キンとタミと私と

2016年06月18日 | 日記
今日、三人掛けのソファーにたまたま居合わせた95歳のキンさんと93歳のタミさん。

ここのデイサービスを利用している90代はこの二人だけ。

おおそうだ、云わばツートップだ。

で、タミさんがキンさんに話しかけた。

「お婆さん(キンさんにお婆さんてタミよアンタもお婆さんだ)、私は昔バスガイドをしてたんだよ。雪の日はどーたらこーたら…」

タミさんのバスガイド話しはいつも長い。

それをぼんやり聞いてるキンさん。

そしてやっと終わった。

しかしながらキンさん、

「ハァ?」

て。ちょ、キンさん、聴こえてなかったんかい笑

それならばタミの長い話の途中で「ハァ?」て聞いておくれよ。

タミさん、「私は昔バスガイド…」

キンさん、「何てか聴こえねぇ」

ダメだこりゃ。

私がキンとタミの間に入って座ってキンさんの耳元にタミさんの話を要約して伝えた。

キン「ああ、はあ、うちの娘は何歳になるんだが」

いやいやキンちゃん、今全然そんな話じゃなかったし。

するとタミが顔をキンさんに近づけて、「え?」と聴いた。

キンもタミに顔を近づけて「うちの娘は…」

間に入った私の前でキンとタミの顔がくっつきそう。

もう、もう、私は間に入ってて可笑しくて可笑しくて、

両手で二人を抱き寄せて大笑いした。