天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

田嶋幸三氏にざぶとん一枚

2018-07-13 03:58:19 | スポーツ

日本サッカー協会田嶋幸三会長。
前監督解任事件では味噌をつけたが、この福相はすばらしい


サッカーワールドカップ、残るは決勝戦と3位決定戦となった。さまざまな刺激をくれ、楽しませてくれたイベントであった。
なんといっても波乱の幕開けは日本サッカー協会会長田嶋幸三氏による突如のハリルホジッチ監督解任通告であった。
これは筋が通らないとぼくはすぐさまブログで批判した。それはいまも変わっていない。日本チームがその悪影響もあり活躍しないだろうというおおかたの予想を裏切って健闘したこと、それは横において考えなければいけないことである。

予選突破の成果を上げて選手団が帰国したとき田嶋会長が記者会見した。くだんの人の発言に注目した。
彼は、
「『日本代表なんか嫌いだ』『応援しない』と言ってくださった皆さんが関心を持ってくださり、そういった方々にも感謝しなければいけないと思っています」
と言った。
これを聞いてぼくは「笑点」ふうに評価すれば「ざぶとん一枚!」の思いであった。この人、ウィットがあると若干見なしたのであった。
監督解任劇は大失態と思ったが、これは日本人の取りそうな行動である。田嶋さんでなくても日本人は土壇場で感性に頼って公には筋が通らない決定をしがち。そういう民族性がある。太平洋戦争に踏み切ったときも先の見通しがあったわけではなく熱に浮かれた気配がある。
あのときの彼の苦渋に満ちた表情にぼくは素直な性格を見ていた。福相で憎めなかった。

ぼくが評価したのと反対に先ごろ木村隆志氏は「田嶋会長の耳を疑う言葉」といって批判した

木村 隆志(きむら たかし、1973年5月23日 - )は日本のコラムニスト、コンサルタント、タレントインタビュアー、人間関係コンサルタント、テレビ解説者、テレビウォッチャー。


田嶋会長といえば、本番直前でヴァイッド・ハリルホジッチ監督を解任するなど、混乱や厳しい世論を招いた張本人。「嫌い」「応援したくない」と感じたのは、誰の何が原因なのか? そんな自分の非には一切触れず、一般の人々に皮肉のような言葉を放ったのです。
木村氏は「笑点」ふうに評価すれば、「「ざぶとん二枚取れ!」ということになろう。

同じ発言が聞く人によって180度好悪が別れることが興味深い。木村氏の発言があって、今回のサッカーワールドカップはまた話題が田嶋会長に戻って楽しくなった。
あのとき田嶋さんは少し言葉を足して、
「私たち執行部は筋の通らない苦渋の決定をしました。それを選手諸君の努力で跳ね返して予選突破という成果を上げてくれました。これからもみなさんの批判、要望に真摯に耳を傾けて透明度の高い運営をはかっていきたいと思います。ご批判も含めて感謝しています。」
と結べば満点で、「皮肉」と取られなかったのではないか。

田嶋会長を支えるように長谷部主将が、
「大会前、僕たちはあまり期待してされていなかったと思うんですけど、『無関心はいちばん怖い』と思っていて、またこのワールドカップで皆さまの関心を集められたと思うので、引き続き日本の皆さまには、日本サッカー界、代表だけでなく、Jリーグ、海外でプレーする選手、いろいろなカテゴリーがありますけど、関心を持っていただき、時には温かく、時には厳しいサポートをお願いしたいと思います」
と視野の広いコメントでフォローした。
このアシストはすばらしかった。田嶋会長に長谷部主将くらいの弁舌の切れと細やかさがあればもっとよかったが、彼が腹黒い人ではなさそうで、福相は彼の正直さの表れではないか。

彼がいつまで日本サッカー協会会長をやるか知らぬが、今度の監督決定には慎重を期してほしい。


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