債券・株・為替 中年金融マン ぐっちーさんの金持ちまっしぐら 

ウォールストリートで20年、生き残ってきたノウハウを開示、日々のマーケット・社会情勢を分析します。

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船頭多くして・・・・

2007-11-29 10:32:17 | 金融全般

船山に登る、という・・・

昨日のニューヨークはほっと一息。まさにNWF効果。アラブの金は救済に使ってもよさそうだ、というコンセンサスの賜物でした。なーに、みんなシティーに口座持ってるからね、潰れたら困るんすよ・・・

さて、今日はたまたまどらさんが取上げていたのでコラボでもしてみようかと・・

債券市場の片隅から

http://www.fsa.go.jp/frtc/kenkyu/20071116.html

『我が国金融・資本市場の競争力強化を実現するためには、市場の発展を担う人材の確保・育成が急務であり、また、市場参加者においても当局においても共通のコンプライアンス感覚を有する人材が確保されることは、より良い規制環境(ベター・レギュレーション)の実現に資するものと考えられます。』

『こうした観点から、我が国金融システムを担う専門人材に必要とされる知識及び資質についての幅広い検討を行うため、金融庁金融研究研修センター(センター長:吉野直行慶應義塾大学教授)において、「金融専門人材に関する研究会」を開催いたします。』

で、メンバー見てください。

金融庁のオブザーバーは別として、実際のマーケット経験者はまあ、しいて言えばばひとりいるんだけど・・・・彼は某シェアーを落とし続けている生命保険会社で、クレジットリスクと金利リスクの区別も付かなかった人・・・という現実。運用担当者がクレジットリスクを取らずに国債ばっかり買っている・・・当時はよかったんですけどね、そこの生保の運用成績を見ていただければ結果はわかりますね。

実際にわが国の金融システムを担う専門人材は、わたしの見る限りマーケットにほぼ無尽蔵にいます。日本の金融マンはきわめて優秀です。

問題があるのは・・・ここにならんでいるような人がまた、訳のわからんことを言い出して、彼らの活動、動きを規制するような妙なシステムや資格試験を作り出して、新たな才能の創出を妨げることに他なりません。

そしてそういう人が金融機関の上層部にもいるためにそういう優秀な才能がマッタク生かされないだけです。事の本質を勘違いしていると言うことは当にこういうことをいうのです。今の金融界の課題は、如何にこの優秀なスタッフに自由にやらせる環境を与えるか、がテーマでありまして勘違いも甚だしい。こういうのを「コンプライアンス不況」というのです。脳死ともいう。

優秀なんですよ。自由にやらせたらいい。問題を起こしたら即刻逮捕、禁固10年とかアメリカみたいに懲役100年とかにしたらいくらなんでも妙な問題はおきません。

このメンバーのだれにそれが判断できるのでしょうか。一度テストをしてみたらいい。わたしの出身大学の先生も入っているようですが、例えば、今のCDOの仕組みを説明できまうすか? 金融機関のポートフォリオを見て、金利が1%あがるとどのくらいの損失がでるか、瞬時に判断できますか? 為替市場で100億円介入したときに実際にどれだけのオペレーションストレスがかかるかわかってます?? 

政策は俺が決める。やるのは君たちだ・・・というのでは第二次世界大戦の日本軍。実際に戦の経験が無い人がマネージメントをやって失敗します。

わたしの父親は陸軍士官学校の卒業生で終戦間際最後の本土決戦を戦車隊の小隊長として迎えました。日本海に上陸するソ連軍に対し戦車を向かわせる作戦を見て唖然としたそうです。その道筋には民家がたくさんならんでいる。そして道路を通っていけば戦車は横に二台並ぶのが精一杯で作戦本部の立てたような車両数はとうてい到達できない、と報告したところ、「民家を踏み潰していけ」、という命令が出て、もう軍法会議覚悟で結局命令を無視して終戦を迎えた、よく話してました。あれで民家を踏み潰していったらおれは切腹してたよ、とも言ってました。

戦車が動いているのすら実は見たこともない、ただし陸軍大学はオールAで卒業した優秀な参謀がおられて、作戦を作る訳です。で、兵隊は無駄に死んでいった・・・硫黄島です。ガダルカナルです。

例えば。。。ルービン元財務長官。
もともとゴールドマンのマネージメントご出身ですが、デューレーションとかご自分で(電卓で)計算できますし、国債の値動きを見て、1ヶ月のATMプットオプションのプレミアムはどのくらいかなど、必要かなどの係数もご自分で計算することができます。アメリカのマネージメントにとってこの程度は、すべてではないですがまあ、常識的な範囲です。

日本の金融機関のマネージメントは如何ですか。そしてこの面子はどうでしょうか。もちろん確認はとってませんがそんなこたー、俺のやることじゃねー、とか言い出しそうですな。

でも、こういう現場感覚の無い人がどういう金融専門の人材を育てるつもりなのか金融庁の方には今一度考えていただきたい。車の運転のできない人に車の運転を学ぶ方法を教えてくださいと言っているのに等しい。

こういう話をするとよく出る話。出産経験がないからといって優秀な産婦人科医になれない、という事はない!! という。

しかし、出産経験のある産婦人科医に診察してもらいたいというのがユーザーの意見ではないでしょうかね。マーケット(金融市場)もこれに似ている訳です。

自分でさくさくデューレーションが計算できるCEOと、それが何たるか、或いは今日は相場がこのくらい動いているからうちのポートはこのくらいやられるか・・・部下に電話しないとわからない人が直接交渉したらどっちが勝つかなんてことは明白じゃないですかね。

くどいようですが、優秀な金融マンは日本にごまんといます。外資系で20年以上働きましたが、はっきりいって日本人のスタッフの方がはるかに優秀です。ただし、マネージメントと大学の先生はアメリカの方が100倍優秀です。これは断言できる。

ですから、優秀な人材を育てるのではなく、あほな経営者を金融界から早く追放する方法と現場をしらない大学教授を早く追放する方法を考えて頂くことこそが福沢先生のお考えにも沿う訳です、吉野先生・・・・

おっと、慶応義塾では先生は福沢先生だけなので・・・・吉野君!!
おわかりですかね?

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34 コメント

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マネジメントとスタッフ (顧客心を捉える!儲かる仕組み請負人)
2007-11-29 10:54:00
マネージメントと大学の先生はアメリカが優秀。
日本は客逆。いくら現場が強くても、マネージメントが弱ければ、方向性は間違う。

間違ったほうに、どんどん進んでいく。

そして、現場が判断するので、どうしても部分最適になる。

力が出ないですね。
もったいない。

Unknown (中年の一個人投資家)
2007-11-29 11:18:31
ぐっちーさん、相変わらず、きっついですねー。まぁ、的を得てますが。

プロの目から、日本の金融界に有望な人材が無尽蔵にいるとの記述、安心しました。

マネージメントや大学教授が某国より100倍も資質が低いのは単に、

歴史的に製造業が蓄えてきた富が金融機関にとって大きな富でもあり、さらにそれが生み出す既得権益が巨大なために、折角の頭を回転させなくても彼らは喰っていけるほど呑気ということなんでしょう。

金融界の若人に期待大です。
Unknown (Unknown)
2007-11-29 12:04:51
出産経験と産科医療の質については、まったく関係ありません。
あまり、変な例えを書かないでください。誤解が増えます。
女性の産科医がいかに駄目医者が多いかは、現場の人間にしかわかりません。
本題とは違う枝葉末節で突っかかってすいませんが、ずっと前から読んで楽しみにしているのにがっかりします。
金融庁? (Lion)
2007-11-29 12:08:58
マレーシアがイスラム金融センターの集積を図っている。その一つが人材育成。イスラム金融教育国際センター(INCEIF)を20062006年に設立し世界の40カ国から600名が集まっている。
金融への理念がなければ、東京マーケットは常に従属市場にしかならないと思うのだが。
中央銀行アジス総裁の講演録より。
http://www.joi.or.jp/pdf/s0703-2.pdf

金融庁は所詮は、国内監督官庁ですね。
はじめまして (ym)
2007-11-29 12:43:14
おじゃまします。

日本人には、マネジメントのDNAが欠けているのでは、というのが、私の持論です。(36歳の技術者です。)

以前働いていた某大企業では、首から下の体だけでなんとか動いているが、首から上と繋がっていないか、あるいは頭が無いのでは、という印象を強く感じていました。
恐らく、日本の企業の大半はそんな感じかな、と思います。(これには長短両方有ると思いますが。)

しかし、そんなこと言ってても始まらないので、何とかしないといけませんね!(でも、どうしたらいいんでしょう?)
Unknown (理系研究者)
2007-11-29 12:44:22
>マネージメントと大学の先生は
>アメリカの方が100倍優秀です。
>これは断言できる。

文系はアホやからな。
文系が日本の足をひっぱっとる。
タレント教授とかなんじゃあれ。
学問のガの字も知らんごみくずが。
文部科学省はちゃんとせえや!!!
わが意を得たり、です (リスク管理者)
2007-11-29 13:04:45
よくぞ申していただけました。
しかし、また、審議会の学者先生なぞが、妙な資格試験なぞを創設された日には迷惑な話どころか、
人材の質・量をむしろ悪化させることになりますね。
世にいう資格試験というものは、多くの場合、既得権の守るためにあるとしか思えないものも多くあります。
私が知っているところでは、アクチュアリ資格を運営している、日本アクチュアリ会などもその類です。
試験をむやみに難しくする、実務やビジネスとはかけはなれたとしか思えないでレべリングし、資格者を少なくする。
それで有資格者は数千万という年収をもらう。
しかも、法律まで作ってしまう。

金融専門人材もそんなことにならないことを願います。
役所も役所ですね。官僚が「私、この制度作りました」って言い訳をするためにやりかねないところです。
マネージャー昇格へのプロセス (Ponta)
2007-11-29 13:16:16
スタッフは日本が100倍優秀、教授、マネージメントは米国が100倍優秀のご意見、100%賛成です。 

ただその優秀なスタッフが、優秀なマネージャーになれない問題はどこにあると思われますか?
お考えをお伺いできるとありがたいです。
Unknown (通りがかり)
2007-11-29 13:34:11
正におっしゃるとおりですね、よく某日経新聞に大学教授が今回のサプライムローン問題とその後解説してますが、所詮机上論ですよね!現場知らなきゃどうしようもないでしょ。
小生性別は"M"ですが、産婦人科~の部分には特に共感いたしましたです。
コンプライアンス (虚空)
2007-11-29 15:00:27
>コンプライアンス感覚を有する人材が確保

最後は個人の良識に依存することになるのでしょうが、日本は、なにせ経済犯に対する罰則が軽すぎますので、やり得感が強く、なかなか個人のレベルまでコンプライアンス意識が浸透しないようです。

エンロン事件のように首謀者は、終身刑ぐらいの覚悟で制度作りに臨まないといつまでたっても不祥事はなくならないですよね。

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