債券・株・為替 中年金融マン ぐっちーさんの金持ちまっしぐら 

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バーナンキ氏のため息・・・俺の人生返せ!!

2009-05-28 02:18:20 | マーケット

バーナンキさんもつらいわなー、という話をしよう。

今、僕らの間ではこの話題で持ちきりです。

ROEだけで企業価値なんてわかるはずない。
所詮計量モデルで経済活動なんてはかれるわけない、という話はなんどもしてきました。

あたりまえですよね。
経済学では「人間は最大の利益を追求する」、ってのが前提になってるんですよ。

まじかよ・・・はらが減ってへろへろになってりゃ食い物をとるだろうけどさ、この時代にそんなトレードオフがどうやって実現するっての。

りんごとオレンジの比較?? どっちもいらないって(笑)。
なのに必ずどっちかを取る、というのが近代経済学の前提なのね。

そういうことは、大塚先生がとっくに指摘されていて「経済学が科学なんてふざけるな」、と看破されておられます。

科学ってのは必ず再現できなきゃいけない。
実験して再現できなければそれは科学ではない。小林・益川理論しかり。

従ってほとんど再現性のない経済学は科学とは呼べません。従ってその理論を前提に統計的処理を施した計量経済モデルなんてあてになるはずがない。

で、前にも書いたけど、計量モデルなんぞ通用しないことはLTCMで証明したわけですよ。

いくら100万年に一度しかおきない、といっても起きてしまったら世界中で同時に起きる可能性があるといこと。
つまりアメリカ国債で1万分の1,日本国債で1万分の1,ドイツ国債で1万分の1、だから同時に起きる可能性は「とんでもない分の1」だと説明するんだけど、実際には国債どうしだからアメリカで起きた時は世界中で同時に起きている、という、感覚的にはありえねー的なものがノーベル賞だからね。

ということでLTCMは大手を振っていて「吹っ飛んだ」、と言うわけでした。

これで懲りたかと思ったら・・・・。
全く同じ事を今度は信用リスクに適用したわけですね。これがCDOです。 AAAのものを100万個集めてもAAAだから大丈夫。といってCDOを作った。同じゾーンのAAAがデフォルトするときはそういう特別な事態なのでみんないっぺんにデフォルトしてしまったのが今回のトラブルの始まりですね。

こうなるとLTCMはまだよかったのよ。国債は最後は100で償還するけどね。 でも1億円の家の10万円分相当の担保付き債権て、だれかほしい人いる??

裁判で勝ったとして、何をとってくるかい?表札をもらってヤフオクにでもかけるのか?

という至極当たり前のことを考えてなかった・・・・って話をこのブログでは何回も書いたわけだよ。

で、今ついにバーナンキさんが「やっぱだめです」・・・とおっしゃった、ということで 先週のボストンカレッジの卒業式でのスピーチが大変話題になっています。

 http://www.federalreserve.gov/newsevents/speech/bernanke20090522a.htm

要するにね、今まで必死になってやってきたけど、計量モデルではやっぱり予測不可能だと、認めてしまったんです、あらま・・・

こういう話は、株価についても同じ事が言える。
ROEが高い企業が本当に優れているのか?? 時価総額が高ければすべてか?その企業が本当に世の中の大事な価値を作りだしているの?? 

何せ、計量モデルは圧倒的な説得力を持つわけです。あらゆる統計データをとって0.05%しか起きないんです、と来る。

「あいつおんなぐせ悪いから絶対途中で問題おこすぜ」、というのはデータに入ってない。でもそれが原因で倒産する企業なんて掃いて捨てるほどある訳よ、実際には。それはどうするの?

たとえばディスカウントキャッシュフローて何なんだ? 
将来これだけのキャッシュフローがあるからこの企業の価値はこれだけあります・・・なんてフザケンナ。現に今やみんなそのキャッシュフローがないじゃん? 不動産見てごらんよ。

で、四苦八苦してて、「いや、100年に一度なんでスミマセン」、ってばかやろー、だよね。 でもそういう数字をみんなが要求したのも事実なんだ。数字で示せと。

大丈夫です、あいつ金返しますから、ってのは通用しない。
将来の技術変化を捉えしかるべし設備投資している企業は当然利益率が低いのだ。当然ROEも低い。そういう企業は価値がない、と切り捨ててきた。今はないけど将来つくるものが大事なんじゃないか・・・・

実際にGMはそういう世界で人員削減をし、設備投資を渋り、結局ここまで追い込まれている訳だ。

そういう点から見てみると・・・・計量モデルやケインズモデルに従って膨大な財政赤字をふくらませて財政支出をして金融機関やGMなんて救ってはだめ、ってな話になる。

日本では成功した・・・・ っていうんだけど、日本は借金を全部国民がまかなっているケインズでさえ想像していなかった国家なので例外なのだよ。 アメリカが同じ事をやったらただでさえ借金が多いんだからだれもドルをいらない、と言い出したらもう終わる、っていうあったり前の話は小学生でもわかることで、事実こういう人間の常識がすべてこれまで当たっていて、ケインズモデルや中央銀行の計量モデルはすべてはずれてきたんだからもうそろそろ気がつくべき。

ただ政策を決めるのに「いや、ヤマカンです」、といえないからといって妙な計量モデルを作ってみんなをだますことだけはやめてもらいたい。どうみても直感が正しいのだ・・・・・

この「計量モデル症候群」は経済、金融、をはじめあらゆるところで起こっている。

人事評価に妙な「360度評価」とか使ってボーナス決めるなんて、おかしいと思いませんか? だいたい、みんながあいつはいい奴だ、ってやつは仕事してないからいいやつ、って言われるんですよ。

ほんとに仕事できて稼げて、将来に対する視野が広くきちんと布石が打てるやつ、なんて癖が強すぎチャって周りに評価させたら最悪の評価がつくに決まってるでしょ。

社長が一言、

「人事考課?? 好き嫌い!!」、

と言い切れる会社でちょうどいいのだ。無用な数字で客観性を装って「どつぼ」にはまったのが今回の経済危機のすべてで、今日本企業がおかれている状況もよく似ているよね。

もともと日本は違ったんだから・・・あうんの呼吸にもどりましょう。

東郷平八郎の話を知ってますか。

山縣有朋が東郷平八郎を連合艦隊司令官にする訳です。舞鶴のとんでもない閑職に追いやられていた東郷を指名したので、さすがに明治天皇がご心配になり、「なぜ東郷なのか」、とお聞きになった。すると山縣有朋は一言、

「東郷は運のいい奴ですから」

と答えたところ明治天皇は納得された、という話ですね。

今はやりのアメリカ流360度人事評価、とかやってたら東郷さんは出てこなかった。そして今の日本もなかったことになりますね。

ということで今日はとりとめもなくなってしまいましたが、こういう話を丁寧に書いているブログがあります。このブログ、我々の間ではちょっと有名です。

http://dailycapitalist.com/2009/05/24/bernanke-a-stunning-revelation/

英語が面倒、という方もおられるでしょうから、明日もう少し解説しますけど、まあ、要はそういう事が書いてあります。

ちょっと走り書きなのであとでちょこちょこと直します!

ジャンル:
経済
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50 コメント

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Unknown (たこすけ)
2009-05-28 04:53:45
現在の経済学のほとんどがガラクタなのは、カオスの巨人、マンデルブローが1970年代から指摘してますよね~。ほとんどの経済学者が相手にしてないけどw
Unknown (プッツン)
2009-05-28 05:40:14
この計量化、あるいはモデル化の問題ですが、そもそも文系の頭じゃ無理でしょう。ゆえに、バーナンキ、マートン、ショールズ、然りです。文系の頭でモデル化をやると、必ずといっていいほど後講釈になっているものです。確かに、人間が単に観測者でいられずに、もろに現象に影響を及ぼす経済現象は科学になじみにくいものであることについて、誰も異論はないと思います。ただ、文系と違い理系は(多少の語弊があるのを覚悟で言うと)後講釈が許されない世界です。元数学者のサイモンズが、100年に1度の珍事にどこまで勝ち続けられるのか注目しております。(個人的直観としてですが、彼は最後まで勝つような気がしています。)
Unknown (K)
2009-05-28 05:41:18
山本権兵衛だったと思う。
直感が正解、正解。 (おNEWのパソコン)
2009-05-28 06:01:57
バブル時、その頃住んでいた郊外の70坪の土地が1億円だった。
おかしいと思いましたよ、本当に。
だから、直感が正解、に激しく同意。

あと、オネーチャンがイケイケで踊る、ジュリアナ、もね(爆!)

Unknown (失礼ながら)
2009-05-28 06:25:50
山県は陸軍閥の総帥なので・・・
海軍は山本と西郷の二人三脚体制でした。
その発言は山本が言ったと喧伝されているものです・・・

海は甦る (tn)
2009-05-28 07:05:02
このエピソード、山県ではなくて山本権兵衛ですね・・。薩閥です。
素朴な疑問 (yo-two)
2009-05-28 07:38:35
30年前大学の一般教養で経済学の先生が限界効用逓減だの効用最大化の合理的選択だの説明してた時、面白いと思ったと同時に「ホンとかよ?」と思ったことが思い出されます。それらが、あたかも数学の公理のようにあつかわれてできた金融工学は、仮説の上になりたっていた空想理論だったんですね。だれもこれまで指摘してこなかったのがすごいと言えばすごいことです。金融工学に走らなかった日本人もある意味すごいですが。
Unknown (Unknown)
2009-05-28 07:47:50
MBOもなんとか理論もなんも知りませんが、この文章いまいちですよ。根拠として述べている事に対して結論が飛躍してて(その村は夕日で真っ赤に染まっていたあぁ共産主義の村なんだみたいな感じですよ)間にもう幾つか証明がないと幼稚園児が駄々こねてるのと同じです。偉そうになるよりも過去の経験を淡々と綴られた方がいいと思いますよ
我に都合良きモノ (寄生木)
2009-05-28 08:25:07
自分たちに都合の悪い事実(不都合な事実)を隠し、
逆にそれが素晴らしき美点・能力とする嘘理論を作り上げてきただけですね。

あの国は得意じゃないですか?
スポーツでもラグビーボールを前に蹴って進むルールにしたり…

国の借金は相手国を恫喝して棒引きにしてしまう。

今回もそれを目論んでますが、さすがにネット情報の広がりでバレてしまったとか。
“だから借金は8割引にしてね!”が本音なんじゃ(笑)

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このコメント載せなくて結構ですから…
Unknown (一個人投資家)
2009-05-28 08:26:34
>ほとんど再現性のない経済学は科学とは呼べません。

言い得て妙ですねぇ。経済学の専門家の諸氏にはかなり厳しい言葉でしょう。ちなみに、マスコミがしばしば用いるノーベル経済学という賞は実は存在しません。ノーベル財団が特定の銀行から委託された賞というのが正確です。日本のマスゴミは、勉強不足なのかそれともテロップが長くなるので故意に端折っているのでしょうか。いずれにしても、ノーベル財団でさえ、経済学という分野を本来、彼らが称えるべき分野には入れていないという事実に留意する必要があると思います。

しかし、他人を説得するには数字に裏打ちされた理由が必要になりますから、”当たりをつける”程度には必要です。そこが、経済学、計量モデルの本質だと思いますが如何でしょうか。

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