JR山崎駅前に、室町時代に創建された妙喜庵があります。
この妙喜庵の一角に、国宝茶室「待庵」があります。
現在国内には国宝の茶室が3棟あります。
大徳寺の密庵、犬山の如庵とこの待庵です。
利休の作として伝えられる確かなものは「待庵」だけだそうです。
「待庵」は書院にくっついた形で建っています。
写真は「待庵」を西側から見た図です。
壁に沿って少し進んだ西南の角に「ちり穴」があります。
「待庵」の南側の様子です。
中央に「にじり口」が見えます。
にじり口は、淀川の屋形船の入り口をヒントに考えられたそうです。
連子窓と下地窓が設けられていますが、
お茶室に窓が設けられたのは、この「待庵」が最初だそうです。
にじり口から覗いた室内の様子。
お茶室内部の撮影は禁止されていますので、
パンフレットの写真をお借りしました。
二畳隅炉の茶室です。
壁は、ワラスサを表面に出した、独特の塗り方をしています。
禅の精神を取り入れているそうです。
秀吉が山崎の合戦で光秀と対峙した際、
利休が秀吉に、この茶室で茶を点じ、禅を談じて
陣中の苦労を慰めたそうです。
「待庵」の東側の様子。
手前の松は「豊公袖摺りの松」
秀吉が通った時に袖が触れたことから、名付けられた由。
この松は三代目だそうです。
「待庵」とくっついて建つ書院の扁額。
室町時代のものだそうです。
書院の窓。
書院で住職から「待庵」の説明を受けました。