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きつつき工房の職人の独り言

遺伝子組み換え作物で農薬使用が増える

2012-02-03 19:37:11 | 社会・時事
 もし日本がTTPに参加すると、食品への遺伝子組み換え作物使用の表示義務がなくなり、遺伝子組み換え作物の栽培自体も解禁される可能性が強くなります。
 遺伝子組み換え技術には、そもそも人知を超えた危険性があるのではないかという深い懸念がありますが、危険性はそれだけではありません。
 遺伝子組み換え作物には害虫抵抗性と除草剤耐性という二つのタイプがあり、除草剤耐性タイプが栽培面積の6割以上を占めています。世界中の遺伝子組み換え種子の9割を支配するモンサント社は、全ての植物を枯らす強力な除草剤(商品名:ラウンドアップ)を開発し、同時にこの除草剤に耐性を持った作物を遺伝子組み換え技術によって作り出し、両者をセットで販売しています。
 従来、除草剤の使用は、強力な薬剤を使えば作物自体も枯れてしまうというジレンマから、散布時期・散布量に細心の注意が必要だったのですが、モンサント社が販売する遺伝子組み換え作物は、ラウンドアップをいくらかけても枯れないので、いつでも、いくらでもこの強力な除草剤が使えるのです。
 モンサント社は「ラウンドアップは人体に安全で、残留性もない」と宣伝していますが、発がん性や中毒性、また長期残留性を指摘する研究もあり、モンサント社が手前味噌で提出している安全性のデータを信用する気にはなれません。かくして、遺伝子組み換え作物によって、安全性に疑問のある農薬が、かえって大量に使用され、環境汚染の危険が生じるのです。
 こうした企業の自由な活動と利益を保障するために、その障害を除去するのがTPPの役割です。
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