債券・株・為替 中年金融マン ぐっちーさんの金持ちまっしぐら 

ウォールストリートで20年、生き残ってきたノウハウを開示、日々のマーケット・社会情勢を分析します。

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じゃやめた!

2009-02-06 15:10:49 | マーケット

わかりやすい、と言えばそれまでですが・・・

米金融大手ゴールドマン・サックスのビニアー最高財務責任者(CFO)は4日、金融危機対策のための緊急経済安定化法に基づき、資本注入された100億ドル(約9000億円)の公的資金を返済する意向を表明した。 オバマ政権は同日、公的資金による救済を受ける金融機関幹部の年収の上限を50万ドルに制限する方針を発表したが、政府による規制を避け、財務の健全性をアピールする狙いとみられる。
(産経より)

はっきりいえば、公的資金出してやるから5000万円以上給料とるなよ、といわれたんで、

「じゃ,返す」

ってことに。

良し悪しは別にしてさすがです。わかりやすい(笑)。
モルガンスタンレーも続くようですね。いいんじゃないすか。妙に公的資金にもたれかかる日本の経営陣よりどれだけましなことか。

前にも書いたので繰り返しになりますがモルガンとゴールドマンは間違いなく復活します。それは株価にも現れていて、公的資金注入決定後、モルガンは3ドル台の地獄から復活し、ついに三菱の行使価格を上回る23ドルまで復帰。いつの間にか「五体満足」といわれているJPにまで肉薄。

そのゴールドマンに至っては92ドルまで回復、落ち続けるダウを尻目に3桁回復も視野に入ってきた。一方メリルを救済したはずのバンカメは4ドル、シティーにいたっては戻ったといっても3ドル台、AIGは「お亡くなり」の1ドルを切った。

同じ金融機関として十把からげないでくださいね、と再々書いているのはこういうことでして、この2社は別格。

三菱が出資したことをよくやった、と書いたとき、ずいぶんぼろくそに言われましたが、まあ、こんなもんだぜい!

って、まだわかんないけどさ(笑)。

というのは歴史的にみると今までが変だったの。
これも前に書いたけど彼らはもともとこれでもか、ってくらいリスクを取らず、むしろ毛嫌いしていた人々。

80年代日本に出てきて、株式市場において手張りとフロントランニングで食っている野村證券を見てびっくりした訳ですよ。日本の証券会社はなんてリスクの高いことをやっているのかと・・・・

我々はもっと手堅い投資銀行ビジネスで稼ぐのに・・・

元会長だったディック・フィッシャーからはっきり聞いたことがあります。モルガンの歴史はいかにリスクを最小化するかそしていかに相場のボラティリティーから経営を守るかの繰り返しだったのだと。

それが彼らのもともとのビジネスモデルで、そもそもモルスタ、ゴールドマンがここまで追い込まれたのは上場という事実によります。株主利益を追求するためにハイリスクの商品に手を染めた。ではなぜ上場しちゃったのでしょうか?

原因はずばり、今は亡きソロモンブラザーズ。

投資銀行はもともと非公開で手堅く儲ける、なかのいい「お友達ビジネス」そのものだった。

そこにソロモンが喧嘩を売った。トレーディング(といえば聞こえがいいが、これは要するに手張り)で自らのバランスシートをリスクにさらしてとんでもないポジションをとって、マーケットを支配する手法をとった。

伝統的投資銀行の手法だと例えばGEの債券を引き受けるに際して手数料を取るわけですが、当然売り先をパーフェクトに決めておいてから引き受ける。こうしておけば価格リスクはとらなくてすみますよね。

ところがソロモンは相場を張りますから、いいですよ、売れなくても、ソロモンが自分のポジションでとりあえず抱えまっせ、そしてその間の価格リスクは俺がとりますぜ、とやった。

最初はばっかじゃなかろか、と思っていたわけだが、資金調達するほうから見るといちいち投資家を探す手間が省けますよね。

さっさとソロモンが一度買ってくれるならその方がいいや、となり、それまでモルスタ、ゴールドマンの独占だった引受市場に風穴が開いて、GEやGMなどの一流どころが主幹事をソロモンに開放し始めた。

そしてこれに対抗するためにはこれを可能にする莫大な資本金が必要になった・・・・上場するしかない・・・・となったのですね。

ソロモンは最後結局それがあだとなり、インサイダーまがいで倒産、ミルケンのドレクセルもジャンクボンドの引き受けすぎで倒産、モーゲージのキダーピボティー・・・・なんだかんだと、アメリカの金融業界と言うのは80年代から実は淘汰淘汰の繰り返しでここまで来ました。

その意味ではリスクレスなビジネスモデルをなかなか見つけられないほかの金融機関に比べればモルスタ、ゴールドマンはもう、元来お手の物で、株主さえ押さえ込めば=銀行になってしまったので今までのようにリスクをとって配当はできませんよ、・・・・となればあとはこっちのもんでよすね、ということです。

商業銀行は世界的に見て数が多すぎるので必ず淘汰されるでしょうが、レバレッジをかけない投資銀行モデルに関しては一日の長があり、実はそれほど不安が無いのです。いよいよ反撃開始、といった所でしょうか。 

 

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15 コメント

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じゃ・・ (ペルドン)
2009-02-06 17:45:49
スパルタの結婚と少し似てるな・・

結婚して、さぁベットに直行、とはならない。
直行するのはスパルタの国家と倫理に傷が付くのであります。

花婿は花嫁を腕力で連れて行かねばならない。
また花嫁は
花婿の名誉を高める為に抵抗しなければならない。
抵抗すればする程、その時間が、日数が、長ければ長い程、男の名誉が高まるのであります。
だが
この日の為に、スパルタ女性は格闘技を磨きに磨いている。甘くはないのです。
格闘の才能を、
多分、神様は男女の隔てなく与えられたはずだから、そんな女性と結婚する事になれば・・
「じゃやめた」
となるでしょうか?

ぐっちーさんの目の周りの青あざは・・・?
米株 (Akiko)
2009-02-06 18:03:30
こんにちは!学校の授業でバーチャルの株トレーディングゲームをしなきゃいけなくなり、最初日本株だけやってたんですが最近米株もやるようになりました。
ブログを拝見してGSとMSを始めてチェックしてみたんですが、すごい伸び方ですね!どうせ値動きが激しすぎるだろうと一切チェックしてなかったのでビックリしました。
買っておけばよかったなぁ・・・ははは。
今となっては新鮮な響き (sakurada)
2009-02-06 18:10:21
”レバレッジをかけない投資銀行モデル”、とは今となっては新鮮な響きですね。

揚げ足取りですが。 (Unknown)
2009-02-06 18:50:02
2008年10月14日のブログで、ぐっちーさんご本人も、三菱のモルスタ救済については、これではあきまへんと仰っていたのではありませんか?
些細なことですが。
Unknown (bo_rude)
2009-02-06 18:52:22
昨年9月の金融危機をFRBの監視下に入るという選択をして乗り切った会社が、「公的資金を返済するから、じゃあまたFRBから独立するよ。」ってすんなりできるんでしょうか?

そのとき受けた信用の対価はかなり大きなものになりそうですが、どうやって評価するのでしょう。 
あららら (Surnivers)
2009-02-06 23:11:44
ワシはむしろゴールドマンなどの方が金融工学とやらを駆使しているとおもって居たんですが。
実際は意外と堅実派なのですね。
しかし、それにしてもやっぱり俺は1億ドル?貰う、と言う事ですよね。
それはそれで良いですが、その代り今度破綻の危機になっても知らないよ?と念を押すべきでしょうね。
分かりやすくて良いかも知れませんが、少なくても日本の感覚からすれば貰いすぎなのでは無いの?
と思います。
政商 (戦争経済)
2009-02-06 23:39:15
まー圧倒的な軍事力をもってまた、やるのでしょうが。その結果が中国、アラブ、ロシアの資本に頼るってさー。もう終わりでしょ。アメリカ国籍を失っても魑魅魍魎のように生き残る秘密結社でない以上。この20年で投資銀行は世界経済で何ももたらなさなった。
アメリカの没落と、憎悪の連鎖と環境破壊、彼らの歴史的役目は終わったのですよ。
まー生き残ってるとすれば、ユダヤ伝説ですが。しかしここまで悪辣なことをドウホウにやってるんでから。小夜ーなら
Unknown (Kuro)
2009-02-07 04:25:44
ぐっちーさん、いつも楽しく拝見させて頂いています。オーバー・インダストリーのお話を伺いましたが、Bloomberg Radioによると、アメリカには8,000ものFDICメンバー銀行があるとのこと。アメリカの淘汰もまだ道半ばなんでしょうね。

GSもMSも帰ってきて嬉しい反面、買い損なって残念でもあります。また、最近、GMの話をニュースであまり聞かない気がしますが、果たして・・・。
Unknown (フロイデンタル星人)
2009-02-07 09:36:35
家内が勤務してた90年ころのモルスタのマンハッタンのオフィスは良家のご子息ぞろいだったそうで、オバマのいいなりにボーナスカット→優良取引先とかのお坊っちゃまお嬢ちゃまが辞めちゃう→儲けが減る、ってことかも。GSも、日本オフィスの話ですけど、内定者も取り消しなしだとか。新卒者はオフィスから500メートル内に居宅を用意すべしとのことで、こちらも余裕のあるお家の子息でないと大変ですよね。
Unknown (海王)
2009-02-07 11:08:55
 NYでの街頭インタビューで
公的資金投入の金融機関の年俸50万ドルに対し

「一生懸命、再建の仕事をするのに、なんでそんなに少ないの? ここはアメリカだよ」というのが印象的でした。金融機関を追い詰めて人気を得ようとするオバマ大統領VS突然死のリスク、波乱ですね。

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