複数の霞ヶ関、本石町方面の方から、いや、ATMのこと書いておいてくれてありがたい、というお礼のメールを頂きました。
いくら言ってもそういう細かい対応は後手にまわるので、パニックになっていない今のうちにしっかり現金を下ろしておけばパニックが防げる訳ですからね。
まあ、多少はお役に立ってますな。 震災のときと違って現金輸送車は動くから大丈夫でしょ、的な買い込みもあったようでが間違ってますから。
そういう大事な輸送機関は重要なものに優先して感染を防ぐため最小限にのみ配置されます。したがって末端のATMなどに現金輸送車が配置される可能性はどんどん低くなるのです。いざとなれば輸送を担う彼らドライバーの健康が優先する訳です。
もちろん有効な薬が開発されれば私たちより先にそういった重要な仕事に携わる人々に先に配られますから、我々庶民レベルはとにかく自衛するしかないのです。
今ならまだ普通に平静なのですから、何が起きるか、冷静に予測をして対処をするということですね。
幸い・・・・感染力が弱いとの話もありますが、いつ強力なものに変異するかわからないのだそうで、やはり自衛を強化するしかありませんね~。
金融機関は出社する・しない、も含めてかなり細かいマニュアルが定められていますが、他業種はそうでもないようなので、私がかかわった企業の社長さんには早くマニュアルを設定するようプッシュしたところです。
無理して会社に来る、ってのが日本人のメンタリティーですからね~、こういうときは。
さて。
クライスラーのDES(Debt Equity Swap)はどうも上手くいかないとの話が出てきましたね。今考えられる金融機関以外の企業救済の切り札はこのDES。
日本でも何回か話題になっていました。
前にもかきましたが小型のクライスラーはGM処理の参考になる可能性が高く、クライスラーで無理なものはGMでも無理、と考えられる可能性が高いのです。いくらヘッジ済み、とはいえ、そうなるとちょっと痛い結末ですね・・・
では!
WHOでレベル4ということになると日本の金融機関もかなりの緊急危機体制を敷くことになる。ましてレベル5ともなると、ほぼ「戦時体制」となり相応の流動性危機を引き起こすことになります。
ただでさえ経済危機で経済活動がスローダウンしているところに流動性低下が引き起こされれば予想外のダメージとなりますし、せっかっくの金融緩和が水の泡になるかもしれず、頭の痛い所なのです。
考えられることとしてはたとえばATMの一時的停止や引き出し制限など。
銀行の窓口もかなり制限されるでしょうから、これこそまさに金融危機。マスクを買い占めている暇があったら、早目に現金をおろしておきましょう。大事な危機管理です。
これは企業でも同じで手元流動性はかなり必要です。
またまた日銀の仕事が増えてしまいますね。
メキシコばかり死人がでるのはなぜか、という話をする人がいますが、それはぎりぎりにならないと病院にいかないから、としか考えられません。保険制度が難しいアメリカが次には危ないのではないでしょうか。
中国は前回のSARSで懲りており、国家威信をかけて「中国発パンデミック」などといわれないよう、医療費はすべて国が払うと宣言しているそうです。よく登場いただくワンさんによると、場合によっては病院に来ると報奨金がでるという話まであるそうで、何が何でも封じ込めるという意気込みが伝わってきますね。
それに続く「危ない話」もワンさんから聞いたんですが、危なすぎるのでこれはカット!(笑)
えっ、航空会社のCDSを買い捲れば儲かるんじゃないかって??
経済的には100%正しいですね。でも人の不幸につけこんで儲けるとあとでいいことありませんから、現金を抱え込むくらいにしておいたほうがいいですよ(笑)。
まあ、前回SARSの時にはキャセイとか危ないとこまでいったからね~、関係者が警戒するのは仕方ない所ですが。
既に連休にはいってしまわれた方もおられるようで、これ以上インフルエンザが拡がらないように祈るばかりです。
我々の世代にとってはなんともあきれた結末となった。
日興証券と大和証券が一緒になってしまうかもしれない・・・・ 正確には離婚前同棲のようなもので、住友は、苦労に苦労を重ねて証券部門を6対4で持ち合った大和SMBCをほっぽらかして、日興証券の大部分を飲み込んでしまったようにも見える。
大和、ご苦労さん、ということになるのだろうか。
糟糠の妻を捨てる悪い亭主のような感じもしないでもない。
それにシティーに残る日興の残存とはなんなんだろうか。何せ現状では債券、株式の引き受け部門も住友にいくようだから、本当に大和はもういらないくらいで、逆にシティーに残るのはなんなんだろう、ととても不思議な気持ちになります。
そして国内には野村一社が残りました、ということで証券再編もあらぬ方向へ走ってきた、と言えますね。
その野村もリーマンの残りかすを飲み込んで「下痢」を起こしているようなもんで、所謂証券業が今後は単独で残るのは難しい。
そして何より感じるのは住友の迷走。
思えばゴールドマンからの出資受け入れから始まった迷走劇は最後はここに至ってしまった。
ピンポイントでモルガンスタンレーを射止めた三菱の戦略勝ちか、はたまたただの運だったか・・・・・
すべての結果はこの5年に出てしまう。
証券戦国時代。 愛だの義だのが勝ち残るのか、たぬきおやじがすべてを制するか、妻夫木君はいないけれど、こちらの大河ドラマもダイナミックに進行中であります。
さて・・・・
昨日、某大手日本企業の管理職勉強会でしゃべらせて頂きました。ご担当のO様、お世話になりました。
話の内容はともかくもやはり日本の企業はこうあるべし、と思わせるものを肌で感じて帰ってくることになりました。
上手くいえませんが、こういう危機的な状況の中で、社員自らが全員一丸となってぶつかっていくのだ、という雰囲気がにじみ出るのはやはり強みだろう。
アメリカの企業が妙なリーダーシップと個人プレーのハザマで自滅していくのを見ていると、改めてこれは強いなと。
ちょうど日本のプロ野球とヤンキースのざる野球の違いのようなもんでしょうか。実にいい勉強をさせて頂きました。
どこも苦しいのですが、ここで人材を守りきった会社が最後の勝利者になることは間違いありませんね。これについてもいずれ詳しく書いてみたいと思います。
おお、明日休みだったんですね・・・・さっき気がつきました。なんだかうれしいぞ!
○インフルエンザ、いろいろ情報を頂きましてありがとうございました。
友人から教えてもらったグーグルマップ、貼り付けてみました。
一見してこれ何かに似ている・・・・ そう、中南米向け不良債権の保有地図。
北米、そして欧州、特に南欧に集中している。不良債権が多いくらい人の往来が多いともいえるのかもしれない。
アメリカ大陸発欧州、そして豪州となる。次はシンガポールでしょうか。影響は大きいでしょう、これは。航空会社はA380,787のデリバリーが遅れてくれてほっと一息だったんですが、これではいよいよ切羽詰ってきます。
前回のSARSの時ほど政府資金に余裕がないことも気になります。新たな火種と言っていいでしょうか。
○ストレステスト・・・・ まあ、意味が無いとは言わない。ただ、いくら失業率を上げて、GDPをマイナスに予測してみてもCDOの資産は過度に分散されているために倒産率の上昇がシニア部分に及ぼす影響が少ない・・・・というモデルになっているので、数字上はあまりびっくりするようなものが出てくることは元来無い。
このアセット同士のコラレーションをいじって関連付けてしまうとおそらく全損してしまうだろう。そうなったらどの銀行も事実上倒産という結果が出てしまうので当局はそのさじ加減に悩んでいるはずだ。
ストレステストなど無視して、一律20%なら20%で飛ばしてしまえ、といっているのはこのメカニズムによるのですが、実態に迫れば迫るほど怖くなってしまう、というか売れなくなってしまう商品の特性がよく現れています。
更に、証券化商品の債券部分、以外のアセットに対する引き当ては全米で事実上3%程度にとどまっているというデータもあり、これはストレステストで失業率などを上げればまさに直撃で、全員債務超過もいいところだろう。
公表する前になんとかしろ、というウルトラCがささやいかれるかもしれない。 表面上の平穏の裏側で事態はいっそう深刻化していると言えます。
因みにヨーロッパの銀行は何一つまだ実現していません。はっきりいってやばいです。
○どうしても納得がいかない補正予算案。全部減税にまわすべき。妙な使い方をしたって効果ないんだから。財政再建、などとまだ寝ぼけたことを言っている人もいるので、まあ、どうなんだろね。
○そして中国。先週のSPAで5兆元近いローンを出した中国政府は金のない国民を借金漬けにして中国サブプライムを作り出しているのではないか、と指摘したが、3月のM2データはプラス25%!とまさにこれを裏付ける数字となった。
すべての経済統計が下を向いているのにM2がこれだけ増える原因はひとつしかない。交換レートが意のままの元はいくらでも印刷できます・・・
さて、ご愛読頂いているアエラ。
今週から記事が引越し。もえちゃんの隣を離れます・・・・・さようなら(涙)。
で、センターページに近く、かっこよく「経済」とかみだしも打たれて結構いい感じですが、実際はあのつるつるのカラーページはコストが高いのでビジュアル性のない私の記事は安いページに移動させたんだろう、と思われます(笑)。
正直に言っていいよ、太田君!(笑)。
ということで私の記事の場所は移動しましたが引き続きアエラをよろしくお願い致します。
ぐっちーさんは酔うと脱ぐんですか?
えっ?
脱ぎそうなタイプに見えるのか、こういう質問メールがたくさん来た。まあ、日本橋の巨匠あたりがいいふらしているのかも(笑)と思いつつ、脱ぎませんよ、僕は。
どうなんだろうね、でも酔って記憶がない、なんてのはふつーだろよ。はっしーも日本橋の巨匠も、みんな覚えてなかったりする恐怖の鹿島の夜とかさ・・・
でも、酔って脱ぐやつは皆さんが思っているよりはるかに多い。
公園で暴れた、という話だけど、その辺の飲み屋では脱いだ上にセクハラしているオヤジなんてそれこそたくさんいる。
いや、公園にいたら怖いでしょ??
って言う人もいるかもしれないけど、そういう人が終電に乗ってるんだからそっちの方がもっと怖いって(笑)
ぐっちー的にはあれがけしからんということになると、ひとり三本までとか、飲酒制限するしかねーだろ、的なことを思いますね。
草君は有名税、ということなんだろうかね。
逮捕に家宅捜査か~。そのへんのサラリーマンはみんなアウトだな。
っつーか、政治家の先生でもすごい人いるからね。
忘れてたけど、インフルエンザ。
鳥だけ注意していればいいというものでもないみたいだね。
明日会うクライアントはロスアンジェルスからの直行便だって。参ったね。
しかもディナーにメキシコ料理を指定してきたのはほとんどジョークだな。なんでもテキーラがすきなんだそうだ。まあ、付き合うしかねーな(笑)。
さて、ぐっちーの身の回りにはなんかいろんなことが起き始めています。
こういうときは何抵抗してもだめなんですよ。流れに一度身を任せるしかないんですね。そうすると上手く行く事が多い、というのが過去の法則。
許せんやつはしっかりメモしておいてあとでしばく。
ある京都方面のお坊さん関係の方によると、「恩は倍返し、恨みは三倍返し」でいいんだそうです。三倍返し、ってどんだけ返すんだ(笑)。
では、よい週末を!
正確には学友ではないが、今日は名古屋からのお客様とサウジアラビアからのお客様とそれぞれ打ち合わせ。
細かい話はまたご報告しますが、なかなかいいミーティングでした。日本の未来は明るい・・・・かも♪
さて、今日発売のSPAをぺらぺらめくっていたら、なんだか俺とおんなじよーなことを書いてるやつがいるなー、と思ってよく見たら自分だった・・・・あほ。
ということで今週のマネー得捜本部は私でした。
今週から写真入り。うひょひょ、こりゃー、完全にカミングアウトですね。電車の中でみかけたら卵ぶつけたりしないでくださいね。まあ、声でもかけてくださいませ(笑)。
さて、まず、そのSPAにのってる記事から・・・
鴻上尚史さんの「ドンキホーテのピアス」はすごい。まじですか、でもやっぱりという話ですね。
この人、例の「クール・ジャパン」やってる人なんですが、水戸黄門の印籠を外人が突然出すとどうなるか、という実験を大阪と東京でやっているんですね。
あとバナナを持って電話のフリをして「あなたに電話ですよ」、とバナナを渡すとどうなるか、ってやつ。
詳しくは読んでください、ということなんですが、前にもかきましたが、大阪はラテンだ、って話で、まあ、景気回復は大阪からですね、やっぱり。 すげー、大阪。
今日はモルスタの決算も出ました。これもここで書いたように自己ポジションを取らないとこんなもの、ということが明確にわかりますね。
手数料収入だけでバランスをとるためには今後益々のリストラが必要になります。不動産関連の損失が出ているのは前倒して処分してきた部分です。時価会計をやめたらロスがでる、っていうのもなんだか不思議ですが、これは時価会計、これは時価会計やめた、というわけにはいかないのでこういう爬行性が現れることになりますね。
ウェルズファーゴの決算も興味深い。国内型銀行のワコビア買収が功を奏して入るわけですが、不良債権さえ目をつぶれば低金利下で結構な収益がでるという好例です。
したがって、不良債権は飛ばすしかない、という話もその意味では裏付けられたことになりますね。 レバレッジをかけて政府版CDOを作るという方針はやはり正しいということになります。
まあ、日本では国鉄清算事業団が大成功しているわけですよ。
結局いつのまにか一般財源化して皆さんが税金で借金を返してしまった。 JR東日本の駅員や車掌の態度がその割りに大きいのはどういうわけかね(笑)。
いやね、まじでJRの入社式のときには、国民のみなさまのおかげで借金がちゃらになり今のJRがあるのですよ、としっかり社長が訓示するべきだと思うけどね・・・
と、話がそれてしまいましたが、そういう訳でアメリカもおそらくこのやり方が現時点では一番有力な訳です。
ただし、繰り返しになりますが日本と違ってその分を海外からのファイナンスに頼らざるを得ない分、アメリカは結構危険です、という話になります。
さて、ちょっとお知らせ。
コメントに妙な本をお勧めする方がおられて、そこだけ消せないのでそのまま載せてありますが、それをもって私がその本を推奨している訳ではございませんのでよろしくお願い致します。
そのコメントについては、今は特に差しさわりのないものはすべて公開していて、その分ずいぶんサービスしてきましたので、そろそろ気に入らないものは勝手に消すことにする予定です。
別になんの義理もないのでわざわざ出す必要もないよ、という多数の読者のご意見を反映することにします。読んでて不愉快だ、というご意見も多くなってきましたし。
まあ、そりゃそうだよね。
という訳で。明日も友、遠方より来る、の日ですな。
毎日ありがたいことであります。では!
あのNHKのたこ番組のおかげでこのまま行くとソロモンブラザーズがただのこそ泥並みの大たこやろう、と誤解されたままで終わってしまう恐れがあり、ライバル社に身を置いてしのぎを削ったものにとって、それではあんまりだ・・・という思いが強くなってきました。
そこで、ソロモンがどれだけすごい会社であったか、そしてむしろ、今債券市場があるのはソロモンのおかげです、ということをわかって頂きたく、ここに書くことにしました。
この機会に複数のソロモンOBの方とも久々に話せたしね。
もー、NHKの諸君、君たち イッキだぞ!
プロフェッショナル、なんてすばらしい番組をやっているのに、まったくなんてこった!
さて。
いまではみなさま、ごく当たり前だと思っている取引があります。
S: Offer 100Mil of UST 10YTR 5-19(5/2019) with regular!
T:99-02/32!!
S:If you are still there, you can sell 100Mil of .... at 99-02/32!!
T:It's done!
Sはセールス君、Tはトレーダー君。日本の会社ではセールスのことをトレーダーとか呼んでるみたいだけど、間違ってますから・・・・
それからダン! はセールスから言ってはいけません。(と、よく怒ってましたね)
それから1/32というのはアメリカ国債独特の刻み方。1円未満を32分の1づつ刻む、というのが基本なのです。おもしろい?
まあ、かっちょよく英語で表現したわけだが、要するにアメリカ国債の値段をその場でなんぼやねん、と聞いてその場でトレードする。しかも100Mil,つまり約100億円のロットをプライシングしてその場で決める訳ですね。
まあ、国債だからさ、あったりまえなわけよ・・・と思ってるでしょ?
日本国債でも同じ事で、こういう引き合いを受けたときに「ちょっとまってね」とか「ちょっとだけよ」など言っていては仕事になりませんよね。
しかし、こういう完全クォーテーショントレーディングシステを考え出したのはまさにそのソロモンブラザーズだったのです。
それまではどうしていたかというと、たとえば100MIl 買いたい! といわれても、かなりの時間がかかり、逆に99-02なら20Mil 買ってください、というお客様の注文を受けてからおっとり刀で証券会社が買いにいくというのが普通だったのです。
当然99-02で本当に買えるかどうかの保証などあったものではなく、100Mil 買いたい投資家さんがいても、
「99-02では10MILしか買えませんでした、次に買いに行くと99-05になってしまいますけどどうします?」
などというたわけたことをやっていた訳です。今なら死刑だよな(笑)。
そこに颯爽とソロモンがやってきて
「その場でいくらでも仕切りまっせ」、とやった。
更にすごいのは
売り 99-02 買い 99-00
などと売り買いを明確に示し、投資家がどちらをとってもいいですよ、という完全なる2-WAY プライスを保証したこと。
今は当然のものと思われているこの2WAY プライスですが、それを常に提供するというビジネスモデルを考え付いたのです。
当然、それを支える膨大な在庫管理のための資本力、ヘッジの技術が必要で、それらを用意周到に兼ね備えたソロモンブラザースが他を圧倒するのにそれほどの時間はかかりませんでした。
このソロモンの発明によりその後の国債大量発行時代にも荷もたれ、未達ひとつせずに流動性が確保され、更には同じ事を社債でも始めたために社債の流動性が飛躍的に増した(当然発行機会が増えるので相対的にコストの軽減にもつながった)ことは特質すべきで、その意味で現在の債券市場の基礎はソロモンによってもたらされてといってよいのです。
一方それまでの伝統的手法にあぐらと書いていたモルガン・スタンレーやゴールドマンはこれによりシェアーを奪われ、引き受け主幹事獲得でもポジションを積極的にとるソロモンの後塵を拝する様になるわけです。
実は両社ともディスクロージャーがうるさくなる上場なんてしたくもなんともなかったんですが、ソロモンに対抗するためには在庫を支える資本力が不可欠でした。
結果として不本意な上場に追い込まれるという事態に至り、その結果、一株あたりの利益率をめぐる過激な競争の中で利益の高い証券化商品に傾注せざるを得なくなる・・・という流れの中でこの金融危機の引き金を引いてしまった、というなら、その意味においてはソロモンが主犯だというのは正しいのです。
しかし、それは国債であり社債であり今の我々の金融市場の流動性の根底を支えるシステムの開発がソロモンによってなされた・・・・という重大な事実の重みを軽んずるものではありえません。
80年代既に日興証券で債券部門の責任ある立場におられた三原御大は当時、このソロモンの出現で、
「これは大変な時代になったぞ、日本の証券会社も資本力をつけないと大変なことになるぞ!」、
とひどく警戒したものだ、おっしゃていました。
そして、この国債や社債における膨大な引き受けシェアーの獲得とセカンダリーにおける圧倒的市場占有率を利用して、相場操縦まがいの「荒稼ぎ」が始まり、最終的にアメリカ国債でインサイダーを行うという極めつきのインサイダー疑惑でこれらの債券トレーディング部門を育て上げたジョン・メリウェザーは退場させられ、ソロモンはその歴史に幕を閉じます。
彼が編み出したトレーディング手法やリスクヘッジの方法は現代でも用いられている訳ですが、一方メリーウェザー自身はその後この手法を更に進化させLTCMで大勝負をかけることになります。
結果はみなさんのご存知のとおりですね。ですからLTCMに一言も触れないあの番組は本当に変、なんです。
従って、当然、ソロモンといえばメリウェザーそのものなので、ああいう「ミミズ程度」のおっさんにインタビューをして「歴史的インタビュー」とかあほなことを抜かしておるNHKはなんなんだ、というお話をした訳です。
おまけですが、その後市場における一定の占有率を占めることで特定の現物債券が先物に比べて相対的に割高に推移する、という現象を使って日本市場でも大もうけをすることになるのですが、そのときの担当者Mさんはフェラーリ1社分くらい稼いで、今ではフロリダあたりで草むしりをしているとのことです(笑)。 黄金の80年代であります。
いづれにせよ、テレビでやる前に当時現役だった三原御大あたりに話をお聞きになっておけばこんな番組にならんかったでしょう。なぜでしょうかね~。
取材する相手を間違えるなよ、といつも申し上げてます。
ということでソロモン、偉大な会社だったんですよ。
覚えておいてくださいね。今の債券市場があるのは大筋ソロモンのお陰なんですから。その意味で彼らこそ債券市場の風雲児、だったのです。
おまけ
僕らの間ではソロモンのことをホルモンブラザーズと呼んでいました。なんとなくパワフルなんでホルモン、がぴったりだったかな。
モルガンスタンレーはよく、モリナガスタンド、と間違えられた。
ゴールドマンサックスは ゴールド万作さんからお電話です、なんてメモが机の上においてあったりしました(笑)。関係ないけどアンドリューって日本語の上手い外人がいたんですけど、ずっとお客様に「安藤竜さん」だと信じられてました。会うと、まんま外人なんでみんなびっくりしたりした。では♪
NHKスペシャル、マネー資本主義第一回。
NHKなので楽しみにしてみたんですけど・・・
80年代投資銀行におられた方ならみなさん思いはひとつでしょう。
ひどい取材・・・・・
だいたい、ソロモンのグッドフレンド(元会長)とかに取材してるんだけど、そりゃー、単なる相場観のミスとインサイダーで潰しました、なんていうわけないんだから。自分のことを美化して答えるに決まってるわな(笑)。
聞くならマイケル・ミルケンとかにきかなきゃいかんよね。
取材先と取材方法を間違えるとすべて間違った番組になる、という典型例。金かけてるのにもっていね。
この番組のディレクターはもう一度勉強しなおすべし。まさか俺の同期じゃねーだろーな??
のっけからびっくりしたのはすべての始まりはMBSだと断定したこと。
おーい!
モーゲージバックセキュリティ(MBS)、という住宅債権が債券に再生されたものがあって、その仕組みを発明しその儲けで食っていたのがソロモンで、 さらにそれをレバレッジするためにサブプライムに手を出して、それを仕込むためにレバレッジをかけて結局大量に仕込んだ住宅ローンが住宅バブルの崩壊で損をしてソロモンがつぶれた・・・・
と結論付けてしまった。
大間違いなのはそのMBSそのものは今でもアメリカ国債の何十倍の規模で日々取引されていることでもわかるでしょう。どう説明するのよ!?
MBSとCDOはまったく別物ですし、仕組みも似ているとは言いがたい・・・・多分ですけど・・・CMOをMBSと勘違いしたんではないでしょうかね。
CMOは確かにソロモンの発明だしね。こっちは仕組みが似ているといえば似てますね。ほんとは違うけど。イルカとマグロくらいの違いか(笑)。
で、その住宅ローンを仕込んで債券を発行すること(加工すること)を自己勘定と呼んでその調達を巨大化するためにレバレッジを編み出した、と松平さんが解説しますが、そんな非効率なことをする投資銀行ないですし、第一そんなこと自己勘定なんて呼びません。
結論としては自己勘定でリスクをとるということはトレーディングポジション及びそのリスクをとることで、それがあまりにも大きくなりすぎてインサイダーまで手を出した挙句にソロモンはつぶれましたとさ、ということですね。
グッドフレンドは自分でそういうミスを認めないでしょう。単なる賭けすぎ、なだけで今回の事態と一緒にするなよ、とオオワライ。
更にただでさえ問題のあるいろいろなローン債権をわざわざ自分のバランスシートで買い込んじゃうなんてばなか投資銀行は無いわけで、それは別会社で買わせてそれを証券化して手数料をはねる、というのがビジネスの骨子。
繰り返しですが、番組で取り上げていたソロモンの自己勘定はアメリカ国債、MBS、社債などむしろクレジットの高い債券の膨大なトレーディング収益で儲けていたのであって、この手法はその後LTCMで完成され、つぶれることになるのだけれど、その前にソロモンは資金調達に窮して潰れてしまう。
補足ですが、社債の引き受けなど、それまではきちんと買い手が見つかるまでは引き受けなかったんですが、ソロモンは売れるかどうかわからなくても全額引き受けた。年金などの運用資金が莫大に増加していたのでそれでも売れると読んだんですね。これが大当たりする。それらを在庫する資金が必要になるのは当然です。
これでも従来のモルスタやゴールドマンのやり方からすると大革命だったんですよ。
いづれにせよ、今回問題になったCDO、つまりクレジットリスクによるリスクのとり方とはまったく異なります。
金利リスクとクレジットリスクを混同する人。
多いんですけどね・・・
すべての始まりはMBSではなくCDOの発明で、リスクを発散させたのはそのためのレバレッジであってその原債権を在庫するためのレバレッジではありません。
そして番組では複雑化させたことが原因といってましたけど、それが原因ではなく、むしろ透明性は最大限に発揮されていたために細分化すればリスクが回避できると考えたことが原因になったのです。そりゃー作った本人は複雑化した、って言うに決まってるけどさ(笑)。実際は細切れにしただけなんだから。子供の言い訳と一緒だね。切り刻んだだけの野菜をお料理、とか呼ぶんだから(笑)。
引き受け手数料目当てに商品であるCDOそのものを在庫化したことはあるけど、もともとのローンを買い込んだ人はいないよ。
更に言うと原債権をただ切り分けることをCDOとは呼びません。そこにレバレッジをかけるからこそCDOなのです。レバレッジも理解していないとは!!
やっぱり、ABCのAの段階でモーゲージ債券(MBS)とCDOを混同してしまったのが最大のミスかな。 ぐっちーブログの読者ならみんな知ってますぜ、そんなこと(笑)。
その他、突っ込みどころ満載だけど、唯一正しい、というコメントは
ゴールドマンは財務長官まで出して、情報面で政府内部にまで通じていた、
というところかな。
これ、ゴールドマンはインサイダーだろ、って言ってるわけよ。
すげ、大丈夫かよ、と思ったけど、それは正しいと思いましたよ。
このブログでも怖くてかけなかったことをあっさり全国放送してもらっちゃってびっくりしちゃった訳。来週もある意味すごいかもしれんね。
がんばれ、NHK!
しかし、長島一茂に北欧の経済どうですか、って聞いてる番組すごいな。
フジテレビ、
株主ならすぐ売ろう・・・・・
本日の日経ヴェリタス、アルファブロガーの情報力、のコーナーは私です。よろしければご一読ください。駅売りなのでちょっと買いにくいんですけどね・・・・よろしくお願い致します。
日経というのは本当に太っ腹な会社でして、日経金融を廃刊に追い込んだ3変人の一人といわれる私にこうやって取材をする訳ですからさすが、というしかありません(笑)。
それはそれ、これはこれ。ビジネスの鏡のような新聞社です。
ところで・・・・
ご存知のとおり、ぐっちーは所謂「取材」はまず受けません。
自分で書くもの、生放送出演以外はすべてお断りしています。 実際は大事な方から頼まれるといやとはいえないのでそういう物はお受けしておりますが、原則受けないのです。
理由はご推察のとおりです。
勝手に編集され、切り刻まれ、見るも無残にされて、勝手に言ってないことまで言ったことになっちゃうから。もう、ホントめちゃくちゃ。ですから頭にくるし、メンドクサイので受けない。
今回受けたのは記者の三反園さんが担当しているから。
僕の知りうる範囲で新聞記者としてはベスト3に入る人です。
できばえはご覧頂くとしても、彼のいい所はまず大変勉強しておられること。勉強していない記者が多すぎるんですが、かれはきちんと勉強されています。
それから、私が取材にお答えしているディテールは、すべてある一定の意思と主張に裏付けられている訳で、それを逃さずきちんとお書きになった上で、新聞にとって必要十分なファクターをも兼ね備えておられます。これが本当の記者、ということなんだとおもいます。
りんごは赤い、という発言は同じでその事実は変えがたいのですが、なぜその発言をそのタイミングでしているのか(なせりんごなのか、なぜ赤いりんごの話をしているのか・・・)相手の主張、趣旨を十分に汲み取らねば誤解を生じる訳でして、それを無視するジャーナリストがあまりに多いので私は取材を受けないのですが、、要はこういう立派な記者もいるんですよ、ということです。
結局さすが、日経、ということになるんですかね、よくわかりませんが(笑)。 でもさ~、あんだけ写真取ったんだからもうちょっとうつりがいい写真を採用してほしかったなー・・・まあ、仕方ないか。
それから撮影に協力してくださった白金台のイタリアンはイル・グラッポロ・ダ・ミウラさん。まじでお薦めですが、必ず予約をしていかれてくださいね。私のブログの読者です、というと料金が倍になるので気をつけて・・・・
ってのはうそ(笑)。
今流行のイタリアンのシェフががだいたい30台の第2世代によって構成されていますが、三浦さんは第一世代と第二世代の中間に属する世代。
この世代、多くのシェフがろくでもないものになってしまった中で唯一、輝きを失っていない方で、その繊細華麗なテイストは他を寄せ付けません。大事な方と是非・・・・・因みにニョッキはマストリストですが、作るのに大変手間がかかるのでできれば予約のときにニョッキ食うぞ、といってあげてくださいね。
http://www.ilgrappolo-damiura.com/index.html
最後に勝手に名前を出させて頂いた、かんべえ先生、本石町先生、シモネッタ大先生に御礼申し上げます。 また飲みにいきましょう。私の解禁ももうすぐのようなんで・・・ね、あおいちゃん♪
ゴールドマンは引き続きレバレッジをかけ続けていますね。
対してモルスタは自己ポジションそのものを否定しているような感じです。まあ、モルスタの決算も見てみましょう。
でも多分あんな(ゴールドマンのような)トレーディング収益、特にFIXED INCOME 関連は出ないでしょうね。
プロの方には当たり前の話ですが、ここで言うレバレッジとはCDOなどのファイナンスによるレバレッジとはちょっと違うわけです。
CDOのレバレッジは所謂レポによるファイナンスなので、今回のようにロールが不可能になる、なんて極端なことがおきなければ結構安全だと思われていました。
しかし、結果は、いっぺんにロール不能という事態になるとローン自体のポジションが収縮されるため(要するに貸しはがし)全体の資産を売却しなければならなくなり、大損を被る事になる。
一方、今回GSの決算を支えたレバレッジは文字通りレバレッジ。100億円でアメリカ国債を買うと100億円しか買えません。
しかし、これを先物の証拠金とかオプションの証拠金に使うと軽く1000億円のポジションが取れる。
これは文字通り、金利リスクもそのまま増えており、先ほどのCDOにおけるレバレッジとは質が違います。
このレバレッジはレバレッジで一度大失敗を経験済み・・・・そう、言うまでも無くLTCMですね。 調達資金が銀行になることでセーフティーになったので思い切り金利リスクのレバレッジをとりにいった。
しかも昨今の情勢では間違いなく金融緩和なので、思い切り債券をロングすればいい・・・という荒業を用いました。(この方法は日本でも用いられたのであまり文句はいえませんけど)
一方のモルスタ。
多分そういうことにはなっていない。引き受け手数料を相当囲い込んだという形跡が見えますが、GSに比べると数字自体は地味なものでしょう。
再び引き受け手数料の魔力に見せられてCDOの世界に戻るのか、まさにここから先は・・・ということですね。
ところで・・・・
散々騒いだ挙句に昨日、やっと綾瀬はるかさんが誰か(どの人か)、ということが判明した。
ぐっちー、となりで飯食ってたことあるじゃん、って、早く言え!!
まったく知らなかったじゃないのよ!
いやね、しろーとにしてはなんか妙にきれいな人だなー、位は思ったんですけどね。 で、おじさんには評判いいんですよね、ああいう感じの子は。
わたし?言うまでもありませんね。
で、おじさん、といえば・・・・・今週のアエラの表紙。
中吊り広告を口を半開きにして見つめるオヤジを何人目撃したかね(笑)。
アエラ、よくやった!
だって、先週は天皇皇后両陛下だよ。その前は音楽界の天皇、ユーミンですよ。でもって、今週が谷村奈南、ってイケテマス(因みに坂田大先生は二年前から撮りたかった、とおっしゃっている。)
因みに彼女、オヤジはGカップばかり注目していますが、歌も上手い。独特のグルーブ感があります。関西出身の歌手のみなさん独特のグルーブ感ですね。雰囲気があってなかなかよろしい。
で、CDにDVDもいっしょに付いてるから大丈夫!! ってな訳で。
http://www.tanimuranana.com/release.html
でも、こっちがすごいとわしは思う。さすが、儲かってる会社は違います。彼女の起用を決めたのは間違いなく会長なんだろうね、と私は思いますけど。GM、つぶしたくないなー(爆)。
http://www.suzuki.co.jp/mw/index.html
それにしても・・・
ドログバのシュートはすごかったね・・・・・これが世界クラス。
日曜日、おっぱいバレーならぬ競馬新聞を眺めていると、月曜朝一にモーサテにご登場されるかんべえ先生からお電話を頂いた。
当面の間2-3週おきにお出になるらしい。そういうことで、みなさま、月曜の朝、よろしくお願い致します♪
で、アメリカの金融機関決算がいよいよ出るのですがどうですかね、という意見交換をしました。まあ、ゴールドマンはいいでしょうね、という点で一致。やっぱよかった・・・
【ニューヨーク=丸石伸一】米金融大手ゴールドマン・サックスは13日、09年1~3月期決算で純利益18億1400万ドル(約1814億円)を計上し、事実上2四半期ぶりに黒字に転換した、と発表した。同時に、少なくとも50億ドル(約5千億円)の公募増資を実施し、政府から注入を受けた公的資金100億ドル(約1兆円)を早期に返済する方針も明らかにした。(朝日ネット)
昨年も散々書きましたけど、ここから先は投資銀行組(といってもモルガン・スタンレーとゴールドマンしかいない)と商業銀行組の明暗がはっきり分かれることになります。
さっさと投資銀行の看板を下ろしてしまった両者ですが証券化商品の組成と一時的在庫ポジションでは強烈にやられ、特にクレジットの悪い在庫を相当抱えてしまったモルスタは被害が甚大だったわけですが、銀行化によってファイナンスさえ落ち着いてしまえば実はバランスシート残存のアセットとしてはそれほど酷い物が無いのが実情です。
これさえなければあとはコツコツ稼いでいけばいい。
一方、商業銀行(JP、シティー、バンカメ(メリル))はというと、それら証券化商品を預金に対応するアセットとして大量に抱えたままで、その処理をこれからやろう、というとてつもない話になっているのです。
まあ、株価に現れているわけですが、ゴールドマン、モルスタは一歩も二歩も抜け出してくるのは間違いない。 一方、たかだか3%程度しか不良債権の引当金を積み立てておらず、大量の証券化商品をよくても50%程度で評価している大手商業銀行は更なるピンチ以外の何者でもないのです。
それでも政府版CDOで流動してくれれば儲けものですがまだ時間がかかりますね。
時価会計も確かに有力な手段です。しかし、証券化商品などは、あそこはこの債券を時価会計していない、というのがばればれになってしまうので、これはどれだけ効果があるんでしょうかね。
こういうのはオプショナルではなく、強制的に導入しないとこれは効果が無い訳です。
その意味では今更ストレステスト、ってのもわけわかんねー、でありますね。
「これで効果があります」、なんてあほなコメントが例によってテレビに踊るんだけど、ほんと現場を知らないにもほどがありますって。
いくらストレステストをかけたところでその結果証券化商品の価格がが80%じゃなくて50%でした、といったところで売れなければしょうがない、ということをくどくど言ってきたはず。
つまり流動化しない限りにおいて証券化商品にいくらストレステストをかけてもまったく意味ないわけ。評価価格を下げても売れなきゃ仕方ないわけですからね。そんなことはみんなわかっているわけでして・・・
トレーディング収益や株価などの算定には効果があるんでしょうけどね。 ストレステストなんてのはとっくの昔にやっているわけで、そもそもそれが機能するなら今回の金融危機そのものが始まっていない訳ですよ。
それが機能しなかった(機能すると信じきっていた)から問題なんだよ、と何度言ったらわかるのかね、君!
今日の藤原先生のアエラセミナーでアメリカ経済の詳しい話はぐっちーに、などと振って頂いたようで、藤原先生ありがとうございました。
ぐっちーのまわりには「藤原教」とでも言うべき熱烈なファンが多数おりまして、本日のセミナーにも参加させてた頂いたようです。すばらしかった、と一同申しておりました。ありがとうございました。
彼女たちから藤原先生の5000円は安すぎるけど。あんたの5000円は高すぎる、と改めて怒られました(笑)。
はい、すみません、がんばります、 ということでおやすみなさい♪
金曜日が休みだったこともありますが、マーケットは小康状態。こういうときに株にしろ何にしろ上がったの下がったのと一喜一憂するのはあまり賢くありません。
榊原先生は株はすべて売ったらしいけどね(笑)。
今は時期的にも今後の流れを決めかねない問題がたくさん出てきているのでそれらをきちんと考察して次の変化に対応する準備をするべき時でしょう。
休むも相場、であります。 以下・・・・
1.PPIP 政府版CDO
こちらの読者には既におなじみのものですが、モルガン・スタンレーのジョン・マックはすでに「これを買わずして何を買うのか!」とフルパワーでの参画を宣言。
公的資金をもらっているくせに、またこんな危ない商品に手を出すつもりかと非難轟々。
しかしCDOそのものは80年代から長い歴史があり、原資産さえきちんと把握してセカンダリー市場が機能していればこれほど有効なクレジット供与の仕組みは無いわけで、政府主導で市場が整備されるならまたとないチャンスだ、というのはそのとおりでしょう。
環境に悪いし、交通事故も引き起こす自動車がけしからん・・・といっているのによく似ていてこの仕組み自体を悪者にするのはやめたほうがいいでしょう。
2.通貨統合
これも日本ではほとんど報道されないのですが、ただのお花見会だったG20で度肝を抜いたのが中国からのこの提案。
頭のいい周小川総裁はもちろんそんなに直接的には言わないわけで、
super-sovereign reserve currency
と表現されています。
そして、1960年台の偉大なる遺物と思われていSDRを引き摺り出して2500億の拡大を決定。まさに通貨統合案そのものであります。
欧米の反対をよそに、他のアジア諸国やブラジル、ロシアあたりまでが賛成に回ったことは重要です。 橋本元首相が売りたいかもしれない、といっただけで急落した米国債市場を思い出すまでもなく、今ドルが極めて微妙なバランスの上に立っていることは認めねばなりません。
また温家宝首相は先日の公式声明で中国におけるドルの保証を求めた、ということになっていますが、英文を読むと "USD in CHINA"ではなく、"China's dollar" となっている事実は我々の間では衝撃だったわけです。
米国が中国に対して攻撃的姿勢をとったときに周りの連中(シンガポールやアラブ諸国)が売らざるを得ない、と感じる可能性はかなり高いでしょうね。日本は売らないんでしょうけど・・・
このドルに保証を求める、という話は当然過去に例があって、イギリスのその要求に対し金を交換停止にしたニクソンショックが起こるわけです。
その後この時は、日本という一方的にアメリカを支える財布が奇跡的に出てきて、更にプラザ合意でとんでもない切り上げを強行して今に至るわけですが、中国がその代わりになるとはみなさん、思いませんよね?
で、周氏の提案で、世界的に過剰になったドルを吸収できる受け皿を今のうちにつくりませんか、という話でこれはすぐには反論しにくい内容でしょう。
いよいよ通貨も米中という二極を軸にした調整の時代に入るかもしれませんね。その準備はできていますか??
3.保護主義の台頭・・・アメリカのワークパーミット問題
まだ、明確に法律になっていない訳ですし、禁輸、などという激しいアクションはどこにもないわけですが、既に動きがあるので要注意なのです。
これはいわゆるビザ問題です。
Hー1Bビザ、 といって例えば日本人の学卒でアメリカで仕事をするために必要なビザですね。駐在員とか、アメリカ現地法人とかで働くにはこれが必要でこれがないと家を借りるときとか、様々なときに不利なことが多い。
で、このビザの取得はおろか、申請自体がが非常に厳しくなってるんですね。実は例のTARPのときに、公的資金を入れられた金融機関はこのビザの申請を厳しく制限されており、これを出すためには学卒以上のアメリカ人を解雇できない、という制限がついた。
国の税金を使っているのに外国人を雇うスペースはない、それならアメリカ人を雇いなさいということです。
これが、公的資金など受けていない企業においても極めて申請しづらくなっている、という話を頻繁に聞くようになりました。実際、こういう話が保護主義のさきがけになることが多いのです。申請でこれですからね。発給そのものもかなり圧力を受けるでしょうか。
4.中国問題(さわりだけです)
その中国、ついに自動車の年間販売(予定)台数がアメリカを抜きました。
中国いよいよ来たか・・・ということで中国頼み、中国が世界経済を救う、って今になって言う人が多いんだけどね。
ぐっちーはすでに2年前から中国ですよ、と言ってまして、実際出て行って大金持ちになっちゃった人も多いんですが、これからは一筋縄では無理、って先週書きましたよね・・・。
日本人がいくら元を稼いでも大変です、って話です・・・
ポイントは 今からの中国における消費は輸出が減退している訳だからすべて借金によってまかなわれるようなものだ、ということです。
車も何も中国政府が撒き散らした金で買う訳です。アメリカがもうこれ以上借金ができないので中国がその代わりにやりましょう、って話で既に1-3月の中国の銀行による融資の伸び率は過去最高。
順番が逆ですがね・・・・。
それでトヨタの車買って、コマツのブルドーザー買ってめでたしめでたし、なんですが、元はどうするの? って話とここでお金借りちゃった人ってただのサブプライムだよね、って話を誰も言わないんですけど・・・・大丈夫ですか?
絶対大丈夫じゃないっす。
このまま行くと中国人全員が不良債権になっちゃうって話でしょ。元をどうするか・・・って話をきちんと決めてからやらないとこの話、まずいんです。
因みにアメリカ家計における一人の平均年収は約5万ドルです。
中国は約6000ドル。それが3億人いてもアメリカの40%程度。で、借金漬け。
現時点多くを望むのは・・・・でしょ? 中国に頼るにしてもこれではやり方がまずい。
中国が鍵を握ること、日本企業が中国に出て行くべきだ、等々主張はまったく変わっていないんですが、こういった問題点の解決を提言する、ということです。
5.欧州問題・・・特にイギリスと東欧
これは何度も書いてきましたのでもういいですね。
ATMからお金が出てこないのはウクライナだけじゃないよ。イギリス人がもうポンドはいらない、って言い出したらどうするんだろうね。
余計な話・・・現金で3億円下ろせる銀行の支店は日本でもそうそう多くないですよ。東京中の銀行の現金を集めていったいいくらなんだろう。 アラブの誰かがキャッシュで3億とかおろしにいかないように決めておいたほうがいいかもしれないね。すぐ取り付けになってしまいます・・・
6.日本の将来像
ここから目を転じて日本をどうするかという話にならなければならんのですが、これはまた今度。
7.おっぱいバレー問題
な訳ないんですが(笑)。
ぐっちーさんが子供のころって、
「おっぱい見せてくれたらがんばります!」、
とか言ってたんですか?
とかしょっちゅう聞かれるようになったが・・・
わけねーだろ!(笑)
設定は1979年だそうで、そのころ既に私は大学生ですけどね。
だとするとそんな変なやつは俺の中学生時代でさえいなかっただろ、って話でいや、ほれ、その・・・・・なにですね・・・ということになりますかね~。
しかし、ネーミングはうまい。やられましたね。
「おしりバレー」じゃなんでもないもんね(笑)。
では・・・・
すみません、書き込みしてませーん。
最近弁護士の方との打ち合わせ、作戦会議など、多いわけです。理由は題名の通り。
いや、弁護士って大変な仕事だよね。 あれだけ訳わからん連中の言い分聞いてさ、ちゃんとそれなりに理論武装していく訳だから。おれなら うるせー、帰れ! っていいそうだわね(笑)。
で、日本ではねー、踏み倒しがここまでおおっぴらにおきるとは思わなかったんですよ、私は。
相当普通になってきました。だって振込みがないんだから払えないもん。やなら潰してよ、と開き直られてしまう。
不動産じゃないから強制執行もできないし。ふつーに払わない。 そうするともう前金制って話だよね。
で、その分また資金繰りが大変になる。前金払えないところは無理に無理を重ねて最後にバンザイするでしょ。そうすると本当に発注も何もなくなる訳。もう何もない。
こんなことはオイルショックのときも経験してなくて、おい、注文はどこにあるんだ・・・・ で、結局中国頼みです。
予想通りですね。
でも、元は自由に交換できません。だから中国は刷り放題。ヘリコプターで撒いてしまってインフレになったら政府が勝手に預金を封鎖してしまえばいい。
これは第二次世界大戦の時のドイツと同じだね。実際それが可能な国ではあるけれど、そんなやばい方法に頼らなきゃーいかんという世界経済は結構深刻だろ、とやはり思いますよね。
トヨタもキャノンも中国出て行って支払いは元です・・・・・
その元どうするんだ? 現地の従業員に給料とか払うってたって限界があるしね。現地調達する部品があればそれで支払えばいいと思うでしょ? 甘い!
それはドルで払えって・・・・むちゃくちゃですよね。そう、むちゃくちゃです。だって中国ですから。
しかも日本企業の溜め込んだ元だけそのうち間違いなく封鎖されたります。中国人に渡すなら10分の1だけ交換してあげる・・・・んなばかな! って何回もやられてます。
それでも行くか・・・・・行くしかないか・・・・
使いきれる元を稼げるようなサービス業なら出て行っても助かりそうだけど、あまりにも元を溜め込む危険性があるところはその使用先をどう確保するというのか。
僕のつたないソビエトの経験でいうとルーブルもらうなら毛がにだった訳。そう、それしかない。で、それをどこかで売る。あるいは使う(食う)。つらい・・・・・
結局元、早く自由化しろ、って話になりますね、当然。
さもなくば元で支払ってもしかたねーな、と中国が受け取りを認めそうなアフリカの資源国とスワップでもしておくか・・・・
昔やったことあったりします。金欠のナイジェリアかなんかにルーブルあげるから原油くれよ、ってやるんだよね。そのルーブルで何かをソ連から買うんだけど、買うもんない訳よ、当時のソ連だから。
で、結局そのルーブルもってナイジェリア人がモスクワでねーちゃんと遊んでたりするんだからさ。まあ、中国からは買うもんありそうだね。
昔の経験、役に立つな~、やっぱり。
しかしね、この深夜ではあるんだが、サラ金のコマーシャルがなくなったと思ったら、今度は多重債務者の方、どうぞ! ってな法律事務所のコマーシャルがテレビで流れてるぜ。いやまいったね、こりゃ。
いや、驚きました、びっくりしました。
でも本当にありがとうございます!
皆様のおかげでアエラビジネスセミナー、満員御礼であります。
中にはキャンセル待ちです・・・・という有難いメールまで頂きまして、本当に言葉もないくらい感謝です!
会場の都合でどうなるかよくわかりませんが、もう少し広いスペースで、ということも検討して頂いているようですので、その節はまたこちらでお知らせいたしますね。
いやね、
まわりの講師の皆さんがすごいので正直、私の回だけだれも来なかったらどうしよう・・・・とか思ってたんすよ・・・。
暖かい読者の方に恵まれて私は本当に幸せ者であります。改めましてありがとうございました。御礼申し上げます。
お詫び
昨日一瞬、ビットワレットの記事をアップしまして、大変すばやいコメントまで頂いたのですが、複数の関係者の方からお前がコメントするのはちとまずくないか??とのご指摘を頂きました。
ううっ、たしかに・・・・うっかりしてました。
ということで申し訳ありませんが全面的に削除させて頂きます。丁寧にコメントまで頂いたsurniversさん、そういう事情で失礼させて頂きます。
プロ野球開幕
うほー、広島強いかも!?
栗原のタイムリーでいい感じ。 シーボルのサードには今年も悩まされそうだが、まあ、いいや。あしたもがんばれ!
まだ、ちょっと先ではあるんですが、なかなかいいタイミングになりそうなので宣伝。
日ごろお世話になっているアエラのアエラビジネスセミナーで講師やります!!
私は6月16日(火曜日)担当、
「現役金融マンによるマーケットセミナー」 なる題名がついておりますが、5000円も頂くらしいので副題は
「ずばり言うわよ!」
にしてやろうかと思っています(笑)。
周りの講師の方があまりにも立派で、はっきりいって場違いっぽいんですけど、実際書けない話ってのは結構ありますし、生放送のノリで何でもしゃべって後は朝日さん、よろしく♪
と帰ってくるつもりですのでお楽しみに(笑)。
幸田さんのように著作プレゼント! とかできないのが残念ですが、精一杯がんばります♪
お申し込みはこちらから!
顔写真から何から何まで今回、完全にカミングアウトであります(笑)。
アエラビジネスセミナー
http://www.aera-net.jp/bizseminar/
他の講師の方はみなさん有名な方ばかりですが、あえて言わせていただくと4月21日の小林陽太郎さんは最近露出が相当減っておられるので、結構貴重なお話を聞けるチャンスなんじゃないかなー、と思いますよ。
お立場上意図的に出ないようにしている気もしますし、その意味何かサプライズがあるのでは・・・などと勝手に思ったりしていますけどね。
ぐっちーの回は多分GMも政府版CDOも決着がついているでしょうからね。何をしゃべってやろうかしら、結構楽しみにしているんです。
では、みなさま、会場でお会いいたしましょう!