きときと日記

「きときと」とは富山の方言で「ぴちぴち(新鮮な)」という意味。きときとな日々の記録を更新中。

きげんのいいリス

2018-06-05 | 


今日は晴れのち曇り。晴れて暑い日になりました。昼間は学校勤務でした。図書館で借りて、トーン・テレヘン(長山さき 訳)の「きげんのいいリス」を読みました。表紙のリスがかわいらしいので、なんとなく手に取って借りてみました。娘のために一日一話読んで聞かせるために書かれた短い物語が51話入っています。登場するのは動物たち。心やさしく忘れっぽいリス、考えることが多すぎて頭の重いアリ、夢みがちなゾウ。なんともかわいらしいお話です。他にもイカやタコやカブトムシやハリネズミなど、いろいろ登場します。短いストーリーで、明確なオチがあるお話もあれば、続きが気になるお話もあれば、なんとなくふわっと終わる話もあります。とりとめもない話ですが、気持ちよくて、でもよく考えると哲学的な話もあって、なかなか奥深いです。

あとがきに書いてありましたが、作者は「どうぶつたちの物語」を書くにあたり、「皆同じ大きさ」「同種類のどうぶつは複数登場しない」「物語内でだれも死なない」「人間とペットは出てこない」「どうぶつに過去と未来は存在しない」といった規則を最初に考えたそうです。ステキです。原題を直訳すると「ほとんどみんなひっくり返れた」という意味だそうで、2000年に「だれも死なない」という邦題で刊行されたけれど、絶版になったそうです。今回、邦題を「きげんのいいリス」にしたのは正解ですね。印象が良いし、興味をそそられます。表紙の絵や本文中の挿絵もステキです。部屋に置いておいて、時々開いて、ぱっと開いたところの1話を読んでみる、という楽しみ方もできそうな本でした。

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