北国いなか暮らし

りんごです。北海道の自然の中で夫とのいなか暮らし。
愛犬メイは2022年10月空へ旅立ちました🌈
乳がんホルモン治療中。

命日だね

2018年10月12日 | 日記
今日は同い年の幼馴染の命日。

小さな頃は同じおばあちゃんに預けられていたから、兄弟みたいに育った。

保育園に行くようになってからの彼は、朗らかで男気があって優しくて人気者。
集団が苦手でいつも隅っこで泣いていた私に、よく積み木を一つ持って来てくれた。その頃の積み木は、保育園の数少ないおもちゃの一つだった。そんな気づかいができる子だった。

小学生以降はスポーツも万能でますますイケメンになって、性格の良さもあって男女みんなに好かれていた。
19歳から、その頃最先端技術の職場と言われた企業に就職して、結婚して可愛いお嫁さんと息子さんも2人いた。
年に1回帰省した時や結婚式などでしか会わなかったけれど、順調な人生を送っているように見えていたし、そうに違いないと勝手に思っていた。

42歳の頃、久しぶりに会った時、ちょっと元気ないなと感じた。帰省もほとんどしないから忙しいの?と聞いたら「ひと旗挙げて帰りたいから」と笑う。
いやいや、勤め人なんだし、旗なんか挙げなくて良いから!いつでも帰っておいでよ〜と言ったと思う。

それから少しして結婚式の披露宴で顔を合わせた。披露宴が終わったら言葉少なに早々と帰って行った。
なんだよ、付き合い悪いなと思ったんだ、その時は。
今思うと朗らかさは消えて表情もなかった。どうして気がついてあげられなかったのかな。

そして44歳の年の今日、突然訃報が来た。遠い町だったから早朝に出かけて、なんとか駆けつけ葬儀だけには間に合った。冷たくなった彼はやっぱりイケメンで、あの披露宴に着ていたお洒落なスーツがそばに置かれていた。

地位も名誉も家族も職も手放していいから命だけは手放さないで帰っておいでよと言えばよかったのかな。

屈託のない無邪気な笑い声も、きりりとした横顔も生年月日も忘れてないよ。

亡くなって11年目。
来年は13回忌になるんだね。

合掌
コメント
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