永続優良企業への「変化と継続」井上経営研究所

中小零細ファミリー企業版『長寿幸せ企業』の実践経営事典2019
なぜあの会社が短期間で無借金会社に生まれ変わったのか?

第6章(3)能力的、身体的に劣っていても、「徳性」が高く、一所懸命に働く人 や 家庭や個人の都合で会社が希望する日や時間に働けない人 が誰でも「幸せになる」ために働ける権利を持っている会社

2017年07月11日 | 第6章 健全企業の「時務学」を学ぶ

 

章 健全企業の経営実学「時務学」を学ぶ

 

(2)「時務学」 「ヒト」に関する知識と技術

 ③能力的、身体的に劣っていても、「徳性」が高く、一所懸命に働く人や
家庭や個人の都合で会社が希望する日や時間に働けない人が誰でも「幸せになる」ために働ける権利を持っている会社

先回、

 『幸せ企業』をめざすには、経営者はもちろんすべての従業員に「負うべき義務や責任」と「得るべき自由や権利」があるはずです。義務や責任を果たせるからこそ、『幸せ企業』の従業員は誰でも生活環境に応じて働ける自由を持ち、「幸せになる」権利を持てるはずです。

とお話しました。
  

 長寿幸せ企業の従業員さんは仕事の能力が高い以上に、徳性が高いことが要求されます。
ということは仕事自体の評価が特段高くなくても、家族を養い幸せな家庭を気づくために必要な昇給が得られる仕組みがなくてはなりません。

 そこで、『長寿幸せ企業』をめざす俯瞰塾の会員企業は賃金規定を作る柱として2パーンのモデル賃金を作っています。

 モデル賃金第1は業務能力が劣っていても徳性が高い社員用。

 モデル賃金第2は入社から退社までできれば、このくらいのペースで能力を引き上げて、等級号棒を上げ、職位も給与もアップする努力をして欲しいというものです。両方のモデル共入社から退職まで5年刻みで、あるべき等級号棒とその給与を明記しています。


 私の目指す『長寿幸せ企業』には正社員やパートさん、非正規雇用などという言葉は存在しません。すべての人が社員さんであり、従業員さんです。限定的な条件でしか働けない従業員さんも同じ等級号棒表や勤務評価表を使用します。

 前述の妊婦、小さなお子さんのいる寡婦、寡夫、障害者及び彼らを支える家族、高齢者や要介護者などのいる家族。これらの方は現在の勤務体系でははじかれている人びとです。彼らの採用に目をつぶって、長寿幸せ企業などとは恥ずかしくて言うことができません。月20日勤務は出来なくても、一日8時間勤務はできなくても、彼らなりの働ける時間が少なからずあります。能力があっても今の会社側の都合による就業規定や賃金規定では働けないだけです。


 例えば、会社の月の労働時間が160時間だとしましょう。その会社で働いる要介護の母親を抱えている従業員さんは午前9時から2時間働いて、自宅に戻り母親の世話をして午後3時からまた2時間働いて5時に退社します。勤務時間は1日4時間、月80時間です。勤務時間指数は50ですので同じ同じ等級号棒の人の50%の給与が支給されます。1ヶ月前に申請すれば、翌月からいつでも勤務体系を変更することができます。


 但し、長寿幸せ企業はやさしさと同時に厳しさが必要です。それは勤務評価表です。勤務評価表は各等級別に仕事の作業の難易度別に「~ができる」という文言で明記されています。その表現には非常に気を使っています。一般的な5段階評価やABC評価ではハロー効果などの心理的な影響で結局はさじ加減で行っている企業がほとんどです。適性評価ではなくできるかできないの○か✕で判定できる文言を使用します。本人のみでなくその作業が出来る人は誰が見ても出来ると思うことが必要です。

 その等級の作業がすべて、または8割以上ができると判定されれば、翌期から次の等級に上がることができます。先ほどの母親を介護している従業員も同様です。働く日や時間が少ないからといって行う仕事の内容や責任は変わりません。

 私は2009年頃から「スーパーレディ」や「スーパーシニア」という言葉で、自社の都合ではなく、働く側の都合で優秀な人を採用していく仕組みを作りましょうと顧問先企業に声をかけ続けてきました。

 2009年というのは前年にリーマンショックがあり、急激に求人倍率が下がり、小規模零細企業でも割合簡単に人の採用が出来るようになった頃です。求職者から言えば自分の希望などを言っていれば就職など出来ない時代でした。しかし、私は日本の生産年齢人口が急激に減り続けていくのだから、不景気の状態でも中小零細企業が人材を確保できない時代がくる。ましてや好景気になれば、中小零細企業に応募する人などほとんどいなくなる。良い商品、良いサービスを持っていてもそれを造ったり、提供したりする人がいなくて売上を作ることが出来ない状況に陥ることもありうると考えました。

 そのためには、いままでの就業体系で、働くことを諦めていた人を掘り起こし、従業員が会社に合わせるのではなく、会社が従業員に合わせる「しくみ」を早急に考えなければなりません。

 そのためには、他の企業をコピペして、数字だけ変えたような就業規則、賃金規定、人事評価方法ではこの難局を乗り越えていけません。経営理念や「使命(ミッション)」、「目的地(ビジョン)」からもう一度人事戦略を再考してみてください。

 

 

 次回は 第6章 健全企業の経営実学「時務学」を学ぶ の 第4回「時務学」:「ヒト」に関する知識と技術 
 その④ 『長寿幸せ企業』の賃金規定と人事評価方法

 

を予定しています。

 井上経営研究所(代表 井上雅司)は2002年から、「ひとりで悩み、追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、中小企業・小規模零細ファミリー企業を対象に

  1. 赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業の経営再建や経営改善をお手伝いする「経営救急クリニック」事業
  2. 再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの実践経営塾と連動させて、正常企業から、健全企業、無借金優良企業にまで一気に生まれ変わらせ、永続優良企業をめざす「長寿幸せ企業への道」事業
  3. 後継者もおらず「廃業」しかないと思っている経営者に、事業承継の道を拓くお手伝いをし、「廃業」「清算」しかないと思っている経営者に、第2の人生を拓く「最善の廃業」「最善の清算」をお手伝いする「事業承継・M&A・廃業」事業

 に取り組んでいます。詳しくはそれぞれのサイトをご覧ください。 

 1.「経営救急クリニック

 2.「長寿幸せ企業への道

 3.「事業承継・M&A

 

 



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