農家と消費者をつなぐ農業関係者のブログ

食への不信が高まる昨今、農家の一番近くにいるJA職員が、消費者と生産者の距離を少しずつ縮めていく・・・予定です。

産地廃棄の辛い経験。

2006年12月03日 | 消費者の方へ
 さて、前回の続きですが、自分もかつて産地廃棄に立ち会ったことがあります。

 廃棄をする場合、各産地ごとに、廃棄数量が割り当てられます。
そして、個人毎に数量が割り当てられ、それを確実に遂行するため、農業関係者が実際の廃棄の現場に立ち会うのです。

 自分が、立ち会ったときはまだ収穫途中でした。
廃棄と言っても、キャベツ・白菜のように、畑にそのまま鋤きこむ事ができなかった為、一度、畑から収穫しなくてはなりませんでした。
つまり、出荷するもの、そして廃棄するもの両方を収穫するという事でした。
 
 廃棄の際には、その収穫物を他の畑に撒き、鋤きこむのですが、実際、テレビに映っているような、カメラが取り囲み、インタビューを受けながらトラクターで鋤きこむような状況ではありません。
 生産者と自分の一対一で、無言の中、作業が進められる場合がほとんどでした。
その空気というと、生産者の怒り、悲しみ、無念さが凝縮され、時間が流れていきました。

 農業関係者として、本当に廃棄は経験したくありません。
今回の廃棄についても、どれだけ生産者の心は傷ついているのでしょう。
心中察するにあまりありません。

 天気が相手の商売ですので、どうしても年月によって、豊凶の差はあります。
しかしながら、もう2度と廃棄が起こらないよう、消費の拡大を推進するとともに、対策を考えなければならないと思います。

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1 コメント

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Unknown (耕作人)
2006-12-05 00:18:54
こう言うのって何ともいえない嫌な気持ちになってしまいますね。
TVのM・Mんた氏が勿体無いからドンドン出せ見たいな事を、ズバッと言っていました。
あれは現状把握していない無責任な言葉です。

これも現状把握しているとは言いがたいかも知れませんが、廃棄するくらいなら、加工するかそのままでもいいですが、アフリカとかに遅れないものですかね?

餓えそうな子が沢山いるのに。