三陸沿岸で、漁師さんの話を聞きながら歩くうち、
津波にされわれず残った、民俗文化財というべきすばらしい漁具にも出会います。
まったく偶然の出会い。
今日は、磯漁の漁具の宝庫をおもちの漁師さんに出会いました。
磯漁は三陸沿岸だと、アワビ、ウニ、ホヤ、ワカメ、コンブ、ゴカイ(釣りえさ)など。
ほぼすべて棒(竹)の先に鉄の「カギ」をつけた漁具ですが、
当然のことながら、対象ごとにカギの形が違うのがとても面白い。
下の写真いちばん手前“はてなマーク”のようなのが、アワビカギ。
上左は、ウニカギ。右は天然ホヤをとるホヤカギ。なんでこんな形に?
下左はワカメカマ。右はコンブをからめとる道具です。
横の歯を抜くと、からめたコンブが手間なくはずせます。
さらにすごいのは、カギをつける柄の部分の工夫。
潮の影響を極力おさえ、獲物にうまく吸いつくように考えつくされています。
カギに直接つなぐのが、孟宗竹を削ったシナイ(しなうから)。
次に、アツサ(おそらくガマズミ)の枝を皮ごと使います。
この木の枝は真っ直ぐでしかも丈夫。海水に浮かない比重もあります。
もっと深いところを狙うときは、ナラやカシなどより比重の高い固木の棒を使用。
最後に細い竹をつなぎます。
磯漁の別名「小漁」から、コリョウ竹と呼ばれる細い地竹で、
どこにでも生えているものでもないそうです。
磯漁は、夫婦舟で操業します。箱メガネ(船大工による木製)で海中をのぞいて漁をするのがとうちゃん。
漁をしやすいよう、舟を小刻みにたくみに操るのはかあちゃん。
これがそのときに使う櫂(かい)。
左のがオモテ櫂(舟の前のほうで使う)、右のがトモ櫂(舟の後方で使う)。
どちらも、船の左舷(とり舵)がわで使います。
丈夫なカシノキ製なので、かなり重たい。
どれもこれも、植物の性質を知りつくした、くらしの知恵の結晶です。
75歳になるこの漁師さん。
毎日海に出たくて仕方ないといいます。
年だからと心配するご家族に頼み込んで、今年秋にワカメ養殖を再開するため、
準備を進めています。
新造船の注文もして、来年から磯漁や沿岸漁業もすると、元気いっぱいです。
津波にされわれず残った、民俗文化財というべきすばらしい漁具にも出会います。
まったく偶然の出会い。
今日は、磯漁の漁具の宝庫をおもちの漁師さんに出会いました。
磯漁は三陸沿岸だと、アワビ、ウニ、ホヤ、ワカメ、コンブ、ゴカイ(釣りえさ)など。
ほぼすべて棒(竹)の先に鉄の「カギ」をつけた漁具ですが、
当然のことながら、対象ごとにカギの形が違うのがとても面白い。
下の写真いちばん手前“はてなマーク”のようなのが、アワビカギ。
上左は、ウニカギ。右は天然ホヤをとるホヤカギ。なんでこんな形に?
下左はワカメカマ。右はコンブをからめとる道具です。
横の歯を抜くと、からめたコンブが手間なくはずせます。
さらにすごいのは、カギをつける柄の部分の工夫。
潮の影響を極力おさえ、獲物にうまく吸いつくように考えつくされています。
カギに直接つなぐのが、孟宗竹を削ったシナイ(しなうから)。
次に、アツサ(おそらくガマズミ)の枝を皮ごと使います。
この木の枝は真っ直ぐでしかも丈夫。海水に浮かない比重もあります。
もっと深いところを狙うときは、ナラやカシなどより比重の高い固木の棒を使用。
最後に細い竹をつなぎます。
磯漁の別名「小漁」から、コリョウ竹と呼ばれる細い地竹で、
どこにでも生えているものでもないそうです。
磯漁は、夫婦舟で操業します。箱メガネ(船大工による木製)で海中をのぞいて漁をするのがとうちゃん。
漁をしやすいよう、舟を小刻みにたくみに操るのはかあちゃん。
これがそのときに使う櫂(かい)。
左のがオモテ櫂(舟の前のほうで使う)、右のがトモ櫂(舟の後方で使う)。
どちらも、船の左舷(とり舵)がわで使います。
丈夫なカシノキ製なので、かなり重たい。
どれもこれも、植物の性質を知りつくした、くらしの知恵の結晶です。
75歳になるこの漁師さん。
毎日海に出たくて仕方ないといいます。
年だからと心配するご家族に頼み込んで、今年秋にワカメ養殖を再開するため、
準備を進めています。
新造船の注文もして、来年から磯漁や沿岸漁業もすると、元気いっぱいです。
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