永続優良企業への「変化と継続」井上経営研究所

中小零細ファミリー企業版『長寿幸せ企業』の実践経営事典2019
なぜあの会社が短期間で無借金会社に生まれ変わったのか?

一人で悩まないでください!

 「心の富」を無くさない限り必ず再起のチャンスがあります。  形のあるものを手放すことが再起への最短距離です。時間が掛かっても迷惑をかけた方々に対して道義的責任を果たせる近道なのです。  「倒産」は犯罪ではありません。  「倒産」という言葉の響きは実態とかけ離れすぎているのです。「倒産」という言葉は一人歩きしすぎています。一般の方は倒産の実態についてあまりに無知すぎるのです。自分自身の世界で倒産を空想しないで下さい。倒産は事業にとっての最後の権利なのです。もがき苦しんでいるあなたを救ってくれる最後の手段なのです。  もちろん私は「倒産」など薦めているわけでは決してありません。 私の仕事は医師と同じく経営危機に陥った会社の検診をし、適切な薬をお渡しし、時には手術を施して健康体にすることです。 しかし病気に末期症状があるように事業にも薬や手術ではどうにもならない状態があります。こうした状況になっても会社や財産を手放そうとしないことが再起へのチャンスさえも失わせることになるのです。  「捨てなければ得られない」 重荷を捨ててみてください。今までのことが嘘のように安寧な生活を得ることができます。貧しくても心の平和や充足感からこそ新しいエネルギーが沸いてくるのです。

井上雅司の経営相談申込カレンダー

第3章(15)実現可能な経営改善計画書・経営再建計画書

2017年02月28日 | 第3章 経営危機の乗り越え方

章 経営危機の乗り越え方

(15)実現可能な経営改善計画書・経営再建計画書

 経営改善計画書や経営再建計画書(以下、「再建計画書」と省略)作成の大原則は
「再建計画書は金融機関に提出するのが目的ではない。」
ということです。
 「内に対する宣言書」であり「外に対する誓約書」であるということが大原則です。
経営者や社員の「想い」が入っていない再建計画書はまさに絵に描いた餅です。

 それでは、私が著し、プログラム成功させた俯瞰塾会員が編集構成した「経営改善プログラム講座 実務テキスト」(2008年有限責任事業組合 小規模企業経営支援協会発行※1)の第7ステップ「経営改善計画書の作成」を転載・修正したものを使って、どのようにして再建計画書に「想い」を注入していくかについて説明していきましょう。

 
 「経営改善プログラム講座 実務テキスト」の第7ステップ「経営改善計画書の作成」はこのブログではなく井上経営研究所のホームページサイト「長寿幸せ企業への道」にあります。

※1 井上経営研究所井上雅司が専務理事を努める小規模企業のための経営支援協会。2016年協会解散とともに「経営改善プログラム講座 実務テキスト」は絶版。

 

次回は、第7章『長寿幸せ企業』への取り組み (1)『長寿幸せ企業』ってどんな会社 を予定しています。

このブログ、「中小零細ファミリー企業版 『長寿幸せ企業』の実践経営事典2017」は井上経営研究所が発信しています。

 井上経営研究所(代表 井上雅司)は2002年から、「ひとりで悩み、追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、中小企業・小規模零細ファミリー企業を対象に

  1. 赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業の経営再建や経営改善をお手伝いする「経営救急クリニック」事業
  2. 再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの実践経営塾と連動させて、正常企業から、健全企業、無借金優良企業にまで一気に生まれ変わらせ、永続優良企業をめざす「長寿幸せ企業への道」事業
  3. 後継者もおらず「廃業」しかないと思っている経営者に、事業承継の道を拓くお手伝いをし、「廃業」「清算」しかないと思っている経営者に、第2の人生を拓く「最善の廃業」「最善の清算」をお手伝いする「事業承継・M&A・廃業」事業

 に取り組んでいます。詳しくはそれぞれのサイトをご覧ください。 

 1.「経営救急クリニック

 2.「長寿幸せ企業への道

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第3章(14)売上を上げるより、原価率とロス率を下げる「原価(仕入)対策」と売上対策

2017年02月21日 | 第3章 経営危機の乗り越え方

章 経営危機の乗り越え方

(14)売上を上げるより、原価率とロス率を下げる「原価(仕入)対策」

 経営危機に陥って資金繰りに苦しんでいる会社の多くは、売上さえ戻れば何とかなると考え、また目先の資金を確保するために原価割れの受注をしたり、極端な割引セールをする傾向があります。ひどい場合は、思いつきで新商品を発売したり、新店舗を出したりなどの「一発逆転」を狙う経営者も跡を絶ちません。

 いうまでもなくこれらの売上対策は「最悪の倒産」への負の連鎖の道を走るのに加速度をつけるだけです。

 

【原価(仕入)対策】

 売上対策はあくまで利益を伴った売上対策でなければなりません。不思議なことに危機に陥った会社は経費の削減には血眼になるのに最大の変動費である仕入についてほとんど手を打たれていません。

 年商10億円粗利益率20%(粗利益額2億円)の会社の売上を5%上げるのは前述の原価を無視した方法以外即効策はありえません。たとえ5000万円の売上が増えたとしても粗利益率が1%ダウンすれば
10
5000万円×19%=19950万円
の粗利益額になってしまいます。さらに売上5%を上げるためには販売経費がかさんできます。
 逆に、売上を5000万円つまり5%落ちても、粗利益率を1%上げることができれば
9
5000万円×21%=19950万円
と同じ額になります。 

 さらに再建プログラムの現場では、「仕入先別貢献度表」(表1)

 

「仕入先別貢献度表」(表1)を作成して、どの仕入先が営業利益やキャッシュフローに貢献しているのかをランキング付けしてチェックします。これをチェックしてみると、貢献度が低いのに支払サイトが早すぎたり、預けている取引保証金が仕入金額の支払いサイト期間より大きいままになっているなどさまざまな検討事項が見えてきます。

 「経費削減対策一覧表」(表2)や「仕入先別貢献度表」、さらに既存事業の売上対策で使用する「得意先別貢献度表」(表3)から有効な対策を見つけ出す作業のとき、わたしは口酸っぱく「要素分解しろ」といいます。
 「もっとも重要な仕入先や得意先だ」
 「古くからの大事な取引先だお客様だ」とこれらの対策の対象にさえ考えていないところが、その取引実態を「要素分解」してみると、貢献度が驚くほど低い事がよくあります。昔は大商いの相手だったのが、現在は利益貢献どころか、足をひっぱているのがよくわかってきます。極端な話、取引がないほうがいいケースさえ出てきます。 このような取引先には条件変更を提示し、その条件を飲んでいただけないようなら取引中止して、その時間や人員を他に振り向けるべきです。

「経費削減対策一覧表」(表2)

【売上対策】

 売上対策は大きく二つに分類されます。

 一つは、企業が永続するためのもっとも重要な「新規事業対策」です。「新規事業対策」なくして企業の未来はありません。しかし、新規事業対策は「一発逆転」の発想で行うべきものではありませんので、経営再建や事業再生のプログラムでやるべきではないのは前述のとおりです。新規事業対策については「第6章 変化から進化へ『新規事業開発』」でお話します。

 二つめが、プログラム中にやるべき売上対策です。この場合、人や物への新規投資なしで既存の資産を使ってインクが滲むように、得意先にあたらしい提案営業したり、新規先開発を行う手法です。

 ここでは、「得意先別貢献度表」(表3)や「SWOT分析」や「市場の細分化(ターゲティング)の逆プロセス」などを活用します。

 「市場の細分化(ターゲティング)の逆プロセス」とは、簡単に言えばマーケティングの市場の絞込つまり、セグメンテーションからターゲティングの逆張りをして、既存の事業で漏れている市場を発見していく手法です。絞り込むのではなく、市場細分化の変数を再確認しながら、自社の現在の漏れている市場つまり消費者を見つけ出して、投資や経費の増加を最小限にしながらこぼれたインクが紙の上に染み込んでいくようにすすめていく売上対策です。
 この方法は、俯瞰塾会員企業の新規事業開発で、SWOT分析からコトラーの「市場の細分化」作業をしていく現場で、適切な変数を選択するのに苦慮しているときに、既存事業をゴールシークにして変数を設定する作業をすると、割合と簡単に、既存事業の新しい営業やサービス・商品の開発や、がいくつも見えてくると現場に何度も遭遇したことから思いついたものです。

 経営者がいくら、考えても出ない売上対策ですが、これらの諸表やフレームワークを使えば必ずいくつかのヒントや対策が出てきます。

「得意先別貢献度表」(表3)

次回は、第3章 「経営危機の乗り越え方」の最終回(15)二度と倒産の危機に陥らないための再建計画書をつくってみよう

 を予定しています。

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第3章(13)金融機関は一取引業者として交渉する「金融対策」

2017年02月14日 | 第3章 経営危機の乗り越え方

章 経営危機の乗り越え方

(13)金融機関は一取引業者として交渉する「金融対策」

  金融対策は緊急資金繰り対策とは異なりますがここでは再建計画書を提出するという条件で述べていきたいと思います。
 私は『経営再建プログラム』においては、基本的に金融機関のリスケは出来るだけ避けて再建策を模索していきますが、重症や重体の場合はこれを避けて資金繰りが解消できることはほとんどありません。
 金融機関との交渉で最初に心して置かなければいけないことがあります。それは、金融機関との交渉の「姿勢(スタンス)」です。

基本的な交渉の姿勢は
1. 見栄やプライドを捨てて粘り強い交渉を続ける。
 再建のための交渉はほとんどの場合「約定変更」のための交渉ですので、金融機関がすんなりと変更条件を飲んでくれるということはまれです。担当者によっては見下したような態度で応答してくるときもありますが絶対にキレないことが肝要です。

 銀行マンには相手先のことを考えず、自分の保身しか考えない人もいますが、本当に顧客の身になって提案してくれる方もおられます。これはあなたの会社の他の取引先の担当者でも同じはずです。頭から金融機関は敵だとか、反対に、金融機関の言うことは全て受け入れなければいけないという極端な考えは捨て去ってください。

 お願いするのではなく、こうすれば絶対に再建できるということを「再建計画書」を示して熱意を持って訴えることです。そのために以前述べたように「再建計画書」の作成には、対策項目の数字の一つ一つに「このようにすれば実現できる」という具体性があることが必要です。担当者に決裁権限がないといっても相手も人間です。キレることなく熱意を持って交渉すれば本部や支店長に対する報告書や上申書の書き方も違ってきます。
2. 「返さない」と「返せない」の違いを明確にしておくことです。
 「返さない」のは善悪や商道徳の問題ですが、「返せない」のはビジネスの問題であり、罪悪感を持たないことが重要です。もちろん返せなければビジネス上の約束違反ですので放っておけば担保の競売や連帯保証人への請求ということになりますが、ビジネス上の問題ですので条件変更や繰り延べは当然のことながらできます。それなのに「返せない」から個人お貯金を崩したり、町金融や商工ローンから借りてきて金融機関の返済に充てるなどということは私に言わせれば、責任感のある経営者ではなくて、無知なだけです。
3. 金融機関主導型の新たな借り入れや借り換えをしない
 多くの金融機関は正常先以外から新規借り入れや借り換え一本化の要請があった場合、渡りに船と自らの保全に走るのが実情です。例えば、プロパーを「増額融資しましょう」といって保証協会付きに切り替えようとしてきます。気がつけばメインバンクといいながら金融機関が自らリスクをとった融資はまったくなくなっているという会社が意外と多いのです。
 資金繰り難に陥っている経営者は、新たな借り入れや借り換えの際、目先のお金のことばかり考え金融機関の言われるままの新規借り入れや借り換えををしてしまいがちです。少なくとも3年ごまでのキャッシュフローを考えて新規の借り入れや借り換えを行わなければ、数年後には今以上に厳しい資金繰り状態に陥る恐れがたぶんにあります。

4.  絶対に嘘をつかない。今までついていた嘘は、この機会に思い切って正直に、さらけ出してしまいましょう。

 「不義にして富み且つ貴きは我に於いて浮雲の如し。」(「論語」述而第七)
 「天網恢恢(てんもうかいかい)疎にして漏らさず」(老子)

 私は、『経営再建プログラム』2の最初の「初回問診」で経営危機に陥っている会社の多くで粉飾を見つけます。再建プログラムに着手させて頂く条件の一つは、この機会に思い切って正直に、粉飾をやめてもらうことです。この時、即時に「はい、わかりました。」という経営者は稀です。特に建設業関連には経営事項審査という制度があり、入札に大きく影響してきます。一般の在庫に当たる未成工事支出金に下駄を履かすなどして赤字を黒字にしています。あなたの言うとおりにしたら、入札に参加できなくなって倒産してしまうと抗います。彼らの会社の決算を手伝い、アドバイスする立場にある税理士さんのなかにもまだこれを幇助している方が多くおられるのも問題です。厳しすぎるかわかりませんが、粉飾を表に出して、その会社が倒産するのであれば、それはそれでしかたのないことだと思っています。こんな方法で会社が生きながらえるほうがおかしいのです。
 粉飾は犯罪です。また麻薬のように一度手を付けると、そこからぬけ出すのは至難の業です。倒産でもしないかぎり、この不義は次の代まで引き継いでしまうのが現実です。そんな企業に関わっている従業員さんがかわいそうです。
 ではなぜそんな粉飾に手を染めてしまうんでしょうか。その多くが経営者が赤字の決算書を提出したら、金融機関の借り入れが厳しくなったりするのを恐れていることが原因です。その方法は、棚卸しに下駄を履かせるのは常套手段ですが、架空の売上金を計上し、売掛金として処理したり、使った経費を計上しないで仮払金などで処理しています。
 赤字であれば、きちんと赤字の決算をすることです。正直に行うこと、これはみなさまが考えている以上の大きなメリットを生み出さいます。
 第一に、赤字であれば、金融機関等から改善計画書の提出を求められたりしますので、経営者も経営改善に着手しなければならない状況に追い込まれます。何より、経営者であれば、赤字の決算書を見れば「なんとかしなければ」と、小手先の帳簿操作や借り入れの工面ではなく、根本的な経営変革の必要性を感じるはずです。頭で粉飾しているのはわかっていても、決算書が黒字になっているのを見ると「まあ、こんなものか。」と手を打つことを意識する力が弱まります。
 金融機関が新たな借入を断るときこそが、お金を借りることより経営再建に着手し、経営の中身を変えて健全企業から優良企業になる最大のチャンスです。

 金融機関や経営者個人、家族、親戚、友人などのお金を1円でも会社に入れなければ資金繰りを解消できないということは何を意味するのでしょうか?
 それは経営そのもので必要な資金を生み出せないことを意味します。
つまり、この段階でやらなければならないことは、外部資金の導入ではなく、まずは経営の再点検をすることです。
 経営危機に陥った経営者のほとんどがこのタイミングを見誤っています。外部資金や個人のお金を導入して一安心してしまい、しばらくすると又資金繰りが厳しくなってきます。
 それは当然ですね。かれらは、経営そのものに何も対策を打っていないからです。その後は例外なく加速度を付けて「負の連鎖」の道を転げ落ちていきます。

 次に、粉飾すれば儲かってもいないのに無駄な税金を払わなくてはいけません。しかし、粉飾に使うエネルギーを経営再建に変えて、まずは本当の黒字企業に変えて利益をだせば、粉飾をやめた期に出した赤字分は次の期に持ち越すことができます。そして翌年から9年間3毎年の利益と相殺して納税することが認められまています。この上げ下げは大きなものです。例えば、在庫などの粉飾合計が3000万円あってこれを表に出して、今期の実際の赤字500万円とあわせて当期3500万円の赤字を計上し、2期目は経営再建によって500万円、3期以降5期まで毎年1000万円の利益が上がったとしましょう。税務上の相殺の赤字はこの期でゼロになります。その間の法人税の支払いはゼロ円です。
しかし、必要以上の情報は出さない。

私のクライアントの例を見ましても一番いいのが[疑問文で交渉する]ことです。これは営業セールスの基本でもある手法です。
「どういう方法がありますか?」
「これに関して何かいい方法はありませんか?」
などの聞き方は聞かれたほうの気分が良いためあなたの味方になってくれる可能性が非常に強いのです。

 実は以上の二つのスタンスとも他の取引先と交渉する姿勢とまったく同じなのです。多くの中小企業経営者は金融機関を特別な取引先と考えすぎています。金融交渉はあくまでビジネスの一環であり、「お上」に対するお願いでないことを肝に銘じてください。
 さて、私の元に相談に見えられる中小企業経営者の中には「架し渋りや貸し剥がしを受けて困っている」と言われる方がおられますが、決算書を拝見すると金融機関が正常な融資やその継続を出来るはずもない財務状態である場合が結構あります。私にいわせればそれは「貸し渋り」でも「貸し剥がし」でもありません。
 簡単ないい方を知れば金融機関は貸し出しをしなければ利益をあげられません。ただ,その貸しだし先がなくて困っているのです。逆にいえばあなたの会社が正常先であれば金融機関はどんどん融資を依頼してくることになります。現に、私の長期顧問先や俯瞰塾の優良企業は借入条件がどんどん良くなってきています。今までついていた連帯保証人をなくしたり、見積もり合戦をさせたりすることまで出来ます。

 私が長期顧問先や俯瞰塾の長期・中期経営計画策定のお手伝いや財務諸表の目標数値を決定する際最も重視している経営指標は「自己資本比率」です。長期顧問を引き受けさせて頂く際の条件のひとつに自己資本比率が30%超ということがあり、毎年剰余金を上積みして50%を目指しています。これをクリアーできない場合まず俯瞰塾で基本的な勉強をして頂くようにお願いしています。もちろん自己資本比率が30%を超えていてもそレを支えているのが固定資産や現預金以外の売り掛け金や在庫であっては小さくても強い会社とはなりませんので投資や流動資産の増減には細心の注意を払っていますが・・・。
 このチェックのためには当座比率(私は流動比率は重要視しません)や固定比率(固定長期適合率は重要視しません)とのバランスを常に注視することが必要です。現預金ばかり増やしてもいけません。未来のために適切な額の投資も常に必要です。しかし、自己資本が増えてもそれが固定資産にばかり流れることは絶対に気をつけなければなりません。

 しかし基本的に「自己資本比率」が高くなれば高くなるほど加速度的に利益も増やしやすくなります。金融機関の貸し出し条件が段々良くなり営業外支出がどんどん少なくなり経常利益が営業利益に非常に近づいてきます。

 診断の現場で書籍などからヒントを得てリスケを実行された中小企業の相談を受けますがほとんどの場合、数年後にはリスケ以前よりもひどい経営状態になっています。このようなリスケは根本的には個人の資産を投入するのと変らないから当然の結果と言えます。
経営が危機的状況でなくても、

●新規借入・借換を行なおうとされている経営者
●個人から会社に1円でもお金を投入する必要のある、又はすでに投入している経営者

は未来の危機を未然に防ぐためにも一度「経営改善計画」に取り組んでください。

 何度も申し上げている通り、金融対策は経営再建計画(または経営改善計画)の柱の一つに過ぎません。

 再建や資金繰り・銀行対策関連書籍のタイトルは実に過激なものが多い(実はマーケティング的には書籍を手にとってもらうためには有効なのですが・・・ホイラーの法則)のですが【あなたの会社はまだまだ借りられる】なんてことを迂闊にやってはいけませんし【借金にケリをつける法つける法や】や【借りた金は返すな】なんて経営を継続するつもりなら絶対ありえません。

 経営の結果作ってしまった借金は経営を継続する以上経営の中から返さなければなりません。その意味で正しいのは経営再建の期間中【金を借りずに時間を借りなさい】ということです。
 これらの著者の名誉のために申し上げますが、中身はタイトルほどいいかげんではありません。実際に同じような手法を使うケースは随分とあります。但し、どの手法をあなたの会社が取るべきかは実際に現場に入りヒト・モノ・カネのすべてを見て判断しないと取り返しのつかないことになります。書く書籍の事例を読むといとも簡単に再建できるように思えますが実際の現場では経営者や社員の方々が血の出る努力をされているのをお忘れなく!

 100社あれば100社とも再建のスキームは違います。【コピーすればすぐに使える超簡単経営改善計画書】なんてことは絶対にありえません。
 金融機関からうまくリスケや新規借り入れを実行できても再建が成功するかどうかは再建計画の緻密さと経営者や社員の行動力にあります。また【倒産は必ず防げる】ということも間違いです。怪我や病気がどんな名医にかかっても治らないことがあるように、危篤の状態で再建のご相談を受けても手の施しようのない場合が多々あります。口すっぱく申し上げますが、「早期発見、早期治療」にかなうものはありません。早い段階ならリスケなどやらなくても経営再建することは十分可能です。

最期に経営再建計画のプログラムにおける金融対策の位置づけを整理してみましょう。

【1】過去の経営総括

A 経営が厳しくなった原因(自社の経営力を含めて)
B ここに至ってしまった経営者責任について
C その経営者責任をどのようにして果たしますか?
D あなたの経営決断

【2】経営理念
A あなたの人生観について
B あなたの会社の経営目的は何ですか?
C AとBを踏まえての経営理念を記入(注:自社が存在する意義がありますか?)

【3】ビジョン
● 経営目標を魅力的な言葉で表してください

【4】経営目標
● 経営理念・ビジョンを具体的に数値で表してください

【5】事業機会の探索(SWOT分析)

【6】コア・コンピタンスの発見・創造
● 競争力の源泉となる独自の技術・サービス(差別化程度ではなく独自性・絶対性)

【7】事業領域の選択・確認

【8】中期経営計画書の骨子作成

【9】再建計画書の作成
「うちに対する宣言書、外に対する誓約書」
A 売上対策(売上に頼らない)
B 仕入対策(最大の変動費と考える)
C 経費対策(節約ではなく削減)
D 資産・負債対策(現在の【ものさし】で必要か)
E 金融対策(リスケも基本的には問題の先送りということを肝に銘じよ)

【10】再建計画書の刷り込み
 誰に対しても説明できるようにする

【11】社内発表会

【12】金融機関との折衝

どうです?金融対策の前にどれだけの準備が必要かお分かりになりましたか?
 
 もう一度言います。
  金融機関や経営者個人、家族、親戚、友人などのお金を1円でも会社に入れなければ資金繰りを解消できないとき、
 金融機関が新たな借入を断るときこそが、
経営改善や経営再建に着手し、経営の中身を変えて債務超過企業や赤字企業から脱却して黒字の正常企業になり、さらに健全企業から優良企業になる最大のチャンスです。

 いまその時にある経営者は、
井上経営研究所のサイト「経営救急クリニック」の経営再建プログラムeプログラムのページをご熟読ください。

 

次回は、第3章 「経営危機の乗り越え方」 (14)「仕入れ対策」 です。

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  1. 赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業の経営再建や経営改善をお手伝いする「経営救急クリニック」事業
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第3章(12)社員のリストラは絶対やらない

2017年02月07日 | 第3章 経営危機の乗り越え方

章 経営危機の乗り越え方

(12)社員のリストラは絶対やらない

 

 経費削減対策のなかで必ずと行って話題になるのは従業員のリストラの話です。

 私は、経営再建プログラムにおいても、リストラを絶対やらない主義です。損益計算書上では何割かの従業員をリストラすれば、再建できる数字が上がってくることもあります。しかし、経営危機に陥っている中小零細ファミリー企業の場合は「倒産への負の連鎖」をすすめることになる場合が非常に多いのです。実は、私も経営していた会社で従業員のリストラに手を付け、倒産の扉を開いた苦汁の経験をしています。人件費関係の支払いによるキャッシュフローも退職金の支払いなどが出てくれば、効果が出るのは数カ月後からです。しかしながら、その数カ月後に、社員の士気が下がってきて売上や利益額が減少し、人件費は減ったはずなのに逆に赤字額が増えてしまったなどという例は数多です。

 経営再建プログラムを始める前に、まず経営者は従業員のリストラや首切りを一切しないことを明言し、それ以外のお金を生み出す資産対策や経費削減対策仕入れ対策への協力をお願いしなければなりません。 ましてや、従業員に十分な説明もしないで一方的に給与・賞与を削減したり、首を切るような行為は言語道断です。そんなことをすれば、おそらく優秀な従業員から退職し、売上高や粗利益が落ち込むはずです。


 もちろんプログラムの各種対策を終えても、営業利益が出ない場合は従業員の給与にも手をつける旨を事前に従業員に説明をしておくことにより社員の対策への協力度や意欲も大きく違ってきます。

 私は、従業員の皆さんにも参加してもらい経営再建チームを立ち上げる際にお話する機会をいただいたときは「100マス分析」を使って、どうすれば従業員のみなさんの給与に手を付けるなく、会社の利益をだして経営再建プログラムを成功させられるかを説明させていただいています。

 

 経営再建プログラムを成功させる過程でついた体質があってこそ、経営危機や赤字体質から脱却でき、黒字企業にもどることが出来るのです。再建プログラムを成功させた企業こそ、この企業再生手法の中で学んだ掴んだことによりで正常企業から、健全企業、無借金優良企業にまで一気に生まれ変わらせることができるのです。

 

 出光興産の創業者出光佐三の映画、「海賊と呼ばれた男」をご覧になられましたか?

第二次大戦後の敗戦の危機を従業員を一人も首にしないと宣言して、耐えに耐えながら会社を再興させたどこん詳細の経営者の物語です。

 

 経営危機の際も彼の言葉を肝にしたいものですね。

 

  • 社員は家族だ。

  • 家計が苦しいからと家族を追い出すようなことができるか。

  • 人を大切にせずして何をしようというのか。

 
 

次回は、第3章 「経営危機の乗り越え方」 (8)金融機関は一取引業者として交渉する-「金融対策」 です。

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  1. 赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業の経営再建や経営改善をお手伝いする「経営救急クリニック」事業
  2. 再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの実践経営塾と連動させて、正常企業から、健全企業、無借金優良企業にまで一気に生まれ変わらせ、永続優良企業をめざす「長寿幸せ企業への道」事業
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井上経営研究所代表者のプロフィール

 井上 雅司(いのうえ まさじ) 1951年和歌山県生まれ。 早稲田大学教育学部卒業後日本航空開発株式会社を経てスーパーマケットを創業。20余年の経営の後倒産。自らの経験を踏まえ「倒産から学ぶ『経営実学』」を研究。自分と同じ体験をする人を一人でも少なくしたいの信念のもと「追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を目指して、2002年、「経営救急クリニック」井上経営研究所を設立。2002年、「追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業を『経営再建プログラム』で再生させる「経営救急クリニック」事業を創業。  さらに再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの実践経営塾と連動させて、正常企業から、健全企業、優良企業、無借金企業(超優良企業)そして、企業に関わる多くの人が幸せになれる「幸せ企業」にまで一気に生まれ変わらせる企業再生手法を確立。  2010年、永続幸せ企業をめざす中小零細ファミリー企業のための「『長寿幸せ企業』への道」事業を開始。 ●企業再生コンサルタント   ●論語指導士(論語教育普及機構認定資格) ●M&Aシニアエキスパート(一般社団法人金融財政事情研究会認定資格) ●事業承継・M&Aエキスパート(同)

井上経営研究所とは

 井上経営研究所は中小零細企業の再生・再建から健全企業化、さらに『長寿幸せ企業』への道をお手伝いする経営コンサルタント事務所です。  ホームオフィスは、紀伊半島の最南端から少し北西(大阪寄り)に戻った 南高梅や紀州備長炭で有名な自然に恵まれた「みなべ町」という小さな町にあります。この町から日本全国にクライアント様を持ち、対応させていただいています。私、井上雅司がこの不便な田舎価値を起点にビジネスを展開している理由は、プロフィールをお読み頂ければお分かりいただけると思いますが、私が人生の危機に陥った時、全てを掛けて私を助けてくれた、年老いた両親がいるからです。  また、コンサルタント事務所といっても、総務以外は、すべてのサービス業務やプログラム診断業務はもちろん、経理も、このホームページ作成も、全て私一人で対応させていただいています。  というわけですので、無料相談といえどすべて私が直接責任をもって対応させていただいています。