「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ウクライナ紛争2023年の焦点<2023・4・20

2023-04-21 15:41:08 | ウクライナ紛争

2022年2月24日、ロシアの軍事侵略で始まったウクライナ紛争も1年以上を経過して完全に持久戦になりました。こうなってしまうと、ロシア・ウクライナ双方とも決定的な軍事作戦は難しいように見えます。

戦争の前半では(2月~7月)ロシア軍が兵力と武器でウクライナ軍を圧倒し、ロシア軍が占領地を拡大しました。
2022年7月の終わりごろにウクライナ軍は、前線を安定化することに成功しました=ロシア軍の前進を食い止めました。

2022年の後半戦では、徐々にウクライナ軍が攻勢を強め、ハルキウ州の電撃奪還作戦が成功してロシアの占領地を大きく奪還しました。同時に南部へルソン州でも徐々にロシア軍を駆逐し、最終的にはドニプロ川西岸からロシア軍を駆逐することに成功しました。

2022年12月から現在は、ロシア軍が大兵力を集め冬季の大攻勢をかけました。現在のところ、ロシア軍の大攻勢には戦果は見えません。ウクライナ軍は、前線の防衛を続けています。

これが、これまでの大雑把なウクライナ紛争の推移です。今年は、これからどうなるのか?を考えてみます。

ロシア軍は兵力を増員し、去年の後半よりは占領地における密度が高まりました。しかし、ロシア軍には戦車や装甲車などの戦闘用車両の不足は明らかです。そのため歩兵の突撃方式の攻撃が中心になり、占領地の拡大は難しいように見えます。

一方でウクライナ軍も兵力と武器を考えると、去年の後半のような圧倒的な占領地の回復も難しいように見えます。

結果、一進一退の攻防を繰り広げながらウクライナ軍が徐々に占領地を奪還していくような流れが、予想されます。

占領地を既成事実化したいロシア政府と、既成事実化を防ぎたいウクライナ政府の戦いです。今となっては、ロシア軍は国内の宣伝向け以外では占領地の拡大は考えていないと思います。宣伝用の戦場が、バフムトです。それ以外の地域では、防御を考えると思います。攻撃を考えるとウクライナ軍に各個撃破されると思います。

ウクライナ軍の作戦計画は、そのような流れを踏まえたものになると思います。地上戦では、ロシア軍の戦車や装甲車、大砲やミサイル攻撃システムを破壊しながら、ロシア軍の戦力を消耗させ徐々に弱らせる考え方です。去年も考え方は同じで、ロシア軍が弱体化したところで攻勢をかけて成功しました。

同じような戦いが今年も続くと思います。ロシア軍が防御を固めているところを攻めるのですから、電撃的な成功は考えにくいです。小刻みにハイマースや155ミリりゅう弾砲などでロシア軍に損害を与えつつ、どこかの方面で攻撃を狙うと思います。

つまり、簡単には戦争の決着は付かず持久戦的な戦いが継続すると思います。ロシア軍は、徐々に削られていくような流れです。

2023年4月19日 15:41
世界最強のマングースとは?<2023年3月
https://smcb.jp/diaries/9033743

丁度、こんな戦いでしょう。小さなシママングースの群れが巨大なニシキヘビに食いつき皮を齧りとり肉を削るような戦いです。一発で相手をノックアウト出来ない代わりに時間がたてば、ロシア軍はニシキヘビのような事になると思います。

少しづつ皮や肉をかじり取られたら、時間が経過するとダメージは大きくなります。このような流れを予想しています。

ウクライナの反転攻勢、実施時期は公表せず 国防次官
2023.04.20 Thu posted at 13:30 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35202861.html

つまり、この記事に書いてある通りです。単発の軍事作戦でも、一方面の軍事作戦でもありません。トータルで最終的にウクライナ軍が、どうやってロシア軍に勝利するかの問題です。

今年は、それを実現する方向でウクライナ軍が成果を出せるかどうかの戦いです。時間もかかるし犠牲も伴います。だから、結論?
ロシア政府が現状を既成事実化出来るか?ウクライナ政府が、それを覆すことが出来るか?の問題です。

ウクライナ人道危機救援金 - 日本赤十字社
https://www.jrc.or.jp/contribute/help/ukraine/



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。