自遊日記

定年後の備忘録

国宝茶室「待庵」

2011-07-21 11:52:02 | 京都 街歩き

JR山崎駅前に、室町時代に創建された妙喜庵があります。

この妙喜庵の一角に、国宝茶室「待庵」があります。

現在国内には国宝の茶室が3棟あります。

大徳寺の密庵、犬山の如庵とこの待庵です。

利休の作として伝えられる確かなものは「待庵」だけだそうです。

 

「待庵」は書院にくっついた形で建っています。

写真は「待庵」を西側から見た図です。

 

 

壁に沿って少し進んだ西南の角に「ちり穴」があります。

 

 

 

「待庵」の南側の様子です。

中央に「にじり口」が見えます。

にじり口は、淀川の屋形船の入り口をヒントに考えられたそうです。

連子窓と下地窓が設けられていますが、

お茶室に窓が設けられたのは、この「待庵」が最初だそうです。

 

 

 

にじり口から覗いた室内の様子。

お茶室内部の撮影は禁止されていますので、

パンフレットの写真をお借りしました。

二畳隅炉の茶室です。

壁は、ワラスサを表面に出した、独特の塗り方をしています。

禅の精神を取り入れているそうです。

 

秀吉が山崎の合戦で光秀と対峙した際、

利休が秀吉に、この茶室で茶を点じ、禅を談じて

陣中の苦労を慰めたそうです。

 

 

 

 

「待庵」の東側の様子。

手前の松は「豊公袖摺りの松」

秀吉が通った時に袖が触れたことから、名付けられた由。

この松は三代目だそうです。

 

 

 

「待庵」とくっついて建つ書院の扁額。

室町時代のものだそうです。

 

 

書院の窓。

書院で住職から「待庵」の説明を受けました。