いろいろコメントを頂きました。よく読めよー、といいたいものもありますが(笑)、なるほどと思われるものもございます。たとえばさくらさんは自分達が稚拙だったとはいえないでしょう、というご指摘。
其のとおりなんですが、ここで矛先を収めるならわざわざTOBを掛けた理由が全く不明なわけです。たしかに勉強不足と自分ではいえないかもしれませんけど(笑)。
ほりえもんみたいに場外で買いましておくという手もある訳ですね。それをTOBに打って出た訳です。だめだったあーそーですか、とはいきませんね。だって、パンドラの箱を開けちゃったわけです、これ。
王子、組し易し、ということですよ、誰から見ても。この反作用は結構でかい、ということを書きました。
その意味ですぎさんへのお答えも同じです。鳥が虫を食べようとした。虫に抵抗されて、其のうち何とかなるだろうと、待つことにした。そしたら空から鷲が飛んできて其の鳥を食べてしまう、とうのがM&Aの常、であります。この程度のTOBを成功させられない、ということが露呈してしまったと見るのが筋です。王子はトヨタじゃないんですから。特にこの業界は国内でクローズしていません。トヨタ位になるとたとえ買収しても今のトヨタ以上にうまく経営できるのか、今の経営陣を凌駕できるのか、買収サイドが慎重にならざるを得ないですね。ただ、製紙業は経験があれば誰でも経営ができるということが立証されています。アメリカのインターナショナルペーパーなんかがそうですね。
そういった意味で一度パンドラの箱を開けてしまった王子にはもう時間的余裕がありません。
それから誤読というご指摘ですが、何が誤読なのかよくわかりません。この程度の不確実性は初めからTOBのプロセスにインプットされているので、TOBの条件変更をもって不確実というのは言い訳になっていない訳です。不確実というならどこがどう不確実なのか、キャッシュフローからみたら十分ビットを上げられるのになぜやらないのか、きちんと説明しませんと、今度は王子の株主が訴えるかもしれません。
事ほど左様に企業を取り巻く環境は変わっております。来年予定通り法改正がされるなら、いよいよ外資との真剣勝負が待っております。其の前に警笛をならした、という意味合いの書き込みでした。
偉そうだ、とのご指摘もありましたが、はい、偉そうです(爆)。
だからお金を頂かずにここで書いていますし、逆にお金を払っても相談に乗って欲しいというクライアントもおられる訳です。嫌なら頼まなければいい訳ですし、ましてブログですから見なければ良いのです、はい。見るか見ないかはご自由です。どなたか存じませんが偉そうで気分が悪いという方はもう見ないでください、お願いします。
あれあれ、イソログの磯崎先生から久々にTBだわ・・・
と、ふと見ると、なんとハニートラップにTBされてますな。はー、モスクワにおられる訳ですね、どれどれ・・・・
ぐっちーの関連記事は5月にありますよ。
ははー、磯崎さん、疑ってましたね(笑)。まじなんですから~、まあ、シャラポアなんてのはロシアにいきゃー、その辺に転がってますがね(爆)。ほんとはチト足を伸ばしていただいてタリンまで行って頂くといいんですが・・・おっと、これ以上はまずいかしら(笑)。
いずれにせよ、当時は出世するためには共産党につくさねばなりませんから、KGBのスパイというのはワリのいい仕事だったんですよ、実は。今では、確かに大学の先生でも給料が300ドルなんていうのも本当で、結局今のロシアは物質文明だけ濃厚に注入されてしまったもんで、ロシアの女子高校生の職業ランキングNo.1は売春婦、なんて, またまたうそだろ的な現象がまじで起きるわけです。勝ち残るためにはマフィア並みの犯罪に手を染めるか、体を売るか、もう原始資本主義のような状況になっていますが、それだけに活力はすごい! おそるべしロシアであります。
ぐっちーもしばらく行ってませんから詳細は磯崎先生のレポートをお待ち致します。くれぐれも磯崎さんのご無事をお祈り申し上げる次第でございます!!(おめーじゃねーから大丈夫だぜ、って? まあ、失礼致しましたわね!)
それから安いからといってヤミのキャビアを買っちゃだめですよ、これ、つかまると結構罰金でかいです。漁船事件もあることですし、くれぐれもキャビアは正規ルートでお買い求めくださいね。
それにしてもイソログさんのおとりになったこの写真。
KGB(ルビヤンカと呼んでました)をド正面からばっちり撮影されてます。
ぐっちーのいたころにこれをやったら・・・・・
その場で射殺されても文句が言えないわけです。
実際射殺されたドイツ人カメラマンがいます。日本人でも間違いなく
スパイ容疑でラーゲリ送りでしょう・・まじですぜ!
それだけに・・・・
時代の変化を感じる次第です。今見てもぞくぞくするもん・・・・
では、磯崎先生、お気をつけておかえりを!
途中からは予想されたことではあるのですが、なんとも情けない結末・・・
国内製紙最大手の王子製紙は29日、北越製紙に対する株式公開買い付け(TOB)について「買い付けの条件変更を行わない」と発表した。目標としていた50%超の北越株取得は困難な情勢で、篠田和久社長は「買い付けは不成立の方向と理解して結構」と事実上敗北を宣言した。
王子が先鞭(せんべん)を付けた同業相手のTOBだったが、日本での敵対的買収実現に立ちふさがるハードルの高さが改めて浮き彫りになった。 王子製紙は9月4日を期限として買い付け価格800円で、北越株50%超の取得を目指した。だが、三菱商事が24・4%の北越の第三者割当増資を引き受けたほか、TOB阻止に向けて業界2位の日本製紙が8・85%の北越株を保有した。加えて、地元の第四銀行や北越銀行などの主要株主もTOBに応じない方針を表明。目標とする株式取得が厳しい情勢になっていた。 王子は、TOBを成立し易くするため、買い付け株式数を引き下げるなどの条件変更も検討したが、「不確実性の高い取り組みに当社の経営資源を長期間投下する可能性が高く、本来の目的である企業価値や株主価値の向上にはつながらない」(篠田社長)と判断。これ以上の深入りはしないことを決めた。 王子は、買収失敗を踏まえ、500億円規模の投資を実施し、平成20年をめどに30~35万トン規模の最新印刷用紙生産設備を導入。一方で、老朽化した施設の大規模な統廃合を実施する。篠田社長は「企業再編による規模の拡大と経営効率化が不可欠」と訴え、当面は国内外で自社生産を拡大する。しかし、「業界全体で(国際競争に関する)危機感が共有できていない」という状況が変われば、新たなM&A(買収・統合)が実現する環境も整うとみる。 北越製紙は同日、「株主に対し、公開買い付け終了まで、公開買い付けに一切応募しないよう改めてお願いする」とのコメントを発表した。(産経新聞) - 8月30日8時2分更新
(赤線部は筆者による)
まず、最初の赤線部。
はっきり言っておくが、別に日本における難しさを露呈したわけではなく、王子製紙の戦略がここまで稚拙でびっくりしただけだ。別に日本の市場が特別とは思わない。攻める、守る双方必死な訳で、それはそれでいいだろう。
特に問題なのはここ。この社長は本当に大丈夫なのか・・・・
「不確実性の高い取り組みに当社の経営資源を長期間投下する可能性が高く、本来の目的である企業価値や株主価値の向上にはつながらない」
おいおい、きみはどういうつもりでTOBを決断したのかね??
TOBを仕掛けたこと自体(相手が徹底的に防衛することも含めて)、確実性があるからこそ、貴重な経営資源を長期に渡って投下する決断をしたわけではないのか。いまさら長期化する、あるいはTOB価格を引き上げることにびびって、不確実性の高い取り組みなどと言い出すということはそもそものTOBを仕掛けた理由そのものを破棄しているに等しい。そんなに不確実性の高い取り組みをやろうとしたのなら、其のこと自体で即刻経営陣は退陣だろう。
更には、三菱商事が増資に応じたのが誤算、なんて答えているけれど、そんなものは想定内であって、何度も言うとおり、王子のTOBに応じないことが経済的に、かつ、北越はおろか、三菱商事を筆頭とする保有会社の株主に対して株主利益の毀損である、ということを突きつけることがこのディールの全てと言ってよいわけだ。
三菱が増資に応ずるなら経済合理性を著しく欠いていると裁判を起こすぞ、と突っ込むわけであり、更に不合理性を追求するべくTOB価格を上げるというのが常套手段になる。何度も書いてきたようにこの三菱がその訴えを退けるのは容易ではない。王子と違って体質的に借金の多い総合商社は各種のファイナンスコストの上昇に敏感で、そうそう長期の裁判に耐えられる体質ではないのだ。(それも当然想定内だ、とぐっちーは考えていたのだがどうも買い被りすぎだったようだ)
これも繰り返しだが、この業界ほどキャッシュフローが安定している業種はそうはなく、北越以下、三菱を含めTOBに応じないという経済合理性を明確にすることは容易ではない。
しかし、肝心の王子製紙がこれである。
やる気がないというより、TOBのプロセスを完全に誤っているというしかない。この程度で撤退し、新たに設備投資でお茶を濁す程度の覚悟しかないのであれば端からこの手法を使うべきではない。更に予言をするが、天下の王子製紙にこの程度の経営感覚しかない、ということが露呈した現在、若干の法制度の改革が必要にしても、ここ数年のうちに必ず!! 王子はTOBの対象になることは間違いない。
世界的に見えれば王子の時価総額はそれほど大きいものではなく、急成長の中国市場を隣に抱えている訳だから、世界的製紙業の再編成という視野からみれば、これは十分起こり得ることだろう。
今回のTOB失敗の残した禍根は経済的にも社会的にも大きいと言わざるを得ない。
昨日の続きですね。
注目の新築住宅もやはり悪い。一戸建てはマイナス4.3%、中古と同じように在庫も6.5ヶ月(7月分)とかなり多いですね。まあ、1995年、1993年あたりにこのくらいの在庫はあったのですが、当時の金利水準から見ると今回の方がダメージがあるでしょう。実際、消費性向には影響があまりない、という論文も経済学の世界では出ているのですが、なにせ消費性向を図る指数の中にパソコンが入っていなかったり、という代物、確かに今さら住宅価格の上昇で自動車を買う人は少ないかもしれないので、これもまともに受けてよいのかどうか。
90年代に比べればローンも多様化している訳で、やはり消費への影響は避けられない、と見たほうが自然でしょう。結論は昨日申し上げたように9月の数字を確認してから。ただ、ちょっと逃げ腰、位でいいかもしれませんね。アメリカ経済は住宅が鍵、という考え方をぐっちーは変えておりません。
昨日書けなかったダイエー、丸紅について。
この取り合わせはいかにもまずいでしょうね。まず丸紅に全くリテール経験がないこと。成功しているのは天丼チェーンくらいでしょうか(笑)。もともとダウンストリームに得意な会社ではないのです。そういう会社がいくらてこ入れした所で知れている、というのがまず第1。
更にダイエー自体が既にビジネスモデルとして成立していない事。スーパー、という形態が既に廃れてしまっていて、よほどの事がないと人が行かない。安い洋服はユニクロで買いましょう、で、食料品が特に安いか、というとそうでもない。店舗が買いやすいか、或いは買ってて楽しいか、というとそうでもない。ないないづくし、という訳ですね。ダイエーの所謂「暖簾代」もどうなんでしょうか、ダイエーで人を呼べる代物ではないですよね。
丸紅から見ると、極めて安易に輸入した(売れ残りを)ダイエーで売ればいい、的な安易な発想が読み取れるため、これはどっからみても成功する気がしないのです。丸紅らしさが出るとすると、思い切ってアメリカのオーガニックスーパーと提携して、ダイエーをオーガニックにしてしまうしかない、と私は思いますが、あのおっさん達にそこまでの発想があるかどうか、ちょっと怪しい訳ですね。
では!
今日は話があちこちに飛びそうなので軽くスナップショットということで・・・
まず、アメリカ住宅販売の数字がようやく落ちてきた。
中古住宅販売マイナス4%、在庫も1993年以来の高水準ということで、落ちるとしたら中古から、という予想通りまあ、ようやく落ちてきた所であります。新規への影響を見定めなければいけませんが、ここでも何度も取り上げてきた住宅指数ですので、一応ご報告。8月はあてにならないので9月の住宅関連指数が更に悪化するようであればホンモノでしょう。勝負は10月。オクトーバークラッシュを思い出しますな。
次に王子製紙のTOBを補足。
昨日、「TOBに応じない事が非合理的」と書いた点にご質問が多数。
わかりやすく言うと、例えば北越銀行と第4銀行がそれぞれ約2%程度の北越製紙株を保有していますね。所がかなり早い段階で「売らない」と宣言してしまった。しかし、TOBに応じた場合保有株の取得価格から見ていくらの利益が上がるかということは簡単に計算できるのに比べ、今回北越製紙の株式の保有を続けて行った場合、TOBの応ずるよりこういう理由で有利なんです、という事が明確に説明できるのか、という問題をどうみても軽く扱っている。私がどちらかのコンプライアンスの担当だったら、これは絶対にゴーサインは出さない。
なぜかというと三菱商事にしても明確なビジネスプランを出している訳ではなく、なぜ、保有を続ける事が合理的かつ両行の長期的ビジネスにプラスになるか、などとても説明できる自信が私にはない。ましてTOB価格が上がった場合、更に説明責任を問われる訳で、北越、第4の株主はおろか、預金者から、元来自分達の利息として払われるべき利益源泉を失った、という訴えが起きた場合、私は日本ですら到底勝てるとは思えないのですよ。アメリカなら100%負け。日本の裁判官もかなり勉強してきているのでこれは起きたらきわどい裁判になる。まあ、こうやってTOBが盛んになっていく訳ですが、今回はこの両行の持っている合計4%がキャスティングボートの可能性もある訳で、よくもまあ、三菱の説得に応じたな~というのが私の感想。外資相手なら絶対に避けるべき一手でしょう。
タワーレコード
日本のタワーレコードは既にMBOで切り離されていますし、再販制度で守られているので日米実情は違う訳です。この業界はぐっちーもあれこれ参画しているのでよく知っているのですが、I-PODに食われた、という解説はまるでしろーとの発想です。I-PODで聞かれている音楽とCDで聴かれている音楽の分野がまるで違う。実際CDの売り上げをとてつもなく伸ばしている販売店だってあるんです。そう、スターバックス。
シアトルのパートナーであるえいちゃんの調査によると、スターバックスだけで下手をするとCD売り上げのうち30%くらいのシェアーを握っているというデータもあるらしく(音楽ソフト全体でみてもスタバなどのその他販売店が既に30%のシェアーを持っているのでこれは十分ありうる数字だ)、最近アメリカで行かれた方はお分かりだと思いますが、要は、ボブティランだとかの名曲集(ベスト版)であったり、ヒップホップナウ、スターバックス編集!なんてCDにしたりして売っているものが大当たりしているものです。
われわれおじさんにとって音楽のダウンロードはまだまだ敷居が高く、かつ「チョイワル」を演出したい時に、スタバの編集ならいけるじゃん!! という話かどうかはわかりませんが(笑)、特に音質にうるさいミュージシャンはI-PODでダウンロードされるのを嫌う傾向は強く、こういうマニアックなものがCDとして残っていくでしょう。日本だと山下達郎あたりは最後まで抵抗しそうで、そういう連中の受け皿としてはCDが残っていく。でも再販制度のないアメリカではマスで売り続けるという事がもう成り立たないビジネスモデルだった、ということでしょうか。
最後に日本航空。
モルスタが5%ルールで開示したことで、外資の買収だという記事が出てましたが、ちょっとびっくりしましたね。まるで資産価値はない、過大な有利子負債を抱える同社を買収しようなどと考える投資銀行はないでしょう。まあ、暖簾代がどのくらいか、ちょっと計りかねますが、それを入れてもいまの株価ではいらんでしょうな。一時的に大量取得しているのは例の公募増資を引き受けるためのヘッジ、そのために値下がりすることを予測して大量にショートする為の貸し株を取得した、と見るのがすじでしょう。更に更に!
売れ残りを賄うためにみずほ単独で5000万株を引き受けさせたのはすさまじい。よほど危ない、とみるべきなんでしょうけどね。これも私が日本航空の財務担当だったら絶対にOKは出しません。株価の下落に対する責任を問われたら勝てる気がしない。自分達経営陣が20%くらい株をもっていれば、俺達だって損したんだよ、ということにはなるかもしれませんが、ご存知の通り、あの会社、社長以下殆ど株をもってないんです。。。。それにしては株価は意外に静かですね。みずほ証券によると販売は既にめどが付いていると。だったら一回目の第3社割り当てでちゃんと売ってあげなさいってば!!。
ダイエー・丸紅も書かなきゃいけないんですが、時間が来てしまったのでこれはまた後で!!
というプライズがあるとは知りませんでしたが、どうやらあのキルヒホッフのガウスにちなんだ賞のようですね。この伊藤さんという方は例のブラック・ショールズ(これ、お二人です)がノーベル賞を取った時に本人達が「伊藤さんも同時に受賞するべきではないか」、とまでいったという逸話が残っています。(本当かどうかは本人に確認した訳じゃないから知らないけど、マンデル先生は知ってましたよ、この話を。)
我々が今煩雑に使っているオプションだとか、クレデリだとかの計算根拠を作った方と申し上げても良いでしょう。確率微分方程式というそうですが(知らないで使っているというのもご愛嬌ですな・・・爆)、簡単に言うと結局経済の問題というのは物理みたいに答えが一つにはならん訳です。上がるか、下がるか、かなりの部分に予測が入る。じゃ、その予測そのものを確率と考えて数式化してしまえ、となった訳で、伊藤先生ご自身はそんな使われ方をするとは思ってなかったんでしょうが、ブラウン運動並みの不規則な経済の動き、特にお金の動きを予測する上では極めて有効だった訳です。因みにロケット工学なんかにも応用されており、ロケットがどこに着弾するか、なんてのはかなりランダムな計算に基づいているそうです。(これは完全な受け売りなので突っ込まないように!!)
多分伊藤さんなんて知らない人が大多数だったと思うんですけど、不思議に海外でのほうが有名な日本人て結構いるんですよね。ファナックの稲葉さんとか、アメリカじゃ神様みたいだけどね。
私はこの業界に20年もいるので偶然知っている訳ですが、伊藤さんに関しては日本人の数学の専門家に聞いても結構?? という反応が多かったのも事実です。
さて、王子製紙。
マジデこのまま尻切れでおわるおつもりか。有り得ない。こういうだだをこねたり、独禁法とかを持ち出してくるのは想定内でありまして、当然TOB価格を吊り上げてしまい、買収に応じないという行動が不合理性である、と認識させるしか無い訳です、攻める側としては。
ここでもとりあげたましたように、これが鉄鋼や化学業界となるとちと具合が悪い。それこそ変数が多すぎる訳です。景気変動の影響も受けやすい。しかし、この製紙業という業界こそもっともキャッシュフローが読みやすく、また北越、王子双方とも潤沢と来てる訳ですから、キャッシュフローで金利を払うぎりぎりまで(インタレストカバレッジレシオと呼びます)借金ができる訳でして、TOB価格を更に上げてもまだまだ余裕。ここは勝負しか無いでしょう。でもそれが元で上場廃止になったら・・・借金しすぎて格下げされちゃったら???
いい質問ですね、そうここでジャンクボンドが登場するってのがアメリカの80年代だった訳です。日本にこの市場が出てきたら大きいですよ、LBOなどを通じて企業再編が一気に進みます。従いましてここは野村さんに踏ん張って頂きたいものであります。
暑い訳です。いや、毎日暑い・・・
ではなくて甲子園ですね、熱いのは!
決勝再試合は69年のあの大田幸二をようした三沢高校VS松山商業以来というんですから、そりゃー大変です。あの時はなんと延長18回、2試合分投げて翌日も大田が投げて、最後の最後につかまったという大試合だったわけで、9歳だったぐっちーもそれはよく覚えているモンです。しかし、一日あけてあげられないもんですかね、これ。この連投が原因で大田投手も使いつぶされてしまったような気がするし、甲子園の優勝投手(つまり連投しまくった連中)が意外と大成しないのは実はこの連投に原因があるような気がするな~・・・因みにアスリートパフォーマンスのマークにこの話をしたら、
「しんじられなーーーい!!」 (もちろん英語ですよ)
とのこと。アメリカなら犯罪になる、って言ってましたよ。
朝日新聞、えらそうに記事を書く前にこういうところをカイゼンした方がいいんじゃないの??といいたくなる訳ですね。
さて、こちらで特集してきた地方自治体の倒産について。
(6月22日の記事をご参考に)
あちこちでこのブログが取り上げられ、犯人探しにまで発展した甲斐がありまして(笑)、気がつけばこんな記事が・・・
地方債の発行条件「横並び」是正を、総務省が指示
総務省は市場で地方債を公募発行している34の地方自治体に対し、表面利率などの発行条件を横並びで決める方式を見直すよう指示した。地方債の金利に格差が付くことを容認し、自治体財政に市場規律が働く環境を整える。公正取引委員会が横並び金利を問題視していることも背景で、9月発行分から一部の地方債で発行金利に差が付く可能性も出てきた。 地方債を市場公募で発行している自治体は一部の都道府県と政令市あわせて38団体。そのうち東京都、神奈川県、横浜市、名古屋市の4団体は個別に金融機関と交渉して発行条件を決めている。その他の北海道や大阪府など34団体が合同で金融機関と交渉、同一の条件で発行する「統一条件交渉方式」を採用している。
ということです。
しかし、あっさり白旗・・・と来ましたか。もう少し男らしく抵抗するかとおもいきや、皆さん日本政府なんてこんなもんです。これでいつトリガーを引かれても
「注意したじゃん」とか
「保証するなんて一言もいってないもん」
と言って逃げる訳です。これまで同一条件の足並みを乱した奴は「はぶってやる!!!」 といっていた(実際に引き受けのテーブルからはずした事まである)のはどこのドイツだ!! しかもこの記事にあるようにこれは発行体に勝手に宣言をしたもので投資家に対しては何一つ説明もしていない、というのが本当にずるがしこい。
結局発行体はこういう通達によりスプレッド(価格差)が付くのは余儀なくされる筈だが、そうなるとあまりこういう知識の無い人々・・・・つまり個人、そうあなたです!! に債券を押し付ける事にすれば事実上価格差は表面化しにくいという段取りのよさ。
事実、最近出てきた旭川市債はJGBプラス10だそうです。
あんた、東京都ですか、
といいたくなるようなスプレッド。
機関投資家では到底容認できないレベルですが、おそらく年金生活をおくっているようなおばーさん相手に
「あーんた、旭川市っていったら国みたいなもんしょ!?」
などと証券会社の窓口で押し売りされている様子が目に浮かびますな。結局こうやって個人にリスクを押し付けて、最後にCDSかなんかでトリガー引かれても個人には何のことやらわからない・・・
とまあ、いつもの問題が起きる訳です。この問題を販売している証券会社のみに押し付けるのは本末転倒。これを引き受ける人々・・・地元の地銀さんも含めて・・・が問題な訳ですな。そろそろ引き受ける方も正義とまではいいませんが、「リーズナブル」ではないことに声を上げてもいいころなんじゃーないでしょうかね・・・ ということで引き続き地方債が話題になっている訳です。
このブログをご覧のみなさまは間違っても市だの県だのの債券をJGBプラス10なんかで買わないように。それでプライシングされたらJGBプラス50くらいまでディスカウントしてもらいましょう。これ、当然ですから。文句言われたら東京都と旭川市の財政状況が同じくらいです、という証拠を出してもらいましょう(笑)。では!
いくらなんでもここまでやる必要があるんですか、といいたくなるような報道競争。
東京だと所謂民放が日本テレビ、TBS、フジ、テレ朝、テレ東となる訳ですがこのすべてが独自にヘリコプターを飛ばして小泉首相を追いかける訳です。こうなると毎日やっている子供向けのキディズパラダイスを平然と流すテレ東がまともに見えてきますね。
これ、日本の報道機関が、いや、心の問題だからさ、大きく報道するのはやめようよ、ってな事で一切相手にしない、新聞もほんの片隅に載せる、なんてことになれば中国も韓国もあんなに騒がないんじゃないの、という気がするのは私だけですかね?? こっちが騒ぐから向うも騒ぐという気がしてなりません。
これで株価が下がったりするときっと小泉暴落とか書くんだろうけど、マッタク関係ないわね、これ。でも鉄鋼、化学あたりが下がると絶対書くんだろうね、靖国が原因って。個人的に注目するのは225とTOPIXに乖離が出はじめた事。単に出遅れているのか、225のショートカバーが始まったのか見定めたい所です。恐らく銀行株のウェートが高いためにTOPIXが出遅れたような気がするのですが、もう一日観察を。
ついでに停電。
東京で3時間停電が起きると何が起きるのか・・・
いや、冷蔵庫が止まってワインが沸騰しそうになるし、冷房が切れてねこがへろへろになるし、何といってもエレベーターが止まって30階に住んでるばーさんが家に帰れないとか、いやはや、まるでジョークの世界ですね、これ。
大体これだけ高層ビルが増えてきたのに未だに送電線で電気送ってて、しかもそのバックアップがすぐそばを通っているなんてのは危機管理になっていないのではないですかね。因みにNYKはご存知の通り早くから電線は地下へ埋設。30階以上のビルには自家発電を義務化していますので、こういう事態にはならんのですよ。高いビル建てるならこういうところから危機管理を徹底しないとまずいでしょ、という感じですね。
まあ、東京の場合、景色がいいからといって上のほうには住まないことですね、ほら、○かとサルは上に登りたがるって・・・失礼致しました・では!
さて、夏休みにぴったりの音楽でも如何ですか?
これもみっちーと偶然見つけて、それ以来やみつき。
ふと、南の島でビールを飲んでひっくり返っている、そういう気分にさせる音楽です。小野リサはもともと大好きな歌手なんですが、今回はよくできてます。
要はアメリカンポップスをボサノバヴァージョンでカバーしているものなんですが、表題のジャンバラヤ(そう、あのカーペンターズのやつ!!)を彼女が歌うとははー、こうなっちゃうの、ってなくらいすごいいい感じ。あのジョンデンバーのカントリーロードなんかも、うふふ・・・なできですよ。
シャウト、シャウト、裏声、裏声、ビブラート!! 全開の今の流行の中ではこのモノトーン感はさすが。いや、お勧めです。 なお、リサさんのご実家をご存知ですか? 四谷にあるブラジル料理のサッシペレレ。お父様が経営されてますが、ここのフェジョ・アーダもとんでもなくうまいです。よろしければこちらも是非。
小野リサ Jambalaya Bossa Americana
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000FPX0NY/sr=1-1/qid=1155461817/ref=sr_1_1/249-9645705-9857155?ie=UTF8&s=music
カトリックで子供にいろいろなことを教える時に、聖書の話だけでは難しいのでいろいろな逸話を紹介しつつ説明をすることがあります。今日は其の中のお話をひとつだけご紹介させてもらいたいと思います。
人生、さまざまな苦労を重ねてきた人間が砂浜を歩いています。
そして神がいいました。
「後ろを振り返って、足跡を見てみなさい。」
人間は言いました。
「なぜでしょう、私は一人で歩いてきた筈なのに足跡が4つあります」
神は答えました。
「それはあなたの目には見えなくても私がいつもあなたの隣を歩いていたからだよ」
人間はさらにいいます。
「でも、もう少し遠くを見ると足跡が二つしか無い所があります。やはりいつもお隣に居られた訳ではないようですね。」
神は答えました。
「違うよ。あの時きみはもう倒れそうだったんだ。だから私があなたのことを抱き上げて歩いていたんだよ。」
この話はぐっちーの一番好きな話でして、人生で苦しくなるといつもぐっちーが思い出す話です。
最近あるできごとがあって(其のこと自体はとても幸せなことなんですけどね・・・笑)この話を改めてかみ締める機会が多々ありました。今もいつもこの話を思い出している所です。
男女のカップルや夫婦というのもこういう関係かもしれませんね。
お一人の方も、カップルの皆様も苦しいときはこの話を思い出してみてください。
ぐっちーとしてはいつもそばにいて、神様のように苦しいときはそっと抱き上げて歩いていけるような男になりたい、と願っている訳です。
大変つまらん話でしたら失礼致しました。
お許しを。
おまけだす。
意外にも!!お盆中のラーメン二郎のスケジュールの問い合わせが多数ありましてひとつひとつお答えも出来ませんのでこちらをご紹介しておきます。但し、空いてなくても責任はとれませんのであしからず(笑)。私は明日の三田にかけるかな・・・・
とらさんラジオに出てたオタケさんの調査です。すごい・・・・・
http://blog.livedoor.jp/otaqe/archives/06summer.html
真剣に仕事をしていましたらこんな時間に・・・
金曜日、更に今日でお休みという方も多いのでなんか書いておこう! と思っていたんですが・・・
しっかし、液体をすべて持ち込めないというのは凄い。ジェル、髭剃り、コンタクトレンズの洗浄液なんかもだめなんだそうです。これではしばらくアメリカに出張に行きたくありませんね。大好きなみっちーはアメリカにもしょっちゅう行っているのでとても心配です。まあ、アメリカの航空会社が今の所標的ですけどね。多分イスラム系の人々がたくさん乗っている可能性のある会社は事情が事情だけに標的になりにくそうですね。そうなるとやはり日本航空、全日空などはなんとなく不安が残りますよね~。バンクーバー経由でエアカナダ、はたまたSQって話になるんでしょうかね、行くとすると。コリアもあったけどね~、こちらも微妙ですね・・・
いづれにせよ飛行機に乗るって事自体がかなりなリスクをしょい始めたのは確かでして航空会社の株が急落するのは仕方ないですね。日本航空は今の所静かですが状況が状況だけに飛び火した場合、収拾がつかない可能性は御座います。
では、帰省の皆様は気をつけてお帰りを!!
でしたね、アメリカは・・・
理由はともかく、これまでの確固たる判断がかなりゆらいでいるのは事実。新体制に対するコンフィデンスという意味では結構危うい決断と思われます。今後これが尾を引かないことを望む所ですな。
さて、CDS市場が荒れているようですが・・・・
というご質問が多数。まあ、確かにあれてますね。特に地方自治体関連。
このブログが犯人扱いされてまして、まあ、実に光栄な話でありますが、しかし、当然でしょうね。繰り返しますが、アメリカの地方自治体は倒産します。NYKですら倒産しました。日本はその点をずっと曖昧にしてきて、倒産しないという暗黙の了解の下にここまでやってきた訳です。
だからJGBプラス10BPなんていう破格の値段で債券を発行できた訳。でも、そろそろはっきりしたらどうですか、というのがこのブログの提言。倒産あり、という事になれば前にもいいましたけど、投資家から見たらJGBプラス50でも買いたくない所はいくらでもある。県債が発行不能になって地方サービスが低下したらどうするの・・・・それはその自治体の責任ですよね。あたりまえ。潰れないなら潰れないといますぐ政府が保証しますと発表すればいい。それでまた日本が格下げされても仕方ない。それはそれで一つの決断でして、評価すべきと思います。この曖昧さが・・・・諸悪の根源と申し上げておきます。最後にみんなで地雷を踏んでも仕方ないじゃないですか(笑)
王子製紙のTOBもなんだか訳がわからん結末になりそうですね。これが成功しない・・・つまり他社・・日本製紙及び北越製紙を含め・・・の株主がこれで訴えないというのがまあ、日本的といえば日本的。自分の保有する株式の潜在的利益が毀損されるのだから訴えなきゃね。恐らく自分がやられたらたまらん、というサラリーマン意識が働くんでしょうね~。はっきりいってこの国は資本主義は向かないかもね。社会主義だったらソビエトを超える歴史を残せるかもしれん・・・・と思う今日この頃です、残念ながら。ご苦労様でした・・・・
かんべえ先生もご指摘ですが、これはすごい。良く出来てる。ここまで踏み込んだ政治家を私は知らない。特に最後がいい。良く書けてるよ~♪ どうみてもこっちが総理大臣にふさわしいだろ、と思うのは私だけ??
先週はシンガポールから大阪とまあ、忙しくしておりました。
昨日から東京だったのですが、書きそびれました。すみません。
ほとんど書き込めない状態にも拘わらず連日多数のご訪問を頂いておりまして感謝、感謝であります。最近特に材料不足にて、内容はろくなもんじゃないんですが、まあ、御つき合い痛み入りまする。
とかなんとかいっているうちに、株価は再び15000円台を目指しノーズダイブ。あまり心配する必要なないと思うんですが、毎年この夏場、買い手が減っているのは事実で下げやすく上げにくい。
となるとかなりショートするやからもおりますので、その分は差し引いて見てください。特に大型株の売り物は売りやすい、という観点から売られているものが多いので、こういったものを狙うにはこういう時期がよろしい、という事になります。やれる事はその位かな。あとは黙ってみている、という所。見るのも相場、という格言もございますしね。
さて、田中知事。やっぱり負けちゃうんだ、というまあ、判っていたけどなんかヒジョーに残念な結果です。方向性は間違っていない、という事は大多数の県民の方がおっしゃる訳ですが、如何せん方法論が、特にその自己表現方法が気に入らない、という批判も多数ある訳ですね。やっていることは別として、あいつだけは許せねー、という感じでしょうか。文章もお上手なので、ジャーナリストに対しても完膚なきまでに叩きのめすような反論文を書いたりしてましたしね。ただ、ここでも取り上げたように地方財政の危機的状況を訴え、そのための様々な措置を取ろうとした実績は立派。新しい方はマッタク存じ上げないのでなんとも言えませんが、どうみても長野県財政の建て直しに明るい方、には見えません。クレデリのスプレッドは売り、でありますな。個人的にはまたどっかでペログリ日誌でも書いて頂ければいいんですけどね(笑)。
そしてなんといってもホンダ。
こちらの読者の方にもいつもトヨタの事ばかり書いてないで本田はどうなんよ、という質問を多数頂いておりますが、この企業正直よくわかんないです(爆)。今回の優勝でもっとわかんなくなっちゃいました。オールホンダで39年ぶりの優勝とかだそうですが、さすがにぐっちーも記憶には無く、その殆どはマクラーレン+ホンダエンジンの組み合わせによるもの。今回のF1に投入している予算もトヨタの半分以下じゃないんですかね、確かめていないけど。それで優勝するのだから、さまざまなラックはあったにしてもご立派と申し上げるしかないでしょう。久々に誇らしい表彰台を見ましたよ、あたしゃー、はい。
最後にイスラエル・・・
結局落としどころが見えない。どうみても誰かが完全に勝利するとか、負けとかいうポイントがマッタク見当がつかないわけですから、手探りでサイコロをふりあっているような状態。本人達の面子が立つところまで爆撃しまくる、ということになりましょうか。いやな話であります。
毎年この時期になると広島、長崎といろいろ考えさせられる訳ですが、こういう物に思いをはせ、皆様少しでも冷静になって頂きたいと思うきょうこのごろであります。
サンデープロジェクトでアメリカ人を必ず広島に連れて行く日本人がいる、というお話を紹介して頂いてましたが、あれは多分私ですかね。多分ですが(爆)。
だとしたら、それはどうもありがとうございました。
まあ、夏休みがとれない腹いせではないけれど、昨日は正にイタリアンデー。
ランチをフェアドマでお世話になりまして、そのまま夜は白金台のグラッポロダミウラさんへ。おのおの特徴が異なりまして、連食がマッタク苦になりません。いずれのレストランにも私のブログを見ていらっしゃった、というお客様が居られたそうで、この場を借りて御礼申し上げます。こんなブログをご覧になって、なおかつ御越しになる訳ですから、相応の覚悟はおありかと存じますが(笑)、如何でしたでしょうか? あまりご不満のないレストランだとは確信しておりますが、また感想でもお聞かせ下さい。ありがとうございました。
てなわけで、実はあまり書く事がありません。本日から出張に出てしまいますので、またまたろくな書き込みができないと存じますが、何か見つけて書き込むように致しますのでまた、遊びに来てくださいませ。では!