永続優良企業への「変化と継続」井上経営研究所

中小零細ファミリー企業版『長寿幸せ企業』の実践経営事典2019
なぜあの会社が短期間で無借金会社に生まれ変わったのか?

第7章(5)会社を子ども以外に〈譲る〉「親族継承」その② 娘の配偶者に承継する

2018年05月15日 | 第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業

第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業(5)会社を子ども以外に〈譲る〉「親族継承」その② 娘の配偶者に承継する

 ここからは、娘の配偶者に承継する親族内継承を考えてみましょう。

 事業を繋いできた老舗の経営者に息子がいない場合、娘が継ぐのは稀で娘の配偶者に継承するのが一般的でした。その理由は「孫の代に血を繋げる」からです。どんなに理屈で説いても「血を繋ぐ」というのは生物が本能的に欲する天地自然の理です。

 

 「娘の婿があとを継いでくれる」と諸手を上げて喜ぶ前に、相関図などをきちんと作成したのち、配偶者と経営者の権利と期限(出口)について膝を交えて話合うことです。そのうえで、配偶者が社長の「目的地(ビジョン)」と明確な「使命(ミッション)」を持ってもらう必要があります。
 自分も娘婿の配偶者である現経営者が、自分が承継するときはなんの問題なかったからなんとかなると考えるのは早計です。

 

 加えて、およそ3組に1組が離婚する時代ですので、娘婿に事業承継させたのに離婚ということも十分ありえます。経営者でありながら、株も持たせてくれても少数しか持てせてくれず、資産もゼロというのであれば、モチベーションに影響してくることも考えられます。だからといって短絡的に養子縁組をするという考え方はしてはいけません。

 娘婿と義父はお互いに遠慮があって、会話が弾みにくいものです。言いたくても言えないでストレスが溜まってくることもよくあります。だからこそとことん話し合うことが大切です。

 

 みなさんもご経験あるかもしれませんが、親族内で改まって真摯に話をするのは意外と難しいものです。血が濃ければ濃いほどお互いに甘えが出て、言い争いになってしまうことが多いものです。

 

 一般に、父と子とも二人きりで話合いをするのが苦手です。父が子に一歩的に話をして、子供の意見を聞かずに子どもが反発して言い争いになることが多いものです。ひどい場合は会社や家を飛び出してしまうこともあります。
 それを防ぐために、企業承継の場合もどんなに嫌でもとことん話し合って結論を出す必要があります。私のクライアントさんも、父子の会話は幹部など第三者が入ることによってなりたっている場合が多いようです。

 しかし、承継などプライベートな問題の場合は、幹部では力関係を含めて無理が生じます。
 そのためか私のクライアント様からも、私を含めて親子と3人で事業承継について話し合いたいので出席して欲しいという要請をよく頂きます。

 特に、改善・再建プログラムを成功させて、永続優良企業『長寿幸せ企業』を目指している俯瞰塾会員企業の経営者は 約3割が10年以上、半数は5年以上お付き合いいただいているクライアント様です。プライベートなこともよく存じ上げて信頼関係を築いています。

 私がいることで、親から子、子から親ではなく、親から私、子から私へという会話を親子が聴くというパターンが出来上がり、冷静にじっくりと話し合いができるのです。

 特に親族内継承ほどとことん話し合って、それぞれの思いを摺り合わせていくことが重要です。

 次回は「第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業(6)『長寿幸せ企業』の「宗家承継」という考え方」を予定しています

  このブログ、「中小零細ファミリー企業版 『長寿幸せ企業』の実践経営事典2018」は井上経営研究所が発信しています。

さらに詳しくお読みになりたい方は井上経営研究所のホームページ「長寿幸せ企業への道」の「井上雅司の経営再建講座」をご覧ください。

 井上経営研究所(代表 井上雅司)は

2002年から、「ひとりで悩み、追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、中小企業・小規模零細ファミリー企業を対象に

  1. 赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業の経営再建や経営改善をお手伝いする「経営救急クリニック」事業
  2. 再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの実践経営塾と連動させて、正常企業から、健全企業、無借金優良企業にまで一気に生まれ変わらせ、永続優良企業をめざす「長寿幸せ企業への道」事業
  3. 後継者もおらず「廃業」しかないと思っている経営者に、事業承継の道を拓くお手伝いをし、「廃業」「清算」しかないと思っている経営者に、第2の人生を拓く「最善の廃業」「最善の清算」をお手伝いする「事業承継・M&A・廃業」事業

 に取り組んでいます。詳しくはそれぞれのサイトをご覧ください。 

  1.「経営救急クリニック」

  2.「長寿幸せ企業への道」

  3.「事業承継・M&A・廃業」

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