けろろの「浜あるき・野良あるき」

漁あるところ、農あるところへ、風土のにおいに誘われて、いそいそ出かけています

船おろし(進水式)の儀式

2012-04-18 21:38:27 | 浜あるき
4月17日、大安。
いよいよ、船おろし(進水式)の日を迎えました。
船に関連する吉日は、大安、友引、そして先勝(午前のみ吉)。
でもやはり、大安がいちばんいいようです。

       

まずは、造船所から船を出す前に、船の神様(船玉さま)にお祈りを捧げます。
酒、餅などは、船大工の指示にしたがい、船主が用意します。
餅は3種類。左の丸餅は1年12か月の12個。
右のは「くしがた」(櫛型?)という不思議な形、9個です。
意味は船大工さんにもよくわからないそうです。

大根は葉っぱを5枚か7枚に整えます。
コンブ、尾頭付きの魚(たいてい干したイワシ)は、3の倍数(3でもいい)。
その他に、米と塩、天照皇大神宮のお札を用意します。

    

お祈りが終わったら、いよいよ造船所から船を出します。
港では船主の奥さんたちが、餅まき用のお持ちとおひねりを用意して待っていました。
漁船登録が間に合わなかったので、海に浮かべることができず、船は浜に仮置き。

    

餅まき用の紅白餅は、1年の365個。おひねりの小銭は、船主の年齢と同じ枚数です。
孫世代の保育園児たちが10数人も集まって、船大工と船主がにぎやかに餅まきをしました。
ばあちゃんたちがそれを見て「こんな目出たいことは久しぶりだよ~」と、涙をうかべつつ笑顔。

  

夜に、船主が船大工をもてなすちょっとした宴会があり、船主のお宅におじゃましました。
儀式のときのお神酒と天照皇大神宮のお札を、神棚にあげたそうです。

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