天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

矢面に立つ宮川泰介選手を称える

2018-05-23 06:33:09 | 世相


アメリカンフットボールの試合で日大の選手が関西学院大の選手に反則タックルを繰り返して負傷させた事件。
出てきた日大の内田監督の言葉に真がないのにいらついていたら、当該選手が名乗り出て会見した。
宮川泰介と名前を明かすとともに、その危険タックルは監督、コーチからの指示であったと明解に答えたことに拍手したい。

宮川くんが今日の新聞に4600字ていどの手記を発表したことも評価する。マイクの前で話すことも大事だが、文章でもって表現することもきわめて大事。両方をきちんとこなした宮川くんは立派な社会人である。いくぶん記者が手を入れたらしいが事件のてんまつがきちんと書かれている文章に好感を持った。
やったことは責められるであろうが失敗は人生につきもの。そのつど逃げずに顔をさらして事態に立ち向かうことができる若者には未来があるだろう。
逆にいうと、なぜ内田監督や日大は事をきちんと語ろうとしないのか。逃げに徹しているように見えるが逃げ切れると思っているのだろうか。日大は教育機関としての資質が問われる。

話は変わるが、外務省におけるセクハラ事件の被害者ななぜ名乗り出ないのか。
今回逃げたい被害者がきちんと名乗り出てきちんと語っている。それもまだ学生の身分で…。
いっぽうセクハラの被害者はばりばりの社会人でおまけに報道機関の人材。報道を生業としているのであれば一般の人よりむしろ世の中に出て語り、書いて事件を知らしめる責務があるのではないか。
この事件にテレビ朝日は会社として応対したが社員を隠した。それがほんとうに社員を守ることなのか。
日大とは違う意味でテレビ朝日という会社の不透明さを感じてならない。

テレビ朝日にしろ日大にしろそこに属する個人を守ろうとする意思があるのか、団体と個人の関係をどう考えているのか、わからないことが多すぎる。
組織や団体の思惑を突破して今回、宮川泰介くんが名乗り出てきてことは社会の旧弊に穴をあけるさわやかな誠意の見せ方である。


写真:多摩川河川敷、河口から30kmほどのところ
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