債券・株・為替 中年金融マン ぐっちーさんの金持ちまっしぐら 

ウォールストリートで20年、生き残ってきたノウハウを開示、日々のマーケット・社会情勢を分析します。

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

長嶋茂雄

2007-07-31 11:35:55 | 野球

おかげさまでマーケットは小康状態でほっと一息。このまま動き続けられたらこっちが持たないくらいだったので正直助かりました。

CDSだけでもあれだけ動かれるとヘッジを掛け捲っている方としてはつらいっす。今のアメリカ市場の状況をあらわすなら、お互いにチェックメイトをかけちゃった所。より適切には下品な表現で恐縮ですが、「お互いに○ンタマを握り合っちゃった」状態と申し上げてよいと思います。これ以上どちらかが力を入れるとかなり痛い・・・・

前回LTCMの時に最初にトリガーを引いたベアスターンズが今回逆に惹かれる側に回っているというのは何とも歴史の皮肉というしかありませんね。こういうのを因果応報というのですよ、グリーンバーグさん。

ってな訳で人の上にたつひとはこういう部下、というか実際のフロント一列で文句も言わずに汗にまみれてフォワードとして組み合った人々の嘆息に耳を傾けねばならぬでしょう。

副会長だより

 さくらの永田町通信

もう気持ちが痛いほど伝わってきます・・・

さて、表題の件。 大嫌いな日経ですが、実は最近これだけは読んでました。長嶋さんの「私の履歴書」が本日終了。よくできてましたね。このコーナーはもちろんゴーストライターがいる訳です。長嶋さんの話を聞いて、こうして文章にする専門の方がおられる訳です。当然その方の力量によって随分読んだ感じが変わりますが、今回の方はとても上手ですね。長嶋さんのお話になってる内容がそのままライブ感覚で伝わってきましたね。読み応えがありました。

ぐっちーは長嶋さんの4軒となりに住んでたことがありまして、小学生のことですから、学校で「長嶋選手がとなりに住んでいる、すっごく仲がいいんだぜ!」、などと吹聴しまっくっていましたら、じゃあ、サインをもらってきてくれや、という話になりました。

当然仲がいいはずはなく、途方にくれて長嶋さんの家の前にずっと立っていたら奥様(と思われた)が出てこられました。「何をしているのか?」 と聞かれ、「実はかくかくしかじかで長嶋選手のサインが欲しいんです」、といったところ、「じゃあ、帰ってきたらサインさせてもっていくからね、どこのおうち?」と聞かれ、帰ってきました。

家で父親にその話をしたら、「ばかだなー、あんな有名人がそんないちいち子供にサインするわけないだろー、まして家に奥様が持ってくるなんてこたーねーよ、第一それ、お手伝いさんかなんかだろ」、と一蹴され、まあ、そうだよな、としょげていましたところ・・・・・

2週間たったある日曜日、本当に奥様が10人分のサインとホームラン賞でもらってきた明治チョコレートを1ケースもって我が家に現れたのですね。オヤジはほんとにきた、とひっくり返ってましたが、我が家全体がそれ以来長嶋選手の大ファンになったことはいうまでもありません。

そういう人なんですよね。因みに長嶋選手のサインはお宝にはならんそうです。そうやってすぐサインしてくれるので、出回っている数が多すぎるんですって(爆)。長嶋さんらしいエピソードですよね。なんかそんな長嶋さんの温かみが伝わってくるような私の履歴書、久しぶりに日経に感謝してます、はい。

コメント (11)

空気が読めない人

2007-07-30 11:45:49 | マーケット

選挙の結果分析は私の本職ではないのでプロにおまかせ!

溜池通信

まあ、そういうことでしょうね。安倍さんについて言えば、やはりこの人はそもそも空気を読めない、ってことにつきますね。
自分あるいは自分たちが人からどう見えているか、ということに対して鈍感なのか無頓着なのか、とにかく判断できないんですね。 思えばあっきーとタラップを手をつないで降りてきたことから始まったような気がします。成蹊大学と聖心卒業のおぼっちゃまおじょっちゃまが手をつないでちゃらちゃらタラップを降りきた、って段階でで世の中の、特に中年の女性票の大半を失ったような気がしますね。

そのあとの年金問題も、野党が攻撃材料にしている!!
なんてこぶしを振り上げずに「本当に申し訳ありませんでした、誠心誠意努力して解決します」、と得意のなみだ目でテレビで土下座をすれば済んだことじゃないかな。今頃なんでもなかったでしょう。

そして今回。
テレビで見るたびにうんざりしている国民の気持ちを逆なでするように毎日テレビに出続けて大敗。そして居座り。「私をとるか、小沢さんをとるか!!」、と連日怒鳴っていたんだからこれはどうみても「あんたはいや」、というのが国民の審判であって、もし、ここで素直にやめて麻生さんあたりに譲ってしまえば国民もよしよし、お灸をすえてやったということで満足する訳ですよ。年末に解散総選挙でもやれば衆議院では回復できると思うけど、これで居座っちゃったから、国民としてはこれだけやってもわからんなら、本当にわからせてやる、とばかりに次の衆議院選挙は本当に自民党はひっくり返されると思うよ。

このあたりの「空気の読めなさ」はもう致命的だね。誰か言ってあげなきゃ、もうさ、本当に自民党は壊れちゃいますわな。悪いことはいわないから早く辞めたほうが自民党のためになりますよ。

コメント (21)

信用収縮

2007-07-27 08:21:40 | サブプライム

くどくどと書いてきたので今更・・・ではありますが、整理すると

サブプライム、それから派生したHFの利回りを上げるために大量発行されたCDOエクイティーの無価値化→そこからくる投資適格債券のジャンク化→それらを複合した、特にMBS,USTがレポに出ていることからくる信用収縮→クレジットマーケットの崩壊・・・・

というのが一連の流れです。クレジットがキー、といい続けてきたのはこういうことです。

株価が下がることはミクロの現象面に過ぎず、事の本質は他にある。つまりアメリカ金融の信用補完システム(ひいては世界のシステムでもある)が本当に持つのか、というまさに昨年から書き続けてきたことがいま、ここにおきました、ということで答案としては満点でしょう。

従ってくどいようですが、ここから先の問題の本質は信用問題であり、もはやサブプライム、であるとかモーゲージマーケットとかいう一部の市場機能を分析しても仕方ない。肝臓がん、とか胃がんとか個別に治療していたけれど、最後に全身に転移してしまい、抗がん剤を打ったら全身機能が麻痺するかもしれないが、それしか方法がない・・・・誠に不謹慎な例えながら・・・・そういう状況だと思って間違いありません。

今週書いたように、債券を中心としたクレジットシステムは経済の血流であり、これがとまれば心臓も止まるのです。 ただし、これで世界の終わりという訳ではありません。これまでもこの種の危機は何度も乗り越えてきています。

過去と何が違うかというと・・・これも繰り返しになりますが、いわば「場外」に存在するビッグマネーが増えてしまった(中央銀行のテマセック化・・・参照)ので、簡単にG7などで取りまとめ切れないリスクが存在する。しかもそれが大きい。つまり長引くかもしれません。 個別クレジットに対する信用収縮もこれから本格化します。その過程で潰れる金融会社も出てくるでしょう。各自のポジションはその中での判断になります。大きく下げたところは間違いなく収益チャンスですが、しばらくは嵐の過ぎ去るのを待つこと。

コメント (7)

いいまつがい

2007-07-24 12:35:40 | マーケット

昨日はあの難しいモーゲージの仕組みを説明するのに四苦八苦して、多分よくわかんねーだろーなー、読むほうもたまんねーだろー、と申し訳ないと思いつつ書いてしまいあとから読んでやっぱ、これじゃわかんないだろ、ってちょっと落ち込んでましたが、いろいろご質問を頂きましたので時期を改めてモーゲージ講座を開設、再チャレンジ致したいと思います。多少準備が必要なのでしばしお待ちください。ただし、一般の人が読んでもあまり訳にたたないかもしれないけどね(笑)。

ただ、この仕組み、パススルーってとこがキーなんだけど、民間金融機関の住宅に対するリスクをスルーさせた、って仕組みが非常にワンダフルで、ついてはアメリカ人の住宅取得をきわめて容易にさせたのは事実です。一方で必ずリスク管理が甘い、という問題が今回のように出てくるのですが、それは政府がかぶる、というのがアメリカの出したある種の結論です。住宅取得のハードルが高い日本では一度検討されてもいい制度だと思いますがね。

さて、これは笑えます。いけてます。

 http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20070723AT3S2301823072007.html

 こんなの普段ならどうってことない話なんでしょうが、どうしてこういう時期に出てきてしまうとあげあしをとられるでしょうね。でも個人的にはうけるな~。

糸井重里さんがおやりの「ほぼにち」でこの種のいい間違いを特集した「いいまつがい」、ってコーナーがありまして本まで出ているのです。これがほんとうに笑えるんですが、そこに乗せられそうないいまつがいでした。おもしろい。

いいまつがい・・・http://www.1101.com/iimatugai/archive_more070702.html

かんべえ先生によると安倍さんは本当に失言の少ない政治家だと言われていますし、実際に議論しているとなかなか尻尾を出さず、むしろ小沢さんのほうが脇が甘いですよね。だから、まあ、こういう「いいまつがい」は仕方ない。なんかわかりますよね。何度も民主党って使ってる間に全部民主党になっちゃう。

この人まじめなんでしょうね。、そのあと真っ赤になって言い訳するからいけないんであって、ありゃまー、とか受け流してしまえばそれまでなんですけどね~、

ほぼにちに出ておられる言語学の先生である町田先生の解説によると

人は、これからしゃべることばをつぎつぎと予測しながらしゃべっているということは前回の「逆転現象」の説明のときにお話しいたしました。言おうとする先のことばが頭をよぎるから、未来に言うことばと、いま言っていることばが混ざったり、入れ替わったりしてしまう。そういう間違いは、めずらしくありません。

ということだそうです。安倍さん、あまり落ち込まなくていいですよ、よくあることだそうですから(笑)。って、今日は軽めにごめんなさい!!

コメント (4)

モーゲージ市場のおさらい

2007-07-23 10:41:57 | サブプライム

このブログを読んでいただいている読者の皆様はすっかりおなじみのサブプライム問題。たいした問題ではない、というエコノミストをよそに「えらいことになる」、と唯一騒いでいたソースとして最近評価を頂くようになりました。

早い、ということはブログにとって重要ですが、「見通しという点」ではやはりマーケットでの経験がものをいう、ということが改めて分かりました。

さて、本件、現状整理しますとこういう感じだと思われます。

1.サブプライムが組み込まれたCDOに絡む、またはそこから派生するダメージ

2.サブプライムが引き起こしたMBSそのものに対するダメージ

3.更にMBSもしくはその周辺から派生するダメージ

このいずれをとっても、または複合するとなると、アメリカ金融市場そのものの成り立ちが問われかねない、ということです。いずれも株式は直接関係しない点が重要。つまり、あまりみんなが見ていない、債券というプロの市場で問題がおきていて、しかもその規模はデリバティブまで含めると膨大。本日はちょっと複雑ですが解説してみます。

ダウが崩れてももちろん影響は大きいのですが、それは一株式というミクロ市場のイベントに過ぎません。しかし、債券の場合、それを通じて国の金融政策が実行されているくらいですから、経済全体、マクロを揺るがす問題に発展します。

今回私が騒いでいるひとつの大きな理由として・・・

株式を担保に取るケース(株レポ)、もちろんプロの投資家にとっては資金調達の一手法として十分検討の価値がある戦略ですが、債券レポの場合は検討するかしないか以前にすでに通常の資金繰りの中に組み込まれている手法です。したがって、必要があれば摂取すればいい栄養が株レポであるとすると、債券レポは血液そのものに例えられます。したがってここが滞れば命がなくなる、ということですね。そこを忘れて議論をしている人がほとんどなので心配している訳です。

CDOはその意味ではマイナーな市場です。せいぜい年間1兆ドル程度(それでも十分大きいという説はあるけど)の発行市場で歴史もせいぜい十年位です。(もちろん投資適格債券が突然ジャンクに急落するなどというインパクトは少なくはない)。そして何より担保に出されるケースはほとんどない。

しかし、MBS(モーゲージバックセキュリティーズ)となると年間50兆ドル、累積総額ではその恐らく10倍はあるという市場、かつ、ごく普通の担保として金融機関同士がやりとりしているという代物です。これが急落した場合の担保価値の下落・・・というのは金融の根幹である信用に直結するのです。

 更に問題を複雑にしているのがその商品設計そのもの。CDOの一部、そしてMBSのすべてには償還期限が無い・・・・といったらびっくりするでしょう?ちょっとおおげさですが、実はそれに近い・・・というのが本当の所です。

MBSを眺めて頂くと償還期限が30年以上なんてのは普通で50年などというものがざらにある。しかし、実際に償還期限を50年と考えてだれも取引はしておらず(もし表面上の償還どおり、これはリーガルマチュリティーと呼びますが、取り扱っていればあまり問題はおきません)ある一定の返済率を前提としてその前提の元に償還期間を予想して取引をするのです。

したがって、今のペースで住宅ローンの返済が続けばあと10年で終わります(Average life、及びWAM、weighted average maturity), その前提でいくとこの位の利回りで回ります(WAC, weghted average coupon) という前提条件で取引をしている債券なので、信じられないことですが、金利が1BP上がると突然2年が前提だったはずの償還が30年になったりするのです

もちろんその逆もありますが(前提になる償還期間アベレージライフと呼んでいてほとんどの方はそれで判断しますが、実はWAM, 1BP動くとどれだけ償還期間が動くかという事を見なければそのリスクが判断できないことになりますね)、要はこのMBSという代物は、金利が上下することにより債券のデューレーションが伸び縮みするという特性を持ち、しかもその判断根拠になっている返済率はあくまで過去の住宅ローンの返済率に過ぎない、ということです。

当然新しいモーゲージプールは返済率の狂いが大きいし、古いものはより安定しているのですが、細かく見ていけば実際はそのプールに入っている個人個人の返済パフォーマンスはまちまちですし、そこまで見て買っている投資家は皆無です。

モーゲージファンドがこういう局面でひどくやられるのはこういう所を無視して、投信の一定のルール(アベレージライフは平均何年、とかCMBSは入れないとか一見安全に見える建てつけ)に法っていれば何でも買えてしまうから、とも言えなくはない。

さらにさらに・・・・これだけ巨大なマーケットの商品が更に元本と利息部分にストリップされて流通しています。IO,PO などと読んでいる商品がそうで、いうなれば償還期限の変化するゼロクーポン債券ですからそのボラティリティーはすさまじく、これらのWAC, WAMなどをまともに予想できる証券会社は少なくとも日本にはないし、アメリカでもベアスターンズなど、ごく一部の証券会社に限られます。

驚くべきことにモルガンスタンレークラスの投資銀行でも、これらの債券価格は前日引け値のUST基準では価格を算定できますが、日中の動きには付いていけません。これができるのは大手ではベアスターンズのみ、あとはモーゲージ専門のカントリーワイドなど、特殊な連中のみが算定できます。いうなれば究極のブラックボックスであります。

それもあくまで過去のデータに基づいた返済率を前提とする金利変動リスクの算定に過ぎず、突然今回のように返済するどころか差し押さえられてしまった場合の元本回収期間についてのデータは全くインプットされていません。

となると・・・

私の持っているMBSの償還期限は・・・・不明、という事態になり、投げるに投げられない(だれも価格が算定できない)という状態になっているという事です。 さらに当然大きなポジションを取っていただろう、ベアースターンズは報道どおり大きな損失を抱えていますから、いまさら人の面倒は見れない・・・という状況であり、何より重要なのがそんなものが担保になっているということなのです。だってアメリカ政府保証でしょ、って話なんですが、この急激な金利リスクを勘案している人実は誰もはいません・・・まじかよ、ってまじなんですから(笑)。

マーケットが急激に回復しないかぎり、この問題は半永久的に続く訳で、おそらく今どのくらいやられているかお互いに算定不能になっているためトリガーを引くことをためらっているのでしょうが、これが現実に分かってくると担保を処分してしまったり、ヘッジでUSTを売り始めたりということが始まりますので市場は大荒れになります。LTCMショックの最初の引き金は(MBSが原因ではありませんでしたが)このレポに出されていた債券の価値が下がり、追証を要求されたことでした。そこから信用収縮が始まった訳ですね。

今回はMBSが問題のルーツになっているだけにその被害は甚大なものになりそうです。

コメント (10)

一服・・・

2007-07-20 15:23:50 | マーケット

ずーっと追いかけている案件が行き詰まり、うーん、と悩んでいても仕方がないのでかんべえ先生をおさそいしてすし屋で一杯。ついでに選挙の話などいろいろ勉強させて頂きました。

溜池通信

このおすし屋さんはちょっと教えられないんですが、今おそらく東京で一番です。もう少しでかいかおができるくらいお得意さんになれたらぜひご紹介したいと思いますが、今はまだだめ(笑)。常連さんの上から三番目くらいにならないとね、おこられちゃいますから。でも、ほんとすごい。琵琶湖のマス、びわますってやつを始めて食べましたよ。こりゃー、珍味ですね。

さて、ぐっちーはどうもせきがとまらずにごほごほやってまして、かぜにしては長いのでスワ結核か!! と思い病院にいきましたがただののどの腫れのよう。

実はね、最近デスクの位置が変わって喫煙ルームのすぐ横になったんですが、どうもこれが原因ではないかと睨んでいるんですよ。わたくし、とにかくタバコって奴が苦手でして、若い頃は一日40本とか吸ってたんですが、いまや匂いでだめ。女の子もタバコをすうって時点でもう興味なし。

しっかし、ドトールってのは喫煙者の溜まり場なんですね。スタバが吸えないからね。さっきいってびっくりしました。すっごいんですよ、もう、3秒しか滞空できませんで、テイクアウトでコーヒー買おうと思ったんだけどあきらめました(笑)。

この一回、ほんの一瞬店に入っただけで、ワイシャツがタバコ臭くてたまらんのです。ドトールよ、クリーニング代を喫煙者からとるべきだよ。もう行かないけど。そういえばすし屋でいまだにタバコがOKな店があるのも信じられないよね。どんなにおいしいといわれても信じられません。

ということで今日はろくな書き込みではありませんで、週末モード。選挙まであと1週間、何がおきるんでしょうかね~・・・

コメント (4)

世界は怒っている・・・・

2007-07-19 08:41:05 | 物申す!

いろいろなブログやHPで取上げられていますが、昨日たまたまかなりの密度でCNN、BBC,ABCなどの海外ニュースを見ていたのでお伝えしておくのが筋であろう、と思われるので書きます。

まず、このブログは東京電力の関係者も多数見ておられるのは事実。
ぐっちーの同期もいるからね。でも今回の件については世界は怒ってるぞ!!とお伝えしたい。給料が毎年下がっていたり、労働条件が悪い民間企業だととっくに内部告発が出てくるんでしょうが、東京電力は給料も高いし、抜群の労働環境を誇るので内部でちくるひとは絶対にいません。やったらすごいけど。

でもね、 これに比べたら、Qさん発言とかマイク・ホンダとかは本当に野球以下の影響力しかないのにあれだけ大騒ぎした訳だから、日本の報道機関はもっとちゃんと取りあげないと深刻な問題になると思いよ。国際問題になるかもよ。

 CNNの論調はかなり冷静だけど、論点を整理すると、

1)大体柏崎原発は1970年に作られていてそもそも老朽化のリスクが高いのに、この種の議論が日本では一切なされていないこと(というか政府が取上げさせないということ)

2)二言目には唯一の被爆国という割には原子力発電所のリスクについての管理が甘く、日本政府がきちんと国民に説明していないこと。特に地震国日本ではその存在自体が危険だという指摘は何度も海外からなされている。

 3)東京の電力を供給するために140マイルも離れた柏崎に原発を建設、それによる経済波及効果で地方経済を支えてきたという日本の構造的問題 

の主な3点。

しかし、一番強調していたのは、唯一の被爆国でありかつ世界の原発先進国の日本が、今回の事故に関して情報を隠蔽するようなことがあれば、それは緊急の国際問題といってよく、北朝鮮の核施設とリスクの所在は変わらなくなってしまう・・・と指摘していた点であります。

もちろんCNNですからね、先鋭的にアジるってのは承知のすけ・・・であります。でも北朝鮮と同列に扱われてるってのはどうみても相当なレベルですぜ。BBCもトーンは若干違うけど、政府からきちんと情報が出てこない事と、やはり原爆が落とされた事実には過剰反応する一方で、国内に50以上ある、原子力発電所の危機管理がきちんとできていないことは問題であると指摘していることをお伝えしておきます。

賛否はあるでしょうが、こういう報道が日本では全く紹介されないので、読者の皆さん知っておかれてもいいと思いますよ。東電の方も危機管理上はご存知の方がよろしいと思いますよ(笑)。

もちろん東電さんはでんこちゃんが大変なスポンサーなので日本中の新聞もテレビも書けませんし、相当記事を捏造するのは当然です。スポンサーあっての新聞社ですからね。

日経金融・・・与党敗北、市場は織り込む、って記事。政治と経済、特に与党、野党の勢力分布なんて、マーケットには全く関係ないから。共産党でも過半数をとれば別だろうけどこの種のくだらん記事はいい加減に書くのをやめた方がいい。見識を疑われます。廃刊になるらしいからいいけどね。

ということで海外物も含めて報道には様々なバイアスがかかります。そのあたりを足し算引き算して何が本当かを見極める、って作業が大事になります。その点でいろいろなブログってのがかなり役にたっているのは事実ですね。

ということで、原発問題は北朝鮮核廃絶問題に直結されそうな勢いなので一言申し上げておきます。

今日のマーケット・・・・大丈夫か、ベアスターンズよ・・・

 追記
ロシアのブレーミヤというテレビ番組でももちろん柏崎(柏崎がカシワザキエ、とかカシワザコーイとか文法で語尾が変化するのがおかしかった)が取上げられてました。何せしばらく使ってないのでヒアリングもいい加減なので、先ほどは取上げませんでしたが、確かに

「日本には第二のチェルノブイリになる可能性のある原子力発電所が50箇所以上、耐震構造については秘密事項が多く一般には公表されておらず、また地質構造についても詳細は不明なため、それらは地震によっていつ第二のチェルノブイリとなってもおかしくない」

と締められていた、と先ほど友人のロシア人(男)に確認がとれたので追記しておきますね。

なんてったって、ロシアにまでこんなこと言われちゃってます・・・・

コメント (18)

忙中閑なし・・・

2007-07-18 09:09:30 | マーケット

つまり、貧乏暇なしであります。不思議なもんで、忙しい忙しいとあちこち手を出していると、それなりに時間とコストがかかり、普通なら簡単に済むこともすまなくなってきて、だんだん資金繰りがきつくなる・・・ってのは企業も個人も同じなんですね。

パチンコ業界が今まさにそんな感じで、いろいろなファイナンス案件があるんですが、ちょっと怖くて手が出ない。こちらが貧乏暇なしになってしまう前に撤収・・・・という訳で戦線縮小中です。そのため、忙しくてちょっとマーケットをまともに見ていないんですが簡単に・・・、

昨日のダウは最高値更新、って感じじゃないよね。引けにかけてダレてるし、これは失速ってことでしょう。悪い材料も山積です。当欄注目のCDSも拡大中。北米CDXも48.24まで。個別でみてもサブプライムでの損失が確定できないベアスターンズは66BPまで拡大。

この会社、元来格付けもAで大変キャッシュフローのいい会社でして、ここまで拡大するのは??なんですが、それだけ不安が大きくなってきたことをあらわしています。

その住宅。
全米ホームビルダー協会の住宅指数は7月分で24PTまで下落、これ、昨年7月が39、一昨年は70でしたらからね、ちょっと下落率が高くなってきました。引き続きこのセクターは軟調な展開と思われます。

さて、選挙が近づいてくるとアメリカからのレポートの依頼ものが増えてきます。選挙は完全に私の専門外なんですが、「しろーと分析」が受けるのか、毎回意外と評判がいいのですね。

で、今回彼らの質問を見ていると何せ多いのが、

「なぜ自民党の支持率が今回ここまで低いのか・・・・」です。

あくまでもアメリカから見て、という前提ですが、実にわかりにくいんだと思います。
特別大きなミスのない、まして日中関係などはこれだけ改善したし、あれだけ騒いだ靖国問題も沈静化、北朝鮮も着陸したし・・・という、外部状況はこれだけ改善したのに自民党の支持率がなぜ下がるのか、という訳です。

日米関係も確かに小泉さんほどの派手さはありませんが、別に何が失敗したという訳ではない。久間発言もそれに対する謝罪するべき云々発言もアメリカではまったく取り上げる価値なし、と判断されており(あたりまえだけどね)政治的レトリックの一部として「解決済み」。従軍慰安婦問題はは前にここで取上げたとおりです。イチローの記事より小さいです。

実は私もよくわからんのです(笑)、ここまでたたかれる理由が分からんのですよ。

年金問題について言えば超左翼の労働組合から右翼の旧自民党派まで抱え込んだ民主党の一貫性のなさの方がはるかに論理的破綻が見えるし、まして社民党など、財源のめどもなく一方的福祉ばらまきを主張する・・・夢で食えないことは明白なのにいまだにこういう政治スタイルが通用すると思っているほうが深刻だ、と私なんかは思うわけです。

でも日本では少数派みたいですよ(笑)、ってレポートを書いているんですが、どうやらアメリカ人的にはこちらの方が分かりやすいみたいですね。

実際、年金問題もいいですけど、今仮に民主党が勝っちゃって 1)憲法問題を含めた自衛隊の問題、 2)対北朝鮮政策、3)元の自由化に向けた為替安定のための国際協調、 4)財政問題・・・・ほんの一例ですが・・・

いったい彼らのどこにこれらに対する回答の一部でも存在するんでしょうかね、教えて欲しいわ・・・・年金問題にしたって、問題は本当に支払えるか、その支払い能力であって、過去の記録なんて時間をかけて探すしかないんだからさ。年間200万円の年金で暮らせる世の中ってなんなんだ、というところをはっきりさせなければいかんでしょう、やはり。

ということで、ほんとうにまけちゃうのか自民党!? と少し気になり始めたところであります。

コメント (6)

動き始めたぞ・・・・

2007-07-11 08:51:31 | サブプライム

最初は大丈夫だよ、といってサブプライムを買い下がったベアスターンズのHFが実はしこたま損を抱えていたことが判明、結局ナンピンしただけだったのだ。サブプライムのナンピンなんて聞いた事ないけどコラテラルマネージャーとしては自分の首を考えれればありうる判断でしょうね。

このブログでは1ヶ月以上前からサブプライムがGDPの数パーセントだから問題ない、などというCDOを作ったことも売ったこともないエコノミストのことを聞いちゃだめよ、と警笛を鳴らしてきたがようやく昨日ムーディーズもS&PもこれらCDO債券のシニア部分を格下げすると発表。

しっかしね~、S&Pにいたっては120億ドル!! 1兆5千億円分の債券、しかも当然A以上の投資適格にいしているものを一気に格下げというのだから、世の中の基準的には詐欺、と言われても仕方ないです。

サブプライムが急落した時点でそれらが株式に組み込まれたCDOのエクイティーは吹っ飛んのはみんな知っていた訳で、クッションのないシニア債券が格下げするのはわかっていた筈。明らかな確信犯で相場が戻ってくれるまで待っていよう、という態度は歴然。信じてはいけない訳ですね。

たくさん頂く御質問の中に「私の持っているファンドは大丈夫ですか」、というのがありますが、残念ながらその一つ一つにはお答えできないです(笑)。買った証券会社に問い合わせ、ひとつでも良くわからない債券が入っていたら調べること。こういうときにどういう証券会社と付き合うべきか、しっかり判断しなければなりませんが、私の知る限り彼らは全くあてにならない。

今回のサブプライム事件がおきたときも、モルスタ、ゴールドマンはもちろん、野村、大和各社とも「たいしたことはない」とまず書きます。本当に無知でそう書いているのかもしれない。でも考えてください。彼らはその間、つまりみなさんが待っている間に売り逃げる訳ですよ、基本的には。大丈夫といいながら自分だけ逃げるというのが証券会社の本質です。ですから私は基本的に証券会社の進めるものは基本的に買わないように申し上げております。

自分自身で判断するしかないのですよ。

 ということでアメリカは今頃サブプライムのマグニチュードに気が付いて株を売り始めました。テマセック化した中央銀行は逃げ足が速いですからドルもしばらく売られるでしょう。困ったことに、G7には既にメジャープレーヤー(トップ10)は日本しかいませんから今回のドル安はG7でも止められないでしょう。

 しばらく出張がはいり書き込みが滞るかもしれません。できるだけ頑張って書きますのでご容赦を。大事なところですからね、私も頑張ります!

コメント

世界初!

2007-07-10 09:16:13 | M&A

ついに世界初、正真正銘G7ではじめての買収防衛策としてのポイズンピルが成立しそうです・・・事実上成立だね。

東京高裁はスティールの抗告を却下。うーん、ほんとにポイズンピルを認めちゃうのね~、すごい。日本は先進国だ。

みなさん、よくご存知でしょうけどね、内容はこんな感じ。

 http://www.bulldog.co.jp/company/pdf/070607_IR1.pdf

結構ユニークなのは、スティールパートナーズを名指しにしているところ。
普通やるとすると大口取得者とか、20%以上株式を取得した奴には新株予約権を上げないよ、とするんでしょうが、なんと名指しなんです。

多分、弁護士が考えたのは、あとあともめたときに、「だって、スティールはグリーンメーラーだろ、ブルドックの経営を本気で考えているわけじゃねーだろ」、という証拠はアメリカでもいくらでも出てくるので最後はこれで争えば勝てるとふんだんでしょうけどね。

目の付け所はいいけど、いくらなんでも高値で買取すぎだって。しかもスティール以外はOKってことになるし。この396円という価格を見ると、結局スティールズは買収金額を丸々回収して、さらにの手元に残った株式は丸々利益になる、というグリーンメーラー的にはきわめておいしい結果となる訳ですね。

正直やりすぎです。スティールに「ソース屋」を経営する気力もノウハウもなく、そいつらの買収を受けることは将来的に株主の利益に反するのだ、という観点で堂々と争って欲しかったですね。怖かったんでしょうが、このブログでも再々書いているようにスティールなんてマイナーリーグのグリーンメーラーですからこんな防衛策を認めてしまうと日本はおいしすぎる市場ってことになりますね。

まあ、お金のない企業はこんなに気前良く買い取れませんから、金持ちだけができる作戦ですけどね。そうなるともっと狙われちゃいますね~。これが認められたとなるといくら高い金額で買いあがってもOKですね。結局高く買ってくれる(買収しないのと引き換えに)訳ですからね。どんどん金目当ての買収やが出てきたらどうするんだろう・・・・

こんな防衛策に株主が賛成するのもどうかと思うよ。どんどん買いあがられて最後はキャッシュがなくなってギブアップってな話にならないのか、ひとごとながらほんとに心配になります。

いづれにせよ、世界初ポイズンピル発動ということでまずはおめでたいのですが、日本人らしいといえば日本人らしいですし、しっかし「悪い例」として永久にビジネススクールで語られそうな気がする(笑)。

詳細は愛読のイソログさんがさすがに詳しく書いてくださってますのでご参考に!
これ以上の解説は他にはありませんよ。

http://www.tez.com/blog/

 

 

コメント (2)

トヨタと野村證券

2007-07-06 12:14:06 | 金融経済解説

「おい、どこに中国製品が入ってるかわからんのだから、原型のない、ハム、だのコンビニのコロッケだの、チキンナゲットなど、中身のわからんものは食べちゃためだぞ!! 」

「はい、わかってます。」

「 あと、うなぎはもちろん、スーパー等で売っている貝類もほとんどメードインチャイナで、麻痺製貝毒とか大腸菌とかうじゃうじゃ入ってるらしいぞ。」

「 はい、わかってます。」

「 野菜もだめだぞ。ピーナッツもほとんどチャイナ。これからつまみを買ってくるときは慎重に選んでこいよ。」

「 はい、でもぐっちーさん。一言いいですか。毎朝お飲みになってるそのペットボトルのウーロン茶、おやめになった方がいいんじゃないですか??」

「・・・・・」

 以上実話に基づく・・・・情けない。

さて、1985年以来、というようなものが相次いだのであれこれ調べているうちに気が付いたことがあるので、今日は備忘録的書き込みです。若い方はえー、という感想をお持ちになると思いますが、まあご参考まで。

 プラザ合意(1985年)以降、日本はバブルに突き進んだ。円高で景気が悪くなるとういのはうそだ、といつも私が言うのはその後、ドル円が1ドル250円から120円に突っ込んでいく過程でバブル景気(一般には1986年12月から1991年3月あたりまでを指す)を迎えていることだけでもわかるだろう。

さて、その最中。
1988年に野村證券は経常利益日本一宣言を出すこととなった。このときの野村の経常が5000億円、トヨタも5000億で、これからは金融の時代だ、だからトヨタを抜いて名実共に日本一、世界一をめざす、と高らかに宣言をした。それはまさに「ライジングサン」の始まりであり、この後株価が急騰して行くにつれ、それを背景に野村證券はまさに世界制覇に乗り出すことになる。

ニューヨークはもちろん、ロスアンジェルス、ヒューストンあたりまで駐在員を置き、シンガポールなど東南アジアを筆頭に、更にインド、UAE,オマーンあたりまで総合商社並みのネットワークを作りあげることとなった。これだけ「金融の雄」が直接出てくれば当時既に中抜き商売が廃れ、「物流から金融へ」というシフトを完了していた総合商社から見ればこの野村の海外進出はとんでもない脅威に思われたし、事実開発途上国以外でのファイナンスはことごとく野村が奪っていった。

1991年は日本の時価総額を背景にした海外買収が相次ぎ、東京23区の土地総額でカリフォルニアが買える、などと言ってはしゃいでいたのははこの頃である。三菱地所がロックフェラーセンターを買ったのもこの頃だ。

野村以外の金融機関も同様で、勢いづく日本勢に押しつぶされる様に収益を悪化させていたアメリカの金融機関は青息吐息、野村一社の時価総額はシティー、メリル、モルガンの3社を足して追いつくのがやっとだった・・・せめてシティーだけでも買っておけば、今頃日本は世界の金融大国だった・・・・とつくづく思うのだ。

もちろん製造業のトップ、トヨタもバブル景気に乗って絶好調だった。

しかしバブル崩壊ですべてが一変する事となった訳だが、現在この両者はどうなっているのだろうか。

トヨタは経常で2兆3000億円、時価総額は堂々の2160億ドルで世界第7位。
一方の野村證券は経常5000億、時価総額は370億ドルで世界ランクでは100位にも入っていない。日本はバブルですべてを失ったといわれるが、その意味では野村はすべてを失って、確かに経常は1988年に戻ってしまった。

しかしバブル崩壊後、しかもあれだけの円高の最中、実際円の最高値は95年4月、79円75銭をつけている訳だが、、一番苦しい時期があったにも係わらずトヨタはここまで成長を続けたのだ。一体何がこの2社の命運を分けたのだろうか?

バブル崩壊直後、野村はこれはいかんとばかりに大転換をする。
世界制覇の野望を捨て、本業回帰だ、まだ基盤の残っている日本の市場に資源を集中するしかない・・・とあれだけの海外ネットワークと投資と人材をすべて引き払い日本国内に集中した。しかも一番強い個人営業を強化すると言い出したのだ。

今思い出しても残念でならない。本業集中とばかりにせっかく芽を出しはじめた投資銀行業務、ボーダレスのM&Aなどの部隊をすべて国内に引き戻し、彼らを支店で自転車に乗せ株の注文をとれ!! とどやしつけた。どれだけ優秀な国際金融マンが野村を去ったか、言うまでもない。

 一方トヨタは歯をくいしばって海外の生産拠点を維持し、かつそれを拡大する戦略に出た。円高だから、やむをえない戦略だったのだとしばしば理解されるが、今当時のトヨタのメンバーから話を聞くと内実はそんな消極的な話ではなく、やむをえない戦略どころか今後10年20年を見据えた極めて勇気ある選択だったのだ。

トヨタが考えたこと。
それはバブルの崩壊で国内のパイを争ってみても仕方がない。日本国内の需要は人口減で遅かれ早かれ飽和するのだ。これからの生命線は海外にある、ということで中南米などの人口増加地域への進出はもちろん、一定の基盤があった北米市場の強化、更にはそれまで基盤の弱かった、あるいはメルセデスに未来永劫勝てないだろうと思われていた高級車分野の欧州生産にまで一気に走ることになる。 現在のトヨタの指導層はみなこの頃の海外ネットワークのトップを経験しているというのは偶然ではないだろう。

まさにこの海外戦略の違いにこそこの2社、野村とトヨタに象徴される金融業の凋落と製造業の興隆の原因があった、ということを忘れてはいけない。

 いや、金融業はとても海外で仕事になるような環境じゃなかったし、あれだけの株価や不動産の下落を見たらだれも日本の資産など買う分けないだろう、という人が多いのだがばかも休み休み言って欲しい。

円高なのだ。

現金ですら、10%以上の利回りでまわるのだ。

・・・・だから、この時期こそ海外で大いにPRをして海外の資金を寄ってたかって引っ張ってきて東京に持ち込むチャンスが十分にあったのだ。その証拠にこの時期にモルガン、ゴールドマンなどの外資系が東京市場で一気にシェアーを奪ってしまった。日本の証券会社がどぶいた個人営業で自転車であちこち回っているうちに、大切な投資銀行、債券、株式にいたるまで法人営業という法人営業がすべて食われてしまった。野村不在の証券業など赤子の手を捻るがごとく、「法人の山一」が潰れてしまったのは偶然ではない。

海外からの円資金の流入があれだけあったにも係わらず、野村は野村で国内株に集中といいながら、一体だれが海外の投資家向けに株式銘柄の分析を提供していたのか。だれが企業を連れてIRをやったのか。すべて外資だ。日本の証券会社は円高による海外資金の流入という千載一遇のビジネスをミスミス見逃していたのだ。

実際私はその時期に既に外資系にいたわけだが、海外の円資産への引き合いはものすごい勢いで、株式、日本国債はもちろん、投資銀行業務など大量のビジネスがその辺に転がっていた。

よく思い出すのは当時BOEが

「JGB(日本国債)を買いたい、できれば日本一の野村證券とやりたいが、彼らはあまり積極的にセールスに来ないし、2000億円の国債は仕切れない(一回の取引ですべてを決めること)と言っているので、あなた方(モルガンスタンレー)は仕切るというから仕方なく発注するよ」

と言ってきたことだ。BOEから見れば日本の国債を日本の証券会社が仕切らない、というのだから面食らった事だろう。世界中で国債を買っているBOEはびっくりしたに違いない。

野村にしてみればそんなものを2000億も仕切って損をするより、国内の郵貯、簡保などにしがみ付いていればシェアーは守れるし、余計なことはしたくない、という事だったのだろう。しかし、これにしたって現在の国債の引き受けランキングを見て欲しい。上位を独占しているのが外資系ばかりではないか。

危機に際して世界に活路を求めたトヨタとうちに引きこもった野村。
まさに日本の製造業と金融業の今の姿を現しているということだ。ではこれから日本の金融業は何をするべきなのだろうか?

 

次回は、では日本の金融機関はこれからどうしましょう・・・という話です!!

 

コメント (12)

投資会社の上場が続く

2007-07-04 09:13:24 | マーケット

ブラックストーンに続いてKKR(コール・クラビス アンド ロバーツ。コールさんとクラビスさんとロバーツさんで作った会社です)もIPOに踏み出しますね。規模は約12億ドル、ブラックストーンが50億ドルですからちょっと小ぶり。

それにしても何でいまさら上場なのか・・・投資会社、特にこれだけ実績のある投資会社ですから、お金を集めることに関しては上場なんかしなくても苦労はしない。税制が変わるので非上場にしておいて投資収益を所得税からエスケープさせる手法が使えなくなり、メリットがなくなったという解説もありますが、なにせ50億円とかもらってる人々ですからそこまでせこくない(笑)。

恐らく・・・彼らと話していて感じるのは・・・・かなり大手のスポンサー、つまり資金の出してがいて、もういくらでもだすぞ、というのはいいのですが、彼らの意向を無視できなくなってきた・・・

結果的にブラックストーンは上場株式の30%を中国政府に握らせましたが、30%ですので決定打にはいたらず、同時に大株主であるので会社の利益を最大限にするという名目さえ立てば株主の個別事情は無視できる訳です。(このあたりは日本の裁判者とは大きく違う。今回の株主総会を見るとほとんどの外人による提案が無視されましたが、アメリカでは考えられません。株主の利益重視を逆手に取った訳ですな)。

これが大口のファンドへの資金の出し手であるとそうもいかない時があります。このあたりが・・・直接的に中国を標的にした、という証拠は何もありませんが・・・恐らく本当の原因だと思われます。国家及び中央銀行のテマセック化というここで取り上げた問題がこういうところにも波及しているという事です。まあ、バークシャーハザウェイはとっくに上場してるじゃない、という意見もありましたが、やってるディールのマニアックさ(LBOだとかMBO,バイアウト系)では比較になりませんね。ということで、しばらくこうした投資会社のIPOがブームになるかもしれません。

次に最近よく登場するNAR(全米不動産業者協会)が5月の中古住宅販売指数を発表。97.7となり前月比3.5%ダウンで、2001年9月以来最低の数字(といっても2001年9月は89.8とすさまじかった)。引き続き住宅の重石が取れていない状況のなか、ここでも取り上げたベアー・スターンズのCDOファンドの損失が毎日のように下方修正されています。

これは、株価が140ドルもある会社だからこうやって包み隠さず発表できる、ということを忘れてはいけないですね。発表したら潰れちゃうような所は最後まで隠し続けます。まあ、ミートホープみたいなもんで、隠すところは徹底的に隠しますから、今損失を発表していないMBS系ファンド、サブプライムがしこたまはいったCDO(社債ファンドとかで日本に入ってきている)などなど、要注意です。

俺は関係ないと思っているあなた!! 

投信を保有していて、それが日本国債100%とかじゃないものは至急チェックした方がいいです。

そうだのむらにきいてみよっ! 

って聞いて見たらすごい金額を日本で個人に売りつけてます。もちろん他社も・・・最近は銀行も信用なりませんから、よーく見ましょうね。では!

コメント (8)

ドルの落日

2007-07-03 09:47:58 | 金融全般

今日はこれを書きましょ。

ポンドは現在2.0164ドル。普通為替は1ドルいくら、って表現しますけど、イギリスは7つの海を制覇したせいでいまだにポンドだけは1ポンドいくら、という表現をします。ドルに勝る唯一の通貨なんですね、みかけだけは。

 しかし、見かけだけなんて言ってられなくなりました。

昨日1ポンド2.0171をヒット、これはなんと26年ぶりのドルの安値であります。うーん、26年前か・・・ まだ大学生だぜ、おい!

イギリス病と言われぼろぼろのポンドがここまで復活するとは全く思いませんでしたし、ドルの弱さにも目を覆うばかり。いかにぼろぼろか。

KIWIで見ると、78ドル37セントは1985年3月以来、これはKIWIが変動相場制に移行したとき以来の安値。なんてったってプラザ合意ですぜ。

オージーも85.99セントとなってこれも1989年2月以来となります。ついでに対ノルウェジアンクローネあたりをみても5.8600というのは約10年ぶりの安値・・・・もちろん円も弱く、オージーはなんと104円!! 90年の122円には及びませんが今となっては60円は夢のようなレートですね。

これを見て円安という人が多いんですが、違います。ドル安です。で、円が道連れになっている訳。しかも、ドルの安値があのプラザ合意時のレベルに近づいている、ってことは今我々が住んでいるこの世の中は為替に関しては、このプラザ合意のパラダイムで動いている訳で、その大前提が崩れかけてるということになるのですよ、あなた。実は大変なことなのだよ。

で、くどくど言ってるけど、なぜかと言えば、世界から見るといまや円とドルを区別する理由がほとんどない。経済的にも日本がアメリカの赤字をまるまるかぶっているし、世界最大の債権国といってもあのイラク以来軍事的にもアメリカのと限りなく同質な国と見られている訳です。そしてもっている資産がほとんど米国債ときたもんだよ。
どうやって区別しろっていうの、というかわざわざ金利がゼロの円はもたんわね。

20%でもアメリカ株とかもってればこりゃー、日本のアメリカに対する支配力は侮れんぞ、ということできっともっと円高に(ドルに対してね)なるんだろうけど、どうやら日本はアメリカの言いなりだぞ、となれば円を独立して保有する意味はなくなってきます。だからドル円はたった5%動いただけで円安だ~とか騒ぐ羽目になったのです。それだけ動かんようになっている訳ですね。(思えば一晩で10円ぶっ飛んだ、なんてのが懐かしいですよ)

更にくどいようですが、中国はそれでもまだ地道にドルを保有しています。アメリカ国債に集中していない所が曲者ですが、通貨としてはまるまるドルなんです。まだドルペッグですから。中国が少しでも売り出したらどうなるんでしょう??

じゃ、どこがどうなっているかというと・・・
少なくとも現在のユーロ及びポンド高の原因の大多数は産油国にあります。ロシア、中東に尽きます。彼らの保有外貨が戦略的にも分散されていて(ドルに集中させたくない)地理的かつ歴史的につながりのあるイギリスに向かっているのがこのポンド高の背景です。

ロンドンにおける中東の存在感の大きさはいまさら申し上げるまでもありません。今回のテロでもわかりますが、デパートのハロッズなどもすでにアラブ系資本です。なにせアラビアのロレンスですからね、つながりは深いのです。

ロシアの資産も歴史的にはイギリス、フランスに持ち込まれていたという背景があります。アブラモビッチがチェルシーを買っちゃったのもこれの一環で(冗談です)ロマノフ王朝の管理資産なんて大多数がイギリスに行ってたんですから(これはほんと)。

こういう人々がお金を持つとイギリスが浮上する訳です。もちろんユーロが強いのもそのせいです。彼らからみると、ファーイーストにあって、アメリカの一部分みたいな円に資産をおいておこう、という気にはなかなかならんのです。モスクワからシベリアのさらに向こうに資産をおこうとは・・・思わんでしょうな。為替っていうのは結構人間臭いもんで金利差とかでは動かんのですよ。こういう歴史的背景とかが実は効いてくるのです。

次の面子を考えるとインド・・・まあ、親日的ですがそりゃー、イギリスの植民地ですからね。ポンドは身近でしょう。この期に及んで中国が分散を始めたらまじでひとたまりもない。だんだんアメリカが中国に気を使い始めたのはこのせいかもしれないね。

VISTAが登場するのはまだ先でしょうからね、ドルがマジ切れするリスク、あるんですよ。

かんべえ先生が丁寧にまとめていただいているので詳細は避けますが、所謂アセアンプラスロシアの外貨準備に占める割合は1996年で、日本が35%を占めロシアはたったの1.8%。それが2006年には全体で5倍にふくれあがりましたが、日本はそのうち28%を占め、ロシアはなんと10%の占有率。影響力が計り知れますね。

逆説的ですが、日本のように大半を米国債でもっているならそうそう売買を繰り返す必要もなく、実は為替に対するインパクトも小さい訳です。しかし、日本以外の国はファンド経由とはいえ、不動産や株式といったリスクアセットに相応の比率を投入していますから、いざ、そのマーケットがクラッシュするといっせいに資金を引き上げることになり、そのボラティリティーは正直いってはかりしれん、という訳です。

プラザ合意の枠組み崩れ始め、G7のコントロールが効かないという時代がもう来ているといっていいでしょう。

じゃ、何をするか・・・・円を持たないないこと。大体日本のような財政赤字の国で95%の国債が国内で保有されているというのは異常です。なぜだかわかりますか?

みなさんが金利ゼロの銀行預金を大量に保有されているからです。で、彼らがよってたかって毎月何千億円もの国債を買うんですよ。だから皆さんの金利がゼロなんです。三菱UFJ銀行(うん?、東京がまだ付いていた??)から預金を下ろして5%のアメリカ国債をご自分で買うようになれば三菱さんが無理して国債を買うことはなくなり、黙っていても金利が上がる、というとても単純な話。

日本はまだ世界最大の債権国ですから、相応の金利が付くなら資産としてもっていよう、というインセンティブは世界にまだあるはずです(キャッシュは金利がゼロだからだめ)。最終的に国債の保有比率の30%くらいが外国人になればまあ、普通ですかね。そこまでG7が持つかな~、ってところなんですが。いかがでしょうか。

 

 

コメント (9)