債券・株・為替 中年金融マン ぐっちーさんの金持ちまっしぐら 

ウォールストリートで20年、生き残ってきたノウハウを開示、日々のマーケット・社会情勢を分析します。

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金融再編 欧州とアメリカ・・・時々日本

2007-04-27 10:07:23 | マーケット

さて、しばらく書いていないうちにさくさくとこちらもTOB成立ですな。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070427AT3L2700P27042007.html

いろいろ騒がれましたがまあ、予想通り何の障害もなく60%を買い集めて終了です。安い買い物なのでもう少し買い集めて完全子会社にするかもしれない、と日経は書いているけれど、これについては怪しいですね。

今回TOBに応じなかった大手のファンドがあるようですから、こいつらが諦めて安くてもいいから引き取って・・・・となればありうるかもしれない。売らなかったFMはクビですね。あたしゃー誰だか知ってるんですけど、完全に日本の市場を見誤ったといえましょう。

昨日まで書いていたアムロの話もあるので、複合して考えてみると金融市場も未だに植民地時代の歴史を引きずっている部分があって、よく見ると大変おもしろいのです。

欧州の銀行から見ると、日本を除くアジアというのは自分の植民地だったのでとてもわかりやすく、また、様々なリレーションシップも醸造されています。いまいち判りにくい日本に対してはどうしても及び腰になり、なかなか日本の企業を買収するに至らんわけですな。

一方、バークレーズにしても、アムロにしてもインドをはじめ、シンガポール、インドネシア(オランダ)に至るまで支配していましたからそのあたりのビジネスもよく見えている訳です。そうなると日本だけがちょっと勝手が違ってなかなか難しい相手になる訳ですね。ドイツ、イタリアは植民地分捕り合戦では後手に回りましたのでそういうカラーはあまりない。一方スペインあたりになると中南米では圧倒的なシェアを持っていたりするのでまあ、そのまんまですな。そういう意味でアジアに大量の顧客を保有するアムロはバークレーズから見ると規模は大きいけれど思想的に買い易かったといえましょう。まあ、なんとなく見えやすいと思える訳です。

さて日本ですが・・・・世界中で唯一アメリカが占領した事があるわけでして、ここはアメリカの独壇場な訳です。住友ゴールドマンに始まり、今回のシティー+日興、もうみんな忘れてしまいましたが山一が飲み込まれたのもメリルでした。ということで日本はアメリカの植民地とみればここはアメリカの独壇場、というのも納得できるでしょ(笑)。

ユーロの地位が向上して多少力関係は変わるかもしれませんが、事ほど左様に欧州から見ると日本はなんだか遠いのです。多くの欧州系銀行の東京支店のレポートラインが直接ロンドン、アムステルダムプラスシンガポールなんていうのが良くある話で、シンガポールでこれだけ個人預金が集まるのになんで日本はだめなんだ、なんて素っ頓狂な話がまじで飛び交う欧州銀行、という訳ですね。

直接関係ないですけど、昔、ファンデンブリンクという今回買収されたオランダの銀行の頭取と東京電力を表敬訪問をしたときに、のっけから、

 " We expect a strong recovery of economics of East-South Asia, which will give you many financial chances・・・・"

 とやられたて、参ったな~と思った記憶があります。

東京電力は東京の電力会社なのに、東南アジアの経済が回復するとなんで融資の必要性が増えるのか・・・全く不明ですよね。多分まじめに訳したら頭のよろしい東電の方は「ははー、東南アジア向けの輸出が増えて日本企業の電力需要があがるとお考えなんでしょうか・・・」ってなもう訳のわからん会議になる訳です。

頭脳明晰な読者にはお見通しのように、このオランダ人のおっさんにとっては日本、というのはあくまでも東南アジアの一部という認識なのですよ。だから東南アジア経済の回復という言語には当然日本が含まれる訳です。これ、地理学的には間違っていないのかもしれませんが、考えても見て下さい。その他東南アジアの全てのCDPをあわせても日本の方が大きい訳で日本経済の回復は東南アジア経済全体の回復には寄与しますが、逆は大きさから考えて無理なわけですよ

まあ、彼らはそういう頭脳構造になっているということは知っておいていいでしょう。従ってぐっちーはこのとき「日本をはじめとする・・・・」と本文にない言葉を補った訳ですが、相手が多少でも英語のできる人だと間違いなくあとでもめます。

一方、アメリカ人は絶対にこういう言い方はしない訳です。良くも悪くも日本の大きさ、を知っている。その辺のアジアの国、というスケールではないことを認識しているので、こういう間違いは起きない訳で、それだけ関係良好ともいえますが、残念ながらある種の植民地関係(ヨーロッパと東南アジアの関係みたいな)といえなくもないよな、と今回の日興の件で考える訳です。

アメリカの銀行にとってみれば日本の金融機関は宝の山です。1200兆円の個人資産が全て銀行預金になってる国ですよ。その一割でも証券市場に引っ張って得来れればうはうはです。

過去を見ると・・・、

メリルも自分でやり始めたけど南海電鉄でやくざにどつかれて躓いた。その後山一を手に入れて事なきを得た。シティーも単独で出てきて失敗して、こうして日興を手に入れた。

次は?という話になる訳ですが、私の予測ではずばり地銀です。まあ、メガも8兆円程度ですからちょろいもんですが、あの図体の大きさはどうみえるでしょうかね。そうなると地銀クラスならほんとに安く買えますし、手に入れられるもの(普通銀行としての体裁、それに付随する機能。最近では証券会社とおなじビジネスまでできる)はメガを買うのと変わらない。給料もその地方水準なので安いし、不必要な人材もいないので後から好きな人間を雇えばよい。

何せ、普通銀行だから何処に支店を出してもいいわけだし、まあ、青森銀行が広島支店を作ったら「あいもしゃしゃりもなぁー」などという話になるかもしれないから、行名くらいは変えなきゃいけないけどね。ホタテ銀行とかにすればカキと一緒に貝つながりでいいかもしれないし・・・ということで必要なものは結構安く手に入るんですね。

中小証券会社の持っている顧客より地銀の持っている富裕層の方がはるかに手厚い筈なので、囲い込む顧客という観点から見てもこちらのほうがはるかに魅力がありますね。なんなら3つ4つ纏めて買うのもいいかもしれません・・・・・

とまあ、引き続き日本はアメリカ金融資本のターゲットということですな。話があちこち飛びましたが本日はこのへんで!!

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ゴールデンパラシュート

2007-04-25 09:21:58 | サブプライム

予想に反して意外にあっさりきまったABNアムロの買収。800億ユーロくらいまで巻き上がると思ってましたが、結局当初の600億を多少上回る670億ユーロで決着。3月16日終値の約30%上なので穏当な結果と言えましょう。

現在はまだ不明ですが、この種の結末になるということは、ABN側の今の経営陣に大分大盤振る舞いをすることになりそうですね。退職金、確約ボーナスなど様々なものがあるのですが、こういって旧経営陣に大盤振る舞いをすることで全体の買収金額を下げつつ交渉をスムースにする手法を「ゴールデンパラシュート」と呼んでます。

買収された方には金のパラシュートが用意される、というわけですから、なんでもはいはい、ということを聞く事になります。一方、経営陣に入っていない、普通の人々、マネージングディレクターとかいってもただのヒラトリなので、こういう人々は容赦なくクビを切られる事になります。大変ですが、そういう業界なのでその分給料が高い、と理解しましょう(笑)。

さて、一方、アメリカ。
新規一戸建て住宅の販売数がおそらく大恐慌以来の減少だということを前回お伝えしましたが、どうも中古住宅も怪しくなってきました。このところ取り上げる事の多い、全米不動産業者協会(NAR)の発表によりますと、中古住宅販売件数は前月比8.4%減の612万戸と大幅減少、この数字は2003年6月以来、減少率そのものはあの1989年1月以来の大幅なものとなりました。これは結構きてますね。

地域的には中西部のマイナス10.9%というのが最大ですが、ここはバブルの部分ですね、地域的に。元来上がってはいけないところだったのが日本とよーく似ています。という事で、くどいですが、フローの部分の順調さに目を奪われてこういうストック上のトラブルをミスしないように注意してください。

日本でも大量保有されている証券化商品のCLOなど、格付けの高いシニアを保有しているから大丈夫との報道も一部にあるようですが、住宅ローンを組みこんでいるものは一連のサブプライムの問題で、クッションになる筈のエクイティーがみんな吹っ飛んでますから、売るに売れないものばかりです。

7-80%の価格でも売れないものばかりでしょう。AAだと思っていたものが一夜にしてBとかに格下げされますから、証券化商品というのは実は恐ろしい世界なのですよ。

わかっちゃいるけどやめられない・・・・ということですね。

一部にはローンポートフォリオは担保が付いているから安全だという報道もありますが、そりゃー、幻想ですって。担保がクソの役にもたたんことはバブルの頃に充分検証済みでありまする。日本が先行している唯一の分野ですから、ゆめゆめアメリカ人にだまされませんように。特にプロの運用者の方は、バーゲンハンティングしたくなるかもしれませんが、まだだめですから。ディスカウントのCDOが大量に日本に流れ込んでくると思われますが、アメリカ人の損切りの相手にされんようにほんと、気をつけましょう。では!

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金融再編加速

2007-04-23 09:22:30 | マーケット

先日欧州ににおける銀行再編の話を書きましたが、そのABNアムロの買収はいよいよ最終コーナーを回ったようです。

さすがに「三枚舌のオランダ人」といわれるだけあってしぶとい買収交渉をしていますが、現時点ではバークレーズがRBSを一歩リードしている感じです。ただ双方の買収の思惑が全く違う所にあるのが興味深く研究に値するディールでしょう。

まず、ABNアムロはオランダの銀行ですが、現在でも総資産ではトップ10に入っており4-5年前なら、買収する側であって、されるというリスクはさほど感じなかった筈です。ただ、RBSもそうですが更なるM&Aの加速によりまわりの銀行が大型化したため、時価総額の低いABNはいつのまにか買収される側にまわってしまったという事実があります。

ロンドンに本拠を置く(RBSも実際のオペレーションはロンドンに中心がある)事により、ロンドンに集まる世界マネーを吸収しつつ時価総額を積み上げていった彼らに対抗する力が無かったともいえますし、欧州統合によるアムステルダムの相対的価値の低下という不可抗力があったのも事実でしょう。

ドイツ、フランス勢の間で地理的に埋没してしまったこと、経営陣の時価総額に対する認識が低かった事、更に対策の遅れ、が狙われた原因でこの点については日本の金融機関にも大いに参考にされるべきです。

時価総額が低いと資産がいくら大きくても(逆に大きいから)狙い撃ちされるので、しばしば「太ったがちょう」と表現される訳です。

さて、ABNを見てみると、後からくっつけた投資銀行部門はいかにも中途半端、証券会社の真似事はしてみたものの、やはり植民地時代に築いたネットワークを利用した個人資産部門が収益の中心なのです。しかもそのネットワークは全欧州、中近東、インド、台湾、シンガポール、昔の植民地だったインドネシア、更に意外にも南米でも圧倒的なシェアーを保っており(特にブラジル)、これを丸ごと飲み込めるとなるとかなり魅力的なディールでしょう。

バークレーズの狙いはこっちです。邪魔な投資銀行部門とアメリカの個人や不動産を中心としたネットワークを売却すれば事たります。(メジャーリーグを見ているとよくLasalle Bankの広告が目につきますね。あれがABN傘下の銀行で、他にもこういうものがいくつもぶら下がっています)。

一方、RBSの狙いは正にそちらで、これまで個人や不動産ビジネスにかなりのお金を投資してきましたし、世界最大の不動産銀行といっていいRBSからすればこれはまたとないチャンス。飲み込んでおいてアメリカを切り取り、個人資産部門のグローバルネットワークのうちいらないものをそれこそバークレーズに高く売りつければよいわけですから、どちらも突っ張る訳です。取った方が主導権を握れます。

食われる獲物であるはずのABNもタダでは転ばず、できるだけ高く売ろうと目論見ますから買収金額は現在800億ドル(約10兆円!!)と伝えられていますが、最終的には1000億ドルくらいになると見ています。

ラサールについては既にBOAが買収を決めたという噂が出ていますが、このあたりは下駄を履くまでわかりません。いずれにせよ、10兆円規模の買収がいとも簡単に行われる世の中です。みずほが時価総額8兆円規模ですから、まあ、充分買われる可能性があるということですね。

国際的金融再編の新たなうねりが始まったことで、日本の金融業も不良債権処理が終わってほっとしたのも束の間、早くも次のピンチが来ている事を再認識すべきです。

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手を抜いているだろ!!

2007-04-20 16:59:08 | マーケット

広島からよろよろとかえって来ました。最近、

ぺルドンさんからのメール
「最近切れ味が・・・恋の悩みか花粉症か???」

同期のU君
「最近、手ぬいてない??」

広島のKさん
「大分いい加減になってきよったのお」

などとご叱責を賜っておりまして・・・・・みなさん、鋭い。

ぺルドンさんの恋の悩みはないとして、いや、気が抜けているのは確かでしてこういう文章でばれてしまうのがおそろしい、というか皆さん鋭いですね。

実は、あんまり燃える材料がないんですよ。(萌える材料はたくさんある・・・)

なんだかなー、こいつはいけねー、とか許せんとか、疲れてきたせいかもしれないですが、もう仕方ないか・・・ってな感じ。こういうとき、一年に数回あるんです。ある種のスランプですね。暇とカネがあればこういうときに南の島かなんか行ってビールを朝から飲んでると調子が出てくるのですが、さすがに4月、期初ということでままならず、連休も近いのですがなんとも調子が出ない訳です。カープも弱いしな~、来週から心を入れ替えてがんばりますんで許して下さい。

結局今回の広島出張は往復新幹線。片道4時間ですから、軽くシンガポールに行ったような感じですね。さすがに腰がいたいっす。楽しい広島レポートはまた後日・・・ではよい週末を!!

 


 

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出張経済学 新幹線VS飛行機

2007-04-19 10:24:24 | マーケット

今日はマーケットの話ではありませんので、お忙しい方は飛ばしてくださいね。出張の話でありまする。

ぐっちー、今日は午後から広島方面に出かけるのですが、ここでいつも悩むのがさて、新幹線か飛行機か、ということであります。というのも、大阪はのぞみが2時間半、しかもあの本数ですから(朝夕方の繁忙時間ですと臨時便などを合わせるとそれこそ5分に1本の過密ダイヤ)、完全に飛び乗り飛び降りが可能で時間の観点からすれば余程の事がないかぎり飛行機に乗る理由がありません。(但し、私の友人の一人はいまでもしぶとく大阪まで飛行機でいくのですが、それは「オヤジリスク」によるものだそうです。つまり飛行機ならどんなに臭いおやじや、鼻くそをほじる奴、おもむろに靴を脱ぐ奴がいても事実上45分我慢すれば良いが、新幹線だとまるまる2時間半我慢しなければならない。これはとてつもないリスクだということで未だに飛行機を使っています。こういう人は他にも結構いるらしいですが・・・)

実際、悩むのは広島あたりからですね。これは時間的にはほぼ一緒です。
例えば広島に3時にアポがある。広島はそれほど大きな町ではないので、新幹線で行けばそれこそ10分もあれば客先に到着可能であります。そうなると10時50分ののぞみに乗ると14時52分に広島着ですからばっちりです。

飛行機はANA677が12時15分羽田発、13時35分広島着ですから飛行時間はわずか1時間20分。しかし、これに羽田までのアクセス、飛行場でのセキュリティー、更に広島空港から市内まで下手をすると1時間かかるという状況を全て加味するとこのフライトが精一杯で(後ろの便は難しい)、結局11時前にはOFCを出ざるを得ません。

更に、万が一乗り遅れた場合、新幹線ですと、すぐ次を拾ってせいぜい15分遅刻で到着可ですが、飛行機はそうも行かず、1時間以上客先に遅刻するリスクを考えるとどうしても早めに行動を起こす事になります。そうなると事実上OFCを出発する時刻は変わらないということになりますね。

つまり、大阪は新幹線の勝ち、福岡まで行ってしまえばこれは飛行機の完勝、広島あたりがバトルロワイヤル状態ということでしょうか、その分飛行機の早割りなどはかなり有利な値段が出ていますね。

個人的に申し上げると、いくら頭と御尻が一緒でも新幹線に4時間という滞空時間は結構きつい。4時間はDVDなら2本見れてしまうし、寝るにしても一眠りという訳にはいかず爆睡が必要で、そのためにはかなり飲んでるか、よほど朝早いかどちらかでしょうかね。広島市内から空港までの1時間のバスの旅は結構つらいのですが、それでも飛行機を選びますかね~、わたしは。但し今日は飛行機が取れずに新幹線です・・・・とほほ。

因みに広島を値段の事を考えると、早割りは別にしますと、当日乗りは新幹線がお得です。飛行機は往復割引でも片道25000円ですので、これなら新幹線はグリーンで行けます。(2万3千円くらい) 4時間の苦痛を若干ペイしている訳ですね。こうしてみると市場経済は適正な競争が保てれば上手く機能するわけですね。

JRが本気でマイレージなんかを取り入れると広島あたりまでも制圧する可能性は多いのではないか、なんて個人的には思ってます。マイレージ、使ってる人多いですからね。

まあ、このあたりのせめぎあいは結構面白い。隣に美女でも座ってくれれば・・・・などということは考えているあなた!!・・・過去の経験から言ってそういう事はめったにありませんから。 ということでみなさんはどちら派でしょうか。

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大きい事はいい事・・・・・か?

2007-04-18 13:14:33 | 金融全般

この題名に反応される方は私と同い年か、若干上の方でしょうか。

1970年台(だと記憶しますが)山本直純さんが体よりでかい筆で習字を書くという、なんともすっとんきょうなコマーシャルでした。ただ、時代の雰囲気にはぴったりで、大きい事、どんどん成長することは全く疑いの持ちようがない「いい事」だ、と素直に信じられる時代でした。

なんでこんな話をするかというと、金融業にとって大きい事はいい事かを問うようなディールが進んでいます・・・・RBSがABNアムロを買収にかかってますね。バークレーズなども諦めておらず、一頃静かだった金融界のM&Aが再燃の気配であります。

実はこれ、10年に一回位起こるブームのようなものでして、前回の代表例はドイツーバンカースでしょうか。一体どうなるかと思われましたが、結局バンカースのデリバティブなどの部門はそれなりにドイツで力を発揮しており、まあまあの結果です。

しかし、これから起きるRBS-ABNなどの規模を考えると大きい事はいいことなのか・・・若干疑問があるわけですが、現時点では疑いのないほど「いい事だ」といわざるを得ません。ただし、アメリカではROEのターゲットが高すぎてこの種の商業銀行同士の大型合併はもはやなかなか実現しません。

ROEを20%とか言われてしまうとその規模が命とりになる可能性があるのです。まあ、ぎりぎりまで体脂肪を減らしているので、かなり早く走れるものの、風邪をひいたり、海に落ちると人より先に死ぬ恐れはある訳です。

その点こういった欧州系の大型銀行は体脂肪を蓄えているので、ROE20%なんてすごいスピードで走る訳には行かんのですが、いざ海に落ちてみると、その体脂肪のお陰で(無駄なビジネスと思われたものがショックを吸収したりする)生き延びたりするというビジネスモデルですね。その意味では極めて欧州的なディールだろう、と思われます。

翻って、日本は一時期アメリカの投資銀行を目指そうとした訳ですが、興銀の消滅でなんだかうやむやになってしまいました。本家のアメリカではバンカメ、シティーなどの所謂商業銀行系は不調、その分投資銀行が高収益を誇っており、もともとのビジネスモデルにその国の向き不向きがあるのかもしれません。アメリカの一般的なROEで商業銀行を経営していくのは至難の業、といえるのかも知れず、まあ、利益率が高ければいいというわけではないのが難しい所なんです、経営者にとっては。

日本の金融機関のお手本はその意味でアメリカにはないな~、という気がします。どちらかというと欧州系をお手本に一見ゆっくりのっそりしているかもしれませんがこちらの方が国民性にはあってるんじゃないか、という気はしますね。帝国陸軍のように先鋭化したプロシア(ドイツ)を目標に走って大失敗するケースもある訳で、その意味でお手本を選び間違えるとえらいことになるのは一緒でしょうか。なんとなく散漫な内容ですみませんが、思うが侭に書きました。

所で・・・・三菱の車が爆発したり、湯沸かし器や乾燥機まで爆発する世の中ですが、よく友達と何が爆発したら一番怖いか、と議論をしていた事があります。そいつは「そりゃー、カミサンだぜ!!」とか、訳のわからんことをいっていたのですが(確かにカミサンの爆発は怖いでしょうがね)、何を差し置いても私はウオッシュレットが爆発するのが一番怖いと主張していた訳です。これ、想像するだけで怖いよね。愛用者のぐっちーとしてはまさかね~と思っていたのですが、最近どうやら爆発しているらしいですね。

うーん、かなり深刻な悩みを抱えてしまいました、個人的に。頼むぞ、TOTO・・・因みに突然熱湯が飛び出してきてしりをやけどした経験は既にあります(笑)。つまらん話で失礼しました・・・

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困ったときのグリーンスパン

2007-04-16 09:40:54 | マーケット

議長だったころはまあ、まさに「困ったときのグリーンスパン」だった訳ですがやめても神通力は健在です。

ここもとの住宅関連の動きについてもさすがの一言。先週米国破産法協会でのスピーチで

「現在は頭上に剣がかざされてはいないが、だからといって剣が抜かれていない訳でもない。それが将来に渡ってだれにも傷を与えないという保証も無く、2008年~2009年に影響が残るかもしれない」、

さらに

「100万戸を超える住宅が差し押さえられている」

とも語っており、この問題について引き続き注意をするように呼びかけています。まあ、グリーンスパンらしいといえばらしいのですが、この影響がかなり遅れて出てくる(表面化する)というのが資産デフレの特徴ですからその通りですね。ここでこれがいえるのは彼くらいでしょうか(笑)

実際日本のバブル崩壊もその端緒を振り返ると約2年のラグを見る事ができます。この2年の中にいまいるとなると大変だ、ということになりますね。日本と違って人口が増え続けているので同じにはならない、というご指摘も多いのですが、あのころの経験者としてみると随分よく似た現象が起きていることもまた事実。

過度のオーバーローンや、金利のみ支払っていくシームレスなどの仕組みはあのころの日本でも全盛でした。元本部分は資産が値上がりするので支払わなくても済む・・・・という発想なんですね。それがどうなったかは皆さんご存知の通りなんですが(笑)。今回はどうなりますか・・・

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プロ野球裏金問題 その2 とアメリカ経済

2007-04-12 09:04:54 | マーケット

文春の記者が横浜球団の経理のおねーちゃんにハニートラップを仕掛けたのかどかは知りませんが、ここでも予想したとおり内部告発で裏金問題が表面化。

この先はもう個人次第でありまして、渡した方よりもらった方が「実はもらってました」と自白するのが有効で、我々のM&Aのケースを参考にするなら、

「これまでのことは一切不問に付すので、もらった人は名乗りでなさい。但し、ここで出てこないであとから見つかった場合はプロ野球から永久追放にする」

とNPBあたりが宣言するのがベストです。マスコミもたまにはまともな事をする気があるなら、こういう機運を盛り上げてもらいたいモンですな。といっても、彼らもかなりお金をもらっているので多分むりでしょうけどね。

もらったほうの問題としては税金の問題ですね。何せ裏金ですから多分税務申告してません。そうか、国税が旗を振るという作戦はあるかもね。今名乗り出たら所得税はいらないけど、後でばれたら5倍取るぞ、なんていいかもしれない。

さて、アメリカ。松坂が投げてます、ってのはあとにして、全米不動産協会(NAR)がついに重い口を開きまして、

今年の一戸建て住宅の価格が前年比でマイナスになるかもしれん・・・・

とぼそっとコメントを発表しています。もっと大きなニュースにしろよ!! って話なんですが、まあ、これが原因で株価が下がったか定かではありませんが、もしそうなると、これはこの統計が始まっている1968年以来初、恐らく大恐慌以来だということになるというのですから実は大変なことであります。

と、同時にどっかでみたことありますよね。そう、所謂「資産デフレ」、でありまして、世界中で日本だけがその経験者であります。こういう問題は軽く見ないほうがいいんでしょうが、何せあれは(バブルの崩壊は)日本の特殊事情だったという見方が多いモンで、当面無視されるでしょう。但し、私はこの問題は軽視しないほうがいいという考え方を引き続き支持いたします。

経済統計を一見するとアメリカ経済は実に順調な訳ですが、それはフローの部分でありまして、住宅などのストックの部分に変調をきたしてそれが経済全体に波及するならそれは正にあの時の日本と同じなんです。唯一の違いはあっというまに不良債権の処理が進むことでしょうか。2年くらい停滞するかもしれませんが、回復が早いというのがアメリカの特徴です。この件はまた詳しく書きますね。では。

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石原さん完全復活!!

2007-04-10 09:25:21 | 社会

いや、まさに復活ですな。前より強烈かもしれん(笑)。これだけ圧勝したらなんでもいえますわね。いや、我々の選択なんですが、結構危ない4年間です(笑)。ただ、一般報道は相変わらず違和感がある。たとえば

http://www.sankei.co.jp/seiji/shusho/070409/shs070409001.htm

こんな記事があちこちに出ていて、今回の都知事選で石原さんが圧勝したので自民党(与党)としてはほっとしている。参議院選挙に追い風だっていう内容なんだけど、一都民としてはまるで??????な感じです。

だって、どこの報道機関でも選んだ理由の1位は「人柄」ですよ! 
あの人柄のどこが!、って気がしますが(笑) 要は石原慎太郎という極めて独特の俗人性に基づいて投票したのであって、それは自民公明共闘に賛同したからでもなんでもない

極端な話石原さんは民主党推薦でも軽く当選していた筈ですし、もしかしたら共産党でもいけたかもしれない。そういう石原さんの個性の部分に投票した訳で、これで参議院選挙も走れると思ったとすると、自民党与党は相当甘いです・・・はっきりいってわかってないっすね。

まあ、プロが陥りやすい感覚なのかもしれませんが、民主党が北野たけしを起てていたら間違いなく石原さんは落ちてました(と私は思います)。あと星野さんとかね。今度の参議院選挙もこういう俗人性の高い選挙になる事はまちがいないですが、もはやプロレスラーに投票するほど国民はばかではない、という事もグレート・サスケさんが証明してくれました。ヤワラちゃん、あたりだと危ないだろうけどね(笑)。

さて、簡単にですが、先週のアメリカ雇用統計は現在の経済状況がその巡航速度を含めた景気動向においては順調な一方で、所謂資産サイドに問題が生じているということを図らずも明確にしてくれました。当面順調な経済統計が出る一方で目減りし始めた資産の処分問題が発生することは間違いありません。

では!

 

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西武裏金問題と企業のコンプライアンス

2007-04-09 15:04:40 | 金融全般

今のうちに書いておかないともう書けなくなるかもしれんので、ちょっと遅いですがこの件に関してひとこと。

おかしいなと、思われませんか?なんで西武ばっかり??ですよね。西武だけが正直だとは思えんし、一番ブラックに決まってる「なべつねジャイアンツ」なんて余裕かましてますよね。

実はこの問題、M&Aなんかやっている我々にとっても決して無縁の話題ではないのでちょっとひとこと触れておきます。

 まあ、デューデリなんて普通に紙を見ているだけではわからんのであります。その辺の作業は会計士さんにお任せしまして、我々投資銀行家は何かおかしいぞ、という臭いを嗅ぎ分けに行く訳です。その点堤義明率いる西武グループは充分「においます」が、それにしては随分あっさりと出てきた。このあたりのギャップはなんなんだろう、という訳です。決して彼らがただ正直だったとは思えない。本当に正直ならこんなことやらんでしょうからね。

例えばあるA企業の数字を見ていたとします。経費など、結構なものがまぎれていますので要注意ですが、まあ見た所、所謂字面はどーってことない。特に交際費が突出している訳でもない・・・・所が、支払い伝票まで見ているとどうも特定の数件に支払いが集中しているぞ、なんてのが出てくる訳。

これが銀座のクラブかなんかであれば、社長が女を囲ってると見ればいいわけですね。所がそれがどうにも色気のない店だったりすると??となります。そこでその店を張り込む訳ですね。そうすると社長だったり、部長だったりとかがその店のオーナーとかなり長い付き合いである事がわかってきて、経費を余計に振り込ませて裏で返してもらっている疑いが出てくる・・・

まあ、着服しているケースはまれですが、これを領収書のもらえない怪しい経費に回したりしています。講演会なんてのも要注意でやけに大量に買っている場合はこういった「逆流マネーになっている可能性「を疑わなければなりません。

万が一にでも着服が日常化している会社をお薦めする訳にはいきませんし、領収書のないお金はヤクザとの交際費に行き着くことも多々ありますので要注意という訳です。

ここで西武鉄道グループですが、オリンピックやプリンスホテルの傍若無人ぶりをみてもとてもクリーンな企業にはみえませんな。しかし、今回ライオンズがやけにしっかり正直に経理処理をしているのが不思議です。「どこのだれべえにいくら」なんてなんで正直に書いているんでしょうかね。

なべつねさんのところなんかはどうせ正直に書いていない訳です。何処の関係者と飲みました、と領収書さえもらえれば2-300万のカネは訳も無く振り出せますしね。

で、西武。複数の関係者に聞きました。これ、堤さんの独裁のせいだったようです。堤さんは自分は会社の経費を偽って愛人と旅行したり、贅沢三昧は散々していた一方、社員がそれをやることは一切許さなかったのだそうです。

プリンスホテルでは鉛筆一本に至るまで細かく管理されており、それもいつからいつまで使ったか、三菱鉛筆かトンボ鉛筆かなどの詳細が記名されていなければ伝票が通らなかったそう。コーヒー一杯を友人と飲んで、それをクライアントの名前で経費をまわして堤さんの逆鱗に触れクビになった社員もいるそうです。

だから・・・・
堤さんの経費以外の部分は西武鉄道グループは堤さんの監視用に大変クリーンな経理処理を行っていたとのこと。だから・・・・・西武ライオンズも・・・堤さんに疑われないために裏金にもかかわらず表で処理した。私は着服している訳ではありませんよ、という訳ですね。

フォーブスに載る様な金持ちがここまでせこい、というのには笑えますが、それがめぐりめぐって裏金問題の解明に結びついたというのはなんとも皮肉ですね。従ってこの問題は西武だけで終わってしまうでしょう、普通はね。我々の場合はやめた社員かなんかをたずねて実情をインタビューしたり場合によっては裁判での協力をもとめたりします。

昔経理部にいたOLなんかが見つかれば最高なんですね。怪しい伝票のコピーまで持っていたりしますから。一度びっくりしたのはご丁寧に裏金の伝票名の符牒(暗号のようなもので例えば今回のケースで言うと・・・あくまでも例ですよ・・・早稲田関係者に渡したら、自動的に日産自動車とか普通の企業名の交際費で処理したりします)のコピーなんか持ってたりしますのでびっくりです。

まあ、裏金が無くなることはないんでしょうが、そういったグレーな経理処理もあわせて、企業のコンプライアンスの観点から見ると、堤さんと違った方法できちんと把握する努力が必要でしょう。永遠のテーマですな。このへんの事情はアメリカでも似たようなもんです。ただ、動くお金の桁が違ってしまっているので見つかったときのことを考えると最初から表沙汰にしているほうが安全だ、という程度の感じでしょうかね。ということで・・・・

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雨降りの朝

2007-04-03 09:41:53 | マーケット

皆様にご心配頂いておりまして有難う御座います。応援コメントもたくさん頂きまして感謝申し上げます。

ねこやんは思ったよりも全然元気で戦う気力でみなぎっておられました。見舞いにいった私のほうが元気をもらったようで、まったく改めて自分が情けなくなりましたよ。

ねこやん、がんばれ!!

 さて、ねこやん不在の分、カバーなどはとてもできませんが・・・・

 ここでもいの一番に取り上げたサブプライムシェアー2位のニューセンチュリーが遂にチャプター11に突入。つまり倒産した訳ですね。先週既にニューセンチュリー関連のクレデリはトリガーが引かれ、セトルできるかどうか疑問であるぞ、と申し上げ、結局資金繰りに苦しんだ住宅ローン会社はローンのバルクセールというどっかで聞いたことのあるような戦略で凌いできました。

こういうバルクセールについては日本が先輩でありまして、結局長銀も日債銀も最初はこういう作戦で凌いだのです。しかし、どうしても売りやすい資産から先に売ってしまうので、その後もう一度衝撃がくるともはやろくな債権が残っていないため売るに売れずに倒れる、という結果になりました。

アメリカ経済に関しても次のステージは正にこのレベルでして、もし2次衝撃があれば極めて危ない状況になると思われます・・・

とか書くとぶれてる、とかいろいろ言われるんですが、別にぶれてる訳ではなく、そういう衝撃に備えましょうと、言っている訳です。地震が来るかどうかはだれにもわからん訳で、来た時に備えるという危機管理のお話をここではしているのです。

結局LTCMの時だって、あの時に底値買いをした連中は大もうけだった訳です。それはその衝撃が「想定内」だったからこそ出動できた訳で、それがサプライズになれば狼狽売りをする結果となります。ですから当たる、当たらないではなく備える事の重要性を申し上げておきたいとおもいます。私は予想が仕事ではありませんし、それでお金を頂いているわけではありません。私がエコノミストを批判するのは彼らはその「予想」が仕事でそれでお金を稼いでいるからであって、そうであればはずしたら批判されるのは当然でしょう。

という事で、次のショックに耐えうるか否か、注意が必要な状況に変わりはありません。信号は黄色だということです。

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病気と闘う

2007-04-02 10:47:41 | Dear friends

どたばたしておりまったく更新が出来ませんでした。失礼致しました。

にも拘わらずたくさんのアクセスを頂きまして本当に恐縮です。そうこうしているうちに桜が満開ですね、東京は。大分春らしくなりまして、昼からビール飲んでふらふらしております。

所が・・・・、

こちらの読者の方々もかなりご存知と思われますが、親友のねこやんさんが入院をされてしまいました。

ねこやんのホームページ

ご存知の通り、彼は既に6年前に胃がんと闘い、がんは5年経ちますと完治ということになるので、昨年は完治のお祝いをしたばかりでした。残念ながら今回再発が見つかり、入院となられたとのこと。再発といっても場所も違うので転移ではありませんし、充分戦う事が可能な状態です。手術も無事終了されたようなので、とにかく一日も早い復活を望んでやみません。皆様も無事をお祈りくださいませ。

ねこやんもそうなのですが、若いうちからがんにかかったり、早く亡くなられたりする方はものすごくいい人だったり、すごい才能を持っているといった、いわば「なぜこの人が!!」というような方ばかりです。

この人がこんな苦しみ方をするなら、早く亡くなってしまうなら、もっと早く死ぬべきやつはごろごろいるじゃないか、とそれこそ悪態をつきたくなりますし、ましてや神の存在を否定したくなるようなことばかりです。キリスト教(カトリック)では本当に苦しみに耐えうる人、それを乗り越えられる人は神に選ばれし者で、だからこそ神は彼らに苦しみを与えるのだ・・・・・イエス・キリストが十字架にかけられたが如く・・・・と、とーっても都合よく解釈するのですが、これは実感としてはいかにも苦しい。救いになってませんな。

いい人ばかりなぜ、先に召されるのか、なぜにこんな苦しみを与えられるのか、無常観にさいなまれます。ねこやんについてもマッタク同様でして、神もへったくれもないもんだ、と悪態をついている次第・・・

今日も仕事の話はマッタクかけませんでしたがご了承下さい。明日から通常モードにもどら・・・・なかったりしますけど。お許しを・・・

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