北村タカトシ(旧ブログ)

ホームページおよびブログは http://takatosi.net へ移行しました。

東京都三鷹市「SOHO CITYみたか」構想と戦略

2014年05月26日 | 視察報告書等
「起業しやすい街づくり」を目指すための先進地視察として、東京都三鷹市は「(株)まちづくり三鷹」に赴き表題について経営事業部 吉田巳里子氏より説明を受けた。三鷹市は人口18万人、一般会計663億、財政力指数1.075、東京都のベッドタウンである。

意図的にSOHOCITYみたかを実現する為、SOHOワーカーの集積を図ってきた。昭和初期は中島飛行機の関連産業、自動車産業、測定機器の工場が集積した町であった。昭和40年代に宅地化が進むと同時に公害問題が発生。工場は市外の郊外へ移転、後継者不足等で産業構造が変化し都心のベッドタウン化が進んだ。都心に近いため高付加価値商品の販売は少ない。商店街の主力商品は日用品等単価が低いものが中心である。
市の自主財源の約50%が個人住民税であった。市民が高齢化し、定年を迎えると税収減になる危惧があった。そこで、定年のない個人事業主を三鷹市に集積しようと考え「SOHOCITYみたか」のまちづくりを展開していくことになる。
先ずは300人のヒアリングやインターネットアンケート等を行いSOHO事業者のニーズをくみ上げ、平成10年財産法人三鷹市まちづくり公社を設立、同年SOHOパイロットオフィスを設置した。小さな間取りで個人スペースとし、共有スペースをフリーとした。実費精算の共有プリンター・コピー。秘書機能(電話受付、郵便物収受等。費用は二畳ほどの1区画が一か月2万6千円から広いスペースになると18万5千円の家賃となる。9区画に57社の応募があり、現在も高い稼働率を維持している。翌平成11年、三鷹市とともにまちづくりを担う第三セクター株式会社として、都市施設整備公社・まちづくり公社を統廃合し設立。出資比率は三鷹市が98%であり、現在の社長は副市長が務めている。平成24年の総売上高は10億円。

第二の拠点として平成12年に「三鷹産業プラザ」を開館、駐車場、貸会議室、レストラン、カフェ、パソコンルーム、精密測定室などを備える複合型産業支援施設としてスタートした。駅前の中心市街地と近接し、市街地活性化の担い手としての役割も期待されている。この施設から500社以上のSOHOが生まれることになる。起業例として挙げられたのが、施設に入居するSOHO事業者の細やかな困りごとを受付が解決するビジネスサポートチーム㈲そーほっと。もともとボランティアをお願いしていたグループが起業した子育てコンビニ。シニアがシニアのスピードで教えるシニアPC教室をご紹介いただいた。
また、ICTを活用したまちづくりの担い手でもあり、市内の事業者協会と連携し、26社共同受注や相互事業の補完を進めている。主なIT事業として「Ruby」を使用したパッケージソフトを開発。学校図書館にシステムを導入し、大手ベンダー価格の半額で販売。保守は地域の事業者に委託しており、IT投資が地域内で循環するしくみづくりを進めている。

近年の取り組みとしてはコワーキングプロジェクトがある。仕事場の特定しないノマドワーカーの為の「ミタカフェ」を開始。月3,550円の会費とし、ワークスペースや応接スペース、実費共有プリンター等を設備し、ビジネスコミニティの創造と相互の協働を目指している。現在会員数は約100名。

センターにはビジネスサポート・コーディネーターを1名常駐させている。御年80歳、人格がにじみ出ている優しい人柄が感じられた。人生に定年は無いようだ。SOHO支援の基本コンセプトは「身の丈起業」借金ナシ、リスクを負わずに起業する支援。定年後の居場所づくりとして、ベンチャーとは一線を引いている。平成25年は身の丈起業塾から33名の創業をサポートした。
その他、起業を促すイベントとして、ビジネスプランコンテストやSOHOフェスタを実施している。
コンテスト初回は賞金100万だったが、30万へ減らしオフィス使用無料券や研修受講費支給などを企画している。

SOHO集積戦略の発端となった個人住民税の税収は減っていない。戦略が功を奏したと考えたいとのことだった。この施設で起業するのは子育てを一段落した女性とシニアが中心。若者は減っているそうだ。関連施設全体では80~90%の稼働率を維持している。
三鷹市から直接の運営費は出ていないが、ビジネス支援事業の委託を受けている。
駐車場駐輪場管理・施設賃料が収入源であり、産業施設に使用される建物の所有は中小機構と当社で半々である。建築費は中小機構が保有する1期棟は10億円、同社保有の2期棟もおおよそ同額とのことだった。財源は補助金・国1/2、都1/4、無利子融資、市が1億7千万出資している。

6.所見(事象採択の可否を含む)
財政・人口規模や地域性が大村市とは異なり、三鷹市のケースをそのまま当市の施策とするのは難しいだろう。しかし「身の丈起業」というコンセプトには大いに共感できるものがあった。今後設立が計画されるであろう「大村市産業支援センター」の主たる機能の一つとして、SOHO起業コーディネーター導入を推進するべきだと考える。
SOHO支援の理解と重要性を深めることができた意義のある先進地視察であった。

文責:北村貴寿


・群馬県安中市「碓氷峠鉄道文化むら」
・東京都国立市「国立ファーム」

の報告は他の議員が担当します。報告書は事務局にてどうぞ。

政治資金収支報告(平成25年分)

2014年05月19日 | 政治資金収支報告
政治資金収支報告(平成25年分)を県選管に提出。ブログアップを忘れてました(汗)

収入総額 51,538円
・内訳
繰越   1,538円
借入金 50,000円

支出総額 34,300円
・内訳
組織活動費 30,300円
負担金  4,000円

借入金の総額 3,114,205円
(と言っても借入先は私、なので利息催促なし。全て自己資金です)

報告書作成が遅れたためお金の動きが小さいですね。
2号分と(たぶん3号も)は26年分に入ります。


詳細は県選挙管理委員会へ。県内全団体の報告書が、インターネットで閲覧できます。


ちなみに

たま~に「活動費は政務調査費で出るんでしょ?」なんて質問を頂きます。

大村市議会では全額が会派支給(自治体によって異なる)
なので会派全員の同意が必要です。

先日、議会一般質問の為にパネルを制作したんですが、事務局いわく製作費は個人の質問に係る費用になるから支給できないとNGくらいました(涙)タカカッタノニ…


なんで議会公務以外の出張は全額私費です。誤解なきよう。

4月の本ネタ

2014年05月06日 | 本や音楽、講演などなど


自殺のない社会へ
経済学・政治学からのエビデンスに基づくアプローチ
澤田康幸、上田路子、松林哲也

日経経済図書文化賞受賞作。

自殺対策を科学的根拠から論じた本。
グラフ、変数、数式多し。特に補論が充実しており、正直ついていけないレベル。

自殺というテーマを国内外のエビデンスを基に論じる。
経済へ与えるダメージや政治が自殺に与える傾向等を、感情を排して論ずるその論調はそら恐ろしい。

しかし無類の説得力がある。

自殺問題は経済問題であり政治問題であることを理解させてくれる一冊です。

科学ってこういう事だな。




アメーバ経営
ひとりひとりの社員が主役
稲盛 和夫


稲盛塾シリーズ第3弾。
先月の「実学」よりは経営手法により突っ込んである。
京セラを成長させた「アメーバ経営」について詳しく書いてあります。

経営術の公開は相応の勇気が必要だと思いますし、氏も少し迷ったことが記してありました。
しかし「日本の経営の為に」という志がそれを超えさせたというところも素晴らしい。

体系だてられた手法の一つ一つに哲学がある事がよくわかります。
弊社の規模ではそのまま導入という訳にはいきませんが、学ぶべきところ多し。

ただ読んだだけではわからないことが沢山あるんだろうな。
公開したところで、そのままできるというものでも無いようですね。

「経営は体得」するものだとも改めて思いました。




教育勅語の真実
伊藤哲夫

GL塾講演に向けて再読&&精読
分かりやすいしいい本です。強力にお薦め。



生活保護200万人時代の処方箋~埼玉県の挑戦~
埼玉県アスポート編集委員会

寄り添い、信じる。そして諦めない。

人を救うってこういう事なんだろうなと思います。
埼玉県の生活保護受給者チャレンジ支援事業、アスポートスタッフ50数名が取り組んできた現場の記録。
あえて「美談」でまとめられている。そう思いました。

自己責任という言葉を発するのは容易い。
しかしそれは己の器を露呈すると同義と心得よ。

社会的弱者の事が分からないと政治家ではない、と改めて思う次第です。