自遊日記

定年後の備忘録

癇にさわる「燗器」

2006-01-11 15:48:13 | オヤジの料理

中華料理をいただく時は、大体紹興酒をいただく。
燗は、レンジでチン といったお手軽なやり方はしない。
燗器にお湯を張り、のんびりと燗をする。

この燗器は、昔家内と北京を訪れた際に買ったもの。
錫製。六面には龍、鳳凰、亀が彫られている。
中国情緒が感じられ、お気に入りの燗器。

レンジでチン と違ってこの燗器で燗すると、紹興酒の旨さも格別。
万里の長城や紫禁城などの思い出も、この器には溶け込んでいるからかも。

しかし、ちょっと悔しい思い出も、この燗器には篭っている。

北京のホテルで夕食をしている時に、この燗器を中国人が売りにきた。
私たちのテーブルでは、3家族が購入する事になった。
早速、3個だから安くしてくれと、値引き交渉に入り、
ねばりにねばって、かなりの値引きに成功した。

いい買物が出来た、と喜んでいたところ
後刻、他のテーブルの人に聞くと、たった1個で我々より安く買っていた。
金額差は、覚えていないが今だに悔しい思い出。

しかし、燗器で癇気を起こすようでは、大人気ないと悟り、
最近では、値引き合戦で負けた思い出は封印し、
楽しかった思い出だけを偲んで、乾杯出来るようになった。
 乾杯!