北村タカトシ(旧ブログ)

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地域づくりの経済学入門

2010年07月26日 | 本や音楽、講演などなど

地域づくりの経済学入門―地域内再投資力論
岡田 知弘 (著)

著者は京大教授、同友会の全研にて講演を拝聴した。
当時は小泉・竹中構造改革が日本をダメに云々・・・といった政治的批判が多くえらく偏ってるなあ、という印象。
しかし地域でマネーを回すってのはアリかもね、とおぼろげながら思った記憶がある。しかし保護主義に甘えてると企業は弱体化するだろうとグループ討議では反論していた。

しばらくしてLM推進ネットがらみで福岡市議会事務局長とのお話の中で教授の話が。
事務局長は3割はスルーで読んでみて、という話だったので購入。

2,600円、マイナー書籍は高いなあ・・・
うわーやっぱりマルクスか、偏ってるなあ・・・

などと思いつつも地域内再投資力論の部分は参考になりました。
また空洞化が久しい日本経済においての企業誘致のリスク、大型プロジェクトや合併の弊害など。
基本的に現政策批判がお好きなようです。


地域でマネーを回す
私もそんな政策を打ち出しています。

これは時限的に、かつ限定的に有効だという認識をもってもいます。
保護主義と紙一重(というかそのものか)だからです。
疲弊している地域経済を活性化する一時的なカンフル剤にはなるかもしれません。
そんな意味ではエコカー減税や地域振興券なども同じ部類かも。

しかしその政策には成長戦略が掛けている。
グローバル化した経済、made in china、made by japan、に対峙するには、地域の企業を育てる、成長させる政策も必要なのかもしれません。
更に言えば地元地元と優先ばかりしてしまえば新しい価値を作り出そうとする姿勢をスポイルしてしまう懸念も。

そしてそれは私が訴えている「小さく効率的な政府」とは別物なのかも。

しかし現状の対処療法として考えれば有効だと思う。
そして成長、進化を促すスキーム=仕組みを構築することが重要なのではないか。

まあ、全てを満たす政治などありえない、ということだ。


久々にブログを更新したような気がします。

不利益分配型の政治に求められるもの

2010年07月16日 | 本や音楽、講演などなど
某紙主催の政経懇話会に参加してきました。
講師は情報政治学者 高瀬淳一

演題は「参院選の結果とこれからの政治動向」
出席させていただくのは二回目なのですが今回も本当に勉強になりました。

氏はマニフェスト否定論者だ

「マニフェスト=誰に幾らあげます集だ」と切り捨てる。
政治は調整であり、明確にすると不都合が多い。経団連にとっては政治家にプレッシャーを掛ける良い道具かもしれない。現実路線に修正すれば「ぶれた」と報じるマスコミと有権者が大多数、政治が下品になるという。

至極ごもっともな主張だ。うやむや、曖昧、スローガン公約のほうが政治家にとっては便利だしね。マニフェストは民主主義の理念と同じだ。政治を今より幾らかマシにしようというツールに過ぎない。政治をベストにするものでは無いからだ。

では、どのような公約が良いのか、と考える。
新しい政治文化が生まれるのはもう少し時間がかかるのだろうか。


民主党の敗因については「消費税論議の取り扱い」という見解。
本来は内閣が吹っ飛ぶような課題であり、与党にしては唐突に出しすぎた。有権者は菅首相の後ろに財務官僚の影を見たのではという事だった。
先の衆院選は「民主党にやらせてみよう」で大勝したが、やらせてみたら行政・財政改革が出来ない政党だった。だからみんなの党に流れたのだという。

自民党は確かに1人区では勝ったかもしれない。
しかしそれはリベンジ選挙であり、支持率を伸ばした訳ではないと思うべき。
民主党はこれからが正念場。民主党は党員投票をしっかりやって民主的な政党になるべき。9月の代表戦で菅・小沢という対決構造から抜け出てこそ、与党として成長できるだろうという。

「無党派」という表現は的を得ていない「自立派」と呼ぶべきだ、ともいう。

利益分配型の政治が限界に来ている、ということを有権者は気づいているし、組織に入れば利益があるという構造が崩れている。だから毎回違う政党に投票する。
自民も民主もみんなの党も自由資本主義がベースだから幅こそあれど、極端な違いは無い。その中で「自立派」に訴えるのは言葉の力だ。という

タレント頼みの選挙はやっぱりダメ、とはいえ政策だけでもダメ。
政治家がタレント性を持つように努力しなければならない。


戦後の天才政治家は二人、田中角栄と小泉純一郎。

田中は郵便局でお金を集めて財投に回し公共事業を分配するスキームを作った天才。
小泉はそのスキームの破綻が見えたから自民党を立て直す為に革命を起こした天才。

ちなみに小沢一郎は田中角栄になりたくての真似し続けている秀才どまり、政治手腕はあるかもしれないがやっぱり古い、だそうです。

質疑では財政破綻の可能性などについての話が。

900兆円借金はあるが1400兆円の資産がカバーしているから、というロジックは確かに成り立つが、国債を売り抜けようとする動きが出始めたら一気にデフォルト、ハイパーインフレ、国民生活大混乱、になるのではないかという見解。

しかしその前にIMFがどう干渉してくるかという事もあるだろう。
先日消費税を15%にせよ提言もあったようだ。
なぜこのタイミングで出てくるのかも訝しいけれど。

氏は増税しつつ成長戦略を確実にやっていくしか無いだろう、との見解。

だから利益分配型ではなく不利益分配型政治になる。
そんな時はチアリーダー型の政治家が求められる。
「皆で痛みを我慢しつつ頑張って稼ごう!」と旗を振るリーダーが求められるということだ。

そのリーダーに必要なのは「明るさ」と「言葉政治力」だという


とにかく痛みを先送りにしてきた事に間違いはない。
現実に向き合える国民なのかどうかも問われる所だろう。
それともデフォルトでガラガラポンの方が新しい未来には近道なのか。
韓国だってそうだし。

その他にもテレビ的な裏話も数多く。昼食直後は鬼門なのだがあっという間の講義でした。

とにかく勉強になりました&面白かった。
本当にありがとうございました。

ミニカー登録

2010年07月12日 | バイク&自転車&長崎ピースラリー

ミニカー登録されたお気に入りのトライクモンキー。
「兄ちゃんこれカッコよかね!貸して!」とあっさり弟に奪われる(泣)
バイク人生37年、原付ミニカーのお手軽さ、便利さは捨てがたい。
なのでヤフオクで中古ジャイロキャノピー(ピザ屋さんの乗ってるヤツ、新車はメチャ高い)を購入、ミニカー登録してきました。

原付の書類、改造仕様書、ナンバー、印鑑をもって市役所へ。ものの数十分で完了です。
大村市は一旦廃車して登録する手続きになるみたいですね。

ミニカーのメリットは

・法定速度が30km/hじゃなくなる(60km/hになります!)
・2段階右折の必要が無くなる
・ヘルメット着用の必要がなくなる

デメリットは、

・自動車税が上がる。原付は年間¥1000、ミニカーになると¥2500

まあ他にも色々ありますが、代表的なところはこれぐらいでしょう。

改造に特殊な工具は必要ありません。
安価なソケットレンチセット、車用ジャッキぐらいがあれば十分。
必要なパーツはスペーサーとボルトのみ。ジャッキアップして、フェンダー、タイヤを外し、スペーサーをかますだけ。途中で申請用写真を撮るのを忘れずに。

スペーサーもヤフオクで手に入れました。
登録などは「ジャイロ ミニカー登録」で検索すれば沢山のサイトがヒットしますよ。
私のナンバーは150番台。大村にもミニカー結構いるんですね。

しかし所詮50cc、非力さは否めない。
ハイスピードプーリーなんかを組めば良いみたいですが、時間がねえ・・・

GNPとGNH

2010年07月09日 | 所属団体・地域活動など
中小企業家同友会の全国大会に来ています。
JCとの違いは企業経営のために学ぶ団体というカラー。
ですから経済や経営の勉強が中心です。

先ずは総会にて活動報告や今年度の運営方針、予算決算が承認されました。
JCのようなドラマチックな演出はありません。

そして分科会。今回私は駒澤大の吉田教授が講師(同友会では報告者と呼びます)の「日本経済社会の発展方向と中小企業の役割」なる講義を受けました。

前半はプラザ合意にはじまるバブル、その崩壊、失われた20年の日本の産業構造の変化についてのレクチャー。

そして今後の経済構造の転換についての定義。2006年をピークに人口減少を迎えている日本の社会構造を踏まえつつ、縮小するマーケットにあわせ価値観の転換を提起。
GDPという物量基準・幾ら豊かになったかという考え方から、GNH=国民総幸福量への転換を訴える。

講義の内容は素晴らしく分かりやすい。
しかしGDPからGNHへ転換をせよ、という話はどうしても腑に落ちない。

「日本は人が減って経済が縮小するから、もう国内成長は諦めて皆で我慢しよう」

と言う話なら率直で分かりやすい。しかしそんな表現では無かった。今回の講義はグローバル化にどう対峙するか、ではなくて内需経済をどうやって喚起するかという手法の実例などが示された。日本は成長指向から成熟指向への転換期だという。

国内の産業や文化、民族性を維持する為に、高くても国内産を買う。
良くわかる。賛同できる。そうあって欲しい。

しかし合理的に行動する消費者が圧倒的多数。
その消費者心理を変えるのは一朝一夕には行かないだろう。

では今どうすればよいのか?ということだ。

答えは「学者に聞かず、経営者が考えてください」という至極納得のいく答えだった。
「分かっていれば自分で経営します」とも。
「今後必要なのは同友会的企業」という〆は御用学者っぽさが感じ取れたがリップサービスということか。


内需を拡大するには、規制強化がてっとり早いだろう。
木材でいえば輸入材を使用するのがワリに合わないような関税でも掛ければよい。
そうすれば山林の荒廃も止まるだろう。輸入食料だって同じだ。

しかし国際社会では様々な外交圧力が掛かるのは容易に想像できる。

様々な報復措置、特に輸入に頼るしか無い物が高騰し、国民に不利益が生じる事態なりかねない。それを被って余りある外交力がこの国にあれば良いが。

内需の拡大には規制が必要だが、バランスも必要だということだ。
そのバランスこそ政治の役割なのだろう。
そして、止まることのないグローバリゼーションに対峙しうる企業を育てる為に規制を撤廃するのも政治の役割だ。

GNHを指標にするのは、良いアイディアかもしれない。
貧しくても幸せという時代があったと教授は諭す。
とても気づきに溢れた講義だったので、論文集も買い求めた。

しかし幸福のカタチは人それぞれだ。同時に成長しよう、戦おうという意欲を無くすエクスキューズにも繋がると思う。強い国づくりにはつながらないだろう。


それともハングリー精神を失うことが成熟ということなのだろうか。