意に美術作品と出会った時の対処法なんてないはず。
なにより日本のビジネスマンの95%は美術に興味がありませんから。

興味が持てない理由は簡単です。
美術はストーリー立ててわかりやすく伝えるなんてこれっぽっちも考えてないからです。
もし理解できたような気がしたら、それは罠です。
その罠にひっかかるようにコンセプトが仕組まれています。
そしてひっかかった自分がすでに美術の中に取り込まれています。
だからそうなったら、そんな自分を笑ってあげることが正しい姿勢です。

作品には制作された時の物理的距離があります。
人間が持てる筆や刷毛の大きさには限界があるというようなことです。
それを考え方の基準にすることは割合効果的です。

でも本当に大事なことに共通のガイドはありません。
だから自分自身の生活に照らし合わせてみる以外に方法はないと思っています。
そこで罠にかかった自分を俯瞰で見つけられたら、その作品は美しく写る気がします。
余談ですが、今の職場では『思っています』と発言してはいけないんだそうです。
思わず言ってしまった場合、必ず『もとい、考えます』と言い直します。
そのコンセプトの無ささ加減が、逆説的に現代美術と言えなくもないと考えます。
MORI YU GALLERY KYOTO
〒606-8357
京都府京都市左京区聖護院蓮華蔵町4-19
http://www.moriyu-gallery.com/v3/index.php
※ご紹介した作品画像は、当ブログに掲載すべく撮影させていただきました。
個人管理のブログにも関わらず、
快諾していただいた各ギャラリー様のご厚意に、心より感謝致します。
常に会社で自分が必要であるとアピールし続けて、
しがみついていかなければならないことはただひたすらにキツい
という事が書いてあって、
まさに今自分が派遣されているところの事をズバリ言い当てているなあと
すんなり納得してしまったわけなんですが、
またそういう所には、その場所に見合った処世術にえらく長けている方々が大勢いたりして、
その人々も結婚記念日だから早く帰らないとまずいと言ってそそくさと帰るようなマイホームパパだったり、
女子社員の髪型が変わったなどと細やかな気を利かしているアピールしてみたり、
iphoneの予約に早朝から並んでみたりして、
それぞれの生活の断片が見え隠れしたりしているなかで
職場での歪んだ正義感がアイデンティティとして成り代わっている現象が、
その日常にすんなり同化していることを本当はどう思っているんだろうと聞いてみたら、
つまらない答えしか返ってこなさそうな気もします。
MORI YU GALLERY KYOTO
黒田アキ個展「Rolling」
2010年4月28日[水]~6月5日[土]

そんなことよりも、大事なことは異物に触れた時、
どのようなフィードバックを自分に促すかということなんです。
一見ビジネス書の自己啓発本に書いてありそうですが、
ビジネス書には不意に美術作品と出会った時の対処法なんてないはず。
なにより日本のビジネスマンの95%は美術に興味がありませんから。

興味が持てない理由は簡単です。
美術はストーリー立ててわかりやすく伝えるなんてこれっぽっちも考えてないからです。
もし理解できたような気がしたら、それは罠です。
その罠にひっかかるようにコンセプトが仕組まれています。
そしてひっかかった自分がすでに美術の中に取り込まれています。
だからそうなったら、そんな自分を笑ってあげることが正しい姿勢です。

作品には制作された時の物理的距離があります。
人間が持てる筆や刷毛の大きさには限界があるというようなことです。
それを考え方の基準にすることは割合効果的です。

でも本当に大事なことに共通のガイドはありません。
だから自分自身の生活に照らし合わせてみる以外に方法はないと思っています。
そこで罠にかかった自分を俯瞰で見つけられたら、その作品は美しく写る気がします。
余談ですが、今の職場では『思っています』と発言してはいけないんだそうです。
思わず言ってしまった場合、必ず『もとい、考えます』と言い直します。
そのコンセプトの無ささ加減が、逆説的に現代美術と言えなくもないと考えます。
MORI YU GALLERY KYOTO
〒606-8357
京都府京都市左京区聖護院蓮華蔵町4-19
http://www.moriyu-gallery.com/v3/index.php
※ご紹介した作品画像は、当ブログに掲載すべく撮影させていただきました。
個人管理のブログにも関わらず、
快諾していただいた各ギャラリー様のご厚意に、心より感謝致します。