https://www.afpbb.com/articles/-/3385353
「 AFP」 2022年1月15日 20:40 発信地:ジュネーブ/スイス
■エチオピア北部空爆、民間人108人死亡 国連発表
【写真】エチオピア北部アムハラ州で、反政府勢力「ティグレ人民解放戦線(TPLF)」のものとされる戦車の横を通り過ぎる男性(2021年12月6日撮影、資料写真)。(c)Solan Kolli / AFP
【1月15日 AFP】国連(UN)は14日、政府軍と反政府勢力「ティグレ人民解放戦線(TPLF)」との紛争が続くエチオピア北部ティグレ(Tigray)州で年明け以降相次ぐ空爆により、民間人少なくとも108人が死亡したと発表した。
国連はまた、ティグレ州で食料支援活動が停止寸前に追い込まれていることから、同州に人道危機が差し迫っていると警鐘を鳴らした。
国連のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長はツイッター(Twitter)への投稿で、全当事者に向け「あらゆる戦闘をやめてほしい。必要としているすべての人々が、可能な限り迅速に人道支援を受け取れるようにしなければならない。話し合いを始め、和解に向かう時だ」と訴えた。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は、エチオピア当局に民間人の保護を求め、非軍事施設を標的にした過度の攻撃は戦争犯罪に当たる可能性があると指摘。
同事務所のリズ・スロッセル(Liz Throssell)報道官はスイス・ジュネーブで報道陣に対し、空爆は「エチオピア空軍が実行したとみられる」との見方を示し、デデビット(Dedebit)にある国内避難民のキャンプを標的にした7日の空爆では少なくとも56人が死亡し、後に病院で死亡した3人を含む30人が負傷したと述べた。
https://www.afpbb.com/articles/-/3384842
「AFP」 2022年1月13日 6:53 発信地:ジュネーブ/スイス
■エチオピア北部州は「地獄」 WHO、封鎖措置を批判
【写真】エチオピア北部アムハラ州で、ティグレ人反政府勢力に攻撃されたとされる焼け焦げた自宅を見せる男性(2021年12月6日撮影、資料写真)。(c)Amanuel Sileshi / AFP
【写真】エチオピア北部アムハラ州で、ティグレ人反政府勢力が略奪を行なったとされる学校にたたずむ男性(2021年12月6日撮影、資料写真)。(c)Amanuel Sileshi / AFP
【1月13日 AFP】世界保健機関(WHO)は12日、紛争が続くエチオピア北部ティグレ(Tigray)州について、封鎖措置により人々の救命に必要な医薬品などの物資が届かず「地獄」の様相を呈していると指摘し、「人道に対する侮辱」だと批判した。
同州出身のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は「ティグレのような地獄は世界中のどこにもない」と断言。「21世紀のこの時代に、政府が1年以上も自国民に食料や薬など生存に必要な物資を与えないというのは、あまりに恐ろしく、想像を絶することだ」と非難した。
WHOは同国の他の地域には医薬品の供給が許されているが、同州には昨年7月以来一切届けることができていないと説明。同州で最近、連日のように無人機による空爆が行われ、死者が出ていることも指摘した。
同国では2020年11月、アビー・アハメド(Abiy Ahmed)首相を支持する勢力と「ティグレ人民解放戦線(TPLF)」などの反政府勢力の間で紛争が勃発。以来、数千人が死亡し、数百万人が家を追われている。同州では数百万人に医薬品や食料が届かず、数十万人が飢饉(ききん)に近い状態にあり、国連(UN)はこれを事実上の封鎖と呼んでいる。(c)AFP/Nina LARSON