けろろの「浜あるき・野良あるき」

漁あるところ、農あるところへ、風土のにおいに誘われて、いそいそ出かけています

ワカメ水揚げ最盛期

2012-03-21 22:04:40 | 浜あるき
三陸沿岸では今、どこの浜もワカメの水揚げでにぎわっています。
「去年の今頃は、1年後にこうして水揚げができるなんて、想像もできなかった」と、
誰もが感慨を込めて話します。

今年の養殖は、資材や船の不足で、例年の半作だとか。
ただし、品質がこれまでにないほど高いのと品薄とで、価格は倍近く。
さらに、今までメカブだけ流通に乗っていたのが、今年は葉の部分まで全て売れるのだそうです。
水揚げ金額は例年並みになりそうだと、聞きました。

「津波が海底をきれいにさらってくれたんだね。自然ってのはすごいよ」と、漁師さん。
また従来、少しでも多くとろうと、自然の許容量より多く「密植」していたのが、今年は半分に。
これまで出ていた「穴あき病」がなく、栄養がよく回って見事な育ちあがりだそうです。

     

問題は、加工施設。
付加価値をつけようと、多くの漁師さんが自前の加工所で塩蔵加工をしていました。
それが津波でほとんど流失。
生出荷するか、もしくは浜に露天の釜だけしつらえて、加工している漁家もあります。
海水を引くポンプは自前で、釜と冷却の桶は、支援団体からの寄付だそうです。

漁業の復旧が進むにつれ、それを受ける加工や港の整備の遅れが、ますます深刻になっていきます。

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