8年前の今日、高校時代からの友人が天国へいってしまった。
沿岸地域の町に住んでいた友人。
家族で車で逃げている時に、津波に遭ったと人から聞いた。
震災の後、友人が住んでいた町に行った。
何も無い。色も無い。
在るのは、がれきの山。
これはいったい現実なのか。
呆然としてしまった。
そして他の友人と、避難所を回った。
なくなった友人の親戚を探すために。
友人を拝ませてもらおうと思って探した。
でも見つけられなかった。
それで、友人の遺体が発見された場所に行き、手を合わせた。
手を合わせしばらく拝んだ。
海は嘘のように静かだった。
あれから8年。
先日、やはり沿岸地域の街に住む友人から電話が来た。
「○○ちゃんのことがわかったよ!被災者の台帳に載ってた!」
「え!」
「ダンナさんの実家が引き取っていたらしいよ」
ああ…そうだったんだ。
ダンナさんは、県外の出身の方だった。
ダンナさんの実家はまったくわからないが、ちゃんとお墓に入って、仏壇を拝んでもらってたんだと知って、やっとホッとした。